酔芙蓉(スイフヨウ)とは?育て方・栽培方法|植物図鑑

  • 酔芙蓉
植物名
酔芙蓉(スイフヨウ)
学名

Hibiscus mutabilis f. versicolor

英名
Cotton rose、Cotton rosemallow
和名
酔芙蓉
科名
アオイ科
属名
フヨウ属
原産地
中国

酔芙蓉(スイフヨウ)の特徴

酔芙蓉(スイフヨウ)は芙蓉(フヨウ)の園芸品種で、朝は白、午後になるにつれてピンクに変化する花色がお酒に酔った人のようであることから酔芙蓉と名付けられました。名付け親は、NHKの連続テレビ小説「らんまん」の主人公のモデルになった植物学者、牧野富太郎博士です。

酔芙蓉(スイフヨウ)の花が咲き始めるのは早くて7月後半。主には8月~10月が開花時期です。ひとつひとつの花は一日花で夕方にはしぼみますが、夏から秋にかけて休みなく次から次へと開花します。ピンクの色みは、淡い色から時間の経過とともに赤みを増し、夕方近くになると濃いピンクへと変化します。

酔芙蓉

自然樹形で育てると放射状に株立ちに生長します。手のひらのような形の大きな葉、伸びやかに広がる枝から優しい雰囲気の大輪の白やピンクの花が咲く姿はとても目を引きます。

酔芙蓉(スイフヨウ)の詳細情報

園芸分類 庭木、落葉
草丈・樹高 2~4m
耐寒性 普通
耐暑性 強い
花色 白、ピンク
開花時期 7月~10月

酔芙蓉(スイフヨウ)の花言葉

酔芙蓉(スイフヨウ)の花色が白からピンクに変化する仕組み

酔芙蓉

酔芙蓉(スイフヨウ)色が変化するのはアントシアニンの合成によるものです。気温が25℃以上になるとアントシアニンが合成され花弁に溜まり、白からピンクへと花色が変化します。気温が低いと合成は進まないため、25℃以下だと色の変化はさほど見られません。

酔芙蓉(スイフヨウ)の育て方カレンダー

時期 1月 2月 3月 4月 5月 6月 7月 8月 9月 10月 11月 12月
開花

酔芙蓉(スイフヨウ)の栽培環境

日当たり・置き場所

日当たりと風通しが良い場所が適しています。

用土

酔芙蓉(スイフヨウ)は、生長が旺盛なので地植え向きです。特に土質は選びませんが、極端な乾燥は嫌います。ある程度保水力のある土の方が旺盛に育ちます。

酔芙蓉(スイフヨウ)の育て方のポイント

水やり

地植えは、根付いてからは特に水やりの必要はありません。乾燥が続いた時にはたっぷりと与えるようにしましょう。

鉢植えは、鉢の表面の土が乾いたらたっぷりと水やりを行います。

肥料

冬場に寒肥として緩効性肥料か油かすなどの有機肥料を与えます。また、開花前の7月頃に緩効性肥料を少量与えると花付きが良くなります。

病害虫

発生しやすい害虫はハマキムシ、カミキリムシです。いずれも食害を受けても枯れることはほとんどないですが、樹勢が弱まり花数が減るので、見つけ次第駆除するようにしましょう。

酔芙蓉(スイフヨウ)の詳しい育て方

選び方

枝ぶりが美しく、葉の色がきれいな苗木を選びましょう。

植え付け

3月~5月が植え付け適時です。日当たりが良く、冬に寒風の通り道にならない場所に植え付けましょう。枝を横に広げながら株立ち状に生長するため、隣の植物との間は広く取ります。

根鉢のサイズの倍程度の幅と深さの穴を掘り、元肥として腐葉土や堆肥(もしくは緩効性肥料)を土に混ぜ込んで植え付けましょう。

植え付けたらたっぷりと水やりを行います。植え付け直後はぐらつきやすいため、しばらくは注意深く様子を見るようにしましょう。支柱を添えるのもよいでしょう。

剪定・切り戻し

春に伸びた枝に花芽を作る新枝咲きです。

剪定の適期は、葉が落ちた後の11月~2月です。高さを抑えたい場合は短く刈り込み、それ以外は混みあった部分の枝を抜いて枝数を抑えます。

酔芙蓉(スイフヨウ)は、早くて7月後半から10月が開花時期です。ひとつひとつの花は一日花です。

冬越し

温暖地では落葉中に混みあった枝を間引き剪定をする程度で、特別な冬越し対策の必要はありません。

冬の寒さが極端に厳しい地域での地植えは不向きです。地植えが可能な寒冷地でも寒さに当たると枝が枯れこむため、落葉したら地際10~15cm程度で切り戻し、株元をワラや落ち葉などで覆い防寒対策をします。

増やし方(株分け、挿し木、葉挿しなど)

種まきと挿し木で増やすことができます。

春に挿し木を行う場合は前年度に伸びた枝を、夏や秋に挿し木を行う場合はその年に伸びた枝を用います。10~15cm程度に切って下側を斜めに鋭利な刃物で切り、清潔な用土に挿します。水枯れを起こさないように注意しながら管理すると約1か月程度で発根します。

  • 監修者:LOVEGREEN編集部
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