アオモジの精油を使ったハンドソープの作り方
三原広美
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枝も花の実も緑に色づくアオモジは、生き生きとした生命力と新しい始まりの時でもある春を感じさせる樹木です。また、その香りは自然のレモンのように爽やかで、元気を回復させたり、気分を一新させてくれたりします。心地よい自然の芳香剤アオモジの精油を利用して、日々の暮らしの中にも元気を取り込みましょう。
目次
アオモジ (青文字)、早春を感じる緑の小枝と実
アオモジは落葉小高木で、葉芽が伸び始めるまえに小さな花を鈴なりに咲かせます。開花する前は緑の実のようにも見えます。クスノキ科の植物で、同じクスノキ科のクロモジ(黒文字)の木よりも、枝が緑色をしているために「アオモジ」という名前で呼ばれるようになったそうです。ところが、クロモジはクスノキ科クロモジ属で、アオモジはハマビワ属で分類上は異なります。アオモジは九州に多く群生し、その薄黄色の小さな花たちは、ちょうど卒業式の頃に咲き誇るので「卒業花」と呼んでいる地方もあり、春を告げる花のひとつとなっています。
アオモジ精油で手作り石けん
アオモジの実のような花が落ちてしまったのを指先で割ってみました。一瞬で柑橘系の爽やかな香りが広がります。レモングラスによく似た香りです。「アオモジ」は和名で、それとは別に「リツエアクベバ」または「メイチャン」という呼称もあります。アロマテラピーにも利用される精油で、ハーブ/アロマテラピーの専門店で販売されています。
精油の効能としては、精神の鎮静と刺激の両方の作用を持ち合わせています。気落ちを高揚させることでやる気が出たり、集中力を高める作用があると考えられているそうです。気分も新たに明るさや前向きな気持ちへと向かう必要のある始まりの時、アオモジ精油を使ったハンドメイドの石けんを作ってみませんか?
苛性ソーダを使わない手作り石けんの作り方
石けん素材を溶かして、型に流し固めるだけで簡単にできるハンドメイドソープの作り方をご紹介します。苛性ソーダを使わないので、子どもと一緒に作っても安全です。
グリセリンソープを使った手作り石けんの材料
苛性ソーダを使わない手作り石けんは、グリセリンソープを溶かして作ります。下記に記載されている分量は、楕円形のソープ(タテ6cmxヨコ9cm)1個分です。
グリセリンソープ:75g
ソープベースとしてグリセリンソープを利用します。グリセリンには水分を保つ性質があり、保湿効果も期待されるお肌にも優しい素材です。ハンドメイドソープ素材としてのグリセリンソープは、「MPソープ」とも呼ばれています。MPは、Melt & Pour(溶かして、注ぐ) の略です。
植物オイル:適量
石けんを型(モールド)から出しやすくするために、石けんの型に塗ります。ホホバオイルやオリーブオイルなど、酸化しにくいオイルを使用します。
精油 :5滴
香りや効能に応じて、お好みのものを選びます。今回はアオモジの精油リツエアクベバとラベンダー精油を使用します。
ハーブ :適量
香りや効能に応じて、お好みのものを選びます。ここではハーブティーに使われるドライハーブのマリーゴールドを使用します。
グリセリンソープを使った手作り石けんの道具
石けん専用の道具がなくても、お家にあるもので代用可能です。
計量カップ
電子レンジや湯せんに使っても大丈夫な計量カップや耐熱容器を用意します。
ガラス棒
溶かした石けんや精油を混ぜる時に使用します。小さな泡立て器やお箸でも大丈夫です。
石けんの型(モールド)
手作り石けん用に販売されているもの、ゼリーやプリンの製菓用のプラスチック容器、粘土やレジン作りにも使われるシリコンモールドなどを利用します。
その他
はかり、あみ、電子レンジ(あるいは湯せん用の鍋)、まな板と包丁、計量スプーンなどを使用します。
グリセリンソープを使った手作り石けんの作り方
1. 型に植物オイルを塗る
ペーパータオルなどにオイルをしみこませて型に塗ります。ソープを型から取り出しやすくするためです。
2. ソープベースを適当な大きさに切る
溶けやすいように、グリセリンソープを包丁で小さく切ります。
3. 電子レンジで溶かす
計量カップあるいは耐熱容器に2を入れて、電子レンジあるいは湯せんにかけて溶かします。加熱時間の目安ですが、500Wの電子レンジの場合、50gのソープベースで約20秒程度です。
4. 精油を加えて混ぜる
グリセリンソープを完全に溶かして、精油リツエアクベバ3滴とラベンダー2滴を加え、素早くかき混ぜます。
5. 型に半量を流す
4の半量を型に流し込みます。
6. ハーブを入れる
5にハーブを入れます。
7. 型に残りの半量を流す
表面が薄く固まったら、残りの4の半量を流し込みます。
8. 石けんを型から出す
2、3時間涼しい場所で自然に冷まします。石けんが完全に固まっているのを確認したら、型から取り外します。
9. 乾燥させる
石けんを型から出したら、3、4日の間、風通しのよいところで乾燥させて、出来上がりです。
完成したハンドメイドソープを利用するまで洗面所のインテリアとして置いておくのもいいですし、小さくカットして外出時に携帯し手を洗う時に使っても、お出かけする楽しみがまたひとつ増えそうですね。
お掃除用に!手作り石けん重曹ペーストの作り方
お掃除して周囲が綺麗になると気分もさっぱり前向きな気分になれますよね♪シトラールなどのアルデヒド成分を多く含み、抗菌・殺菌作用が期待できるアオモジ精油を利用して、お家で簡単にできるお掃除用の石けん重曹ペーストの作り方をご紹介します。
手作り石けん重曹ペーストの材料
余った石けん:30g
余った石けんを利用します。無添加素材の香料の強くない石けんの方が、加える精油の香りをより感じることができます。
熱湯:50cc
石けんを溶かすのに使います。
精油 :10滴
香りや効能に応じて、お好みのものを選びます。今回はアオモジの精油リツエアクベバと合わせてティーツリーとラベンダーの精油を使用します。
重曹 :25g
お掃除や家事で幅広い使い道のある重曹を利用します。
石けん重曹ペーストの道具
お家にあるものだけで手作りできます。
耐熱性の容器あるいは保存容器
熱湯を入れても大丈夫な耐熱性の容器を利用します。耐熱性の保存容器があれば、そのまま保存もできます。
まな板、フォーク
石けんを削るのにステンレス製のフォークあるいはテーブルナイフを利用します。
その他
はかり、計量スプーン、ゴムべらを使用します。
石けん重曹ペーストの作り方
1. 石けんをステンレス製のフォークなどで削る
まな板の上で、石けんを細かく削ります。なるべく薄く削るようにすると、熱湯に溶けやすくなります。
2. 耐熱性の保存容器に入れて熱湯を加え、15分間置く
石けんに熱湯を注いだら、軽くかき混ぜて15分間程度置いておきます。
3. 重曹、精油を加えて、よく混ぜる
石けんが完全に溶けたら、精油リツエアクベバ5滴、ティーツリー3滴、ラベンダー2滴を加えて軽くかき混ぜ、その後で重曹を加えて、ジェラートアイスのようなもったりした状態になるまでよく混ぜます。
4. 保存容器に入れて、出来上がり
換気扇やコンロなどのたまってしまった油汚れには、歯ブラシなどに石けん重曹ペーストをつけてこするか、ペーストを塗りつけ、ラップをかぶせ30分ほどおいてから水をつけてタワシ等でこすり取ると効果的です。ペーストが硬い場合には、水を適宜加えて調整します。
手作り石けん重曹ペーストの注意点
重曹は油汚れや手あかなど「酸性」の汚れなどに効果的です。ただし、素材によっては損傷の原因にもなるので注意が必要です。利用を控えた方がよい素材としては、アルミ、フローリング、畳、ジュードやイグサで編んだ天然素材のラグ、テレビ・パソコンなどの画面、木製品、竹や漆製品などです。
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