便利!マルチを思わず張りたくなるコツと種類と使い分け

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家庭菜園の中級~上級者にもなると必ずやっているといっても過言ではないマルチ。何だか難しそうに思えてしまいますが、実は家庭菜園の作業を楽にしてくれるアイテムなんです。

今回はホームセンターや100均でも販売されているマルチの張り方のコツから、色ごとに違うマルチの活用方法、マルチが風で飛ばされないような便利アイテム、土壌改良までできる昔ながらの有機物を使ったマルチについてご紹介します。

目次

マルチとは?

通常マルチというのはマルチタレントやマルチ商法など「複数の」をあらわす言葉として使われますが、農業におけるマルチとは「根を覆う」という意味で使われます。  マルチの効果 なぜ作物を育てる時にマルチをするのか?  じつはマルチをすることで6つの栽培におけるメリットが考えられます。  1. 病気の予防  雨が降り土壌の泥がはね返ることで作物の病気が発生します。マルチをすることで、雨が降った後の泥はねを予防することができるので、病気になりにくい環境を作ることができます。  2. 団粒構造の維持  「雨降って地固まる」の言葉にもたとえられるように、雨が始終叩きつけられる環境では地面が固まりやすくなります。何もしない状況よりもマルチをかけることで柔らかい土の状態を保つことができます。  3. 乾燥防止  プランター栽培と違い、畑で栽培する際の水やりはお天気に任せて栽培したいものですね。畝にマルチをすることで水分の蒸発を抑えることができるため水やりの手間をかなり省くことができます。  4. 地温の調整  マルチの色を使い分けることで光の反射や吸収を生かして、地温を調整することが可能です。  5. 雑草抑制  作物を育てる上で厄介な存在が雑草です。マルチの色を黒やシルバーにすることにより、光を遮り雑草の発生を抑えてくれます。  6. 害虫忌避  マルチの色をシルバーにすることで光を反射させます。この反射光を嫌うアブラムシなどの害虫を防ぐ効果があるといわれています。

通常マルチというのはマルチタレントやマルチ商法など「複数の」をあらわす言葉として使われますが、農業におけるマルチとは「根を覆う」という意味で使われます。

マルチを使った栽培の効果

なぜ作物を育てる時にマルチをするのか?じつはマルチをすることで6つの栽培におけるメリットが考えられます。

1. 病気の予防

雨が降り土壌の泥がはね返ることで作物の病気が発生します。マルチをすることで、雨が降った後の泥はねを予防することができるので、病気になりにくい環境を作ることができます。

2. 団粒構造の維持

雨が始終叩きつけられる環境では地面が固まりやすくなります。何もしない状況よりもマルチをかけることで柔らかい土の状態を保つことができます。

3. 乾燥防止

プランター栽培と違い、畑で栽培する際の水やりはお天気に任せて栽培したいものですね。畝にマルチをすることで水分の蒸発を抑えることができるため水やりの手間をかなり省くことができます。

4. 地温の調整

マルチの色を使い分けることで光の反射や吸収を生かして、地温を調整することが可能です。

5. 雑草抑制

作物を育てる上で厄介な存在が雑草です。マルチの色を黒やシルバーにすることにより、光を遮り雑草の発生を抑えてくれます。

6. 害虫忌避

マルチの色をシルバーにすることで光を反射させます。この反射光を嫌うアブラムシなどの害虫を防ぐ効果があるといわれています。

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マルチの種類と使い分け

マルチには色の違うものが数種類ありますが、色によって光の透過率や反射率が違うため効果が異なる性質をもっているんです。

  雑草防止 地温をあげる
黒マルチ
透明マルチ
シルバーマルチ

 

全種類のマルチ

1. 病気の予防

2. 団粒構造の維持

3. 乾燥防止

以上の効果が期待できます。

地温の調整のためのマルチ

一般的に夏は地温を安定させるために黒やシルバーのマルチを使い、地温をあげたい秋から翌年にかけて透明のマルチを使用します。

雑草抑制のためのマルチ

雑草の発芽に必要な光を遮断するために、黒とシルバーのマルチを選びましょう。

害虫忌避のためのマルチ

アブラムシ等の虫は、翅(ハネ)を光が当たる方向に向けて飛ぶといわれています。シルバーマルチをすることにより、光を反射させることで下からも光が当たるため、アブラムシ等は上下の感覚が分からなくなるという性質を利用して害虫防ぎます。

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マルチの張り方のコツ

では、マルチの張り方をご紹介します!

今回は春夏の野菜を育てるシーズンですので黒マルチをかけたいと思います。

準備

・マルチ

作る畝の幅によって95、120、135、180cmなどがあります。長さも短いものから200m巻きもありますので、必要な分を考えて購入してください。

・鍬

家庭菜園を畑で始める方は必ず用意しておきたいアイテムです。

・支柱・ひも

真っすぐ畝を作りたいときの便利グッズです(なくてもかまいません)。

・植え付け用の穴あけ

空き缶を利用して自分で作ることも可能です。

空き缶を利用して自分で作ることも可能です。

マルチの張り方

1.  耕した土を鍬を使ってならしましょう。

1.  耕した土を鍬を使ってならしましょう。

 

2.  支柱を畝の四方に挿し、ひもで4つの支柱をくくります。

2.  支柱を畝の四方に挿し、ひもで4つの支柱をくくります。

 

3.  畝の周りの土を鍬ですくい、畝の上にのせます。

3.  畝の周りの土を鍬ですくい、畝の上にのせます。

 

4.  今度は、通路となる部分の土を鍬ですくい、通路の外側にのせます。

4.  今度は、通路となる部分の土を鍬ですくい、通路の外側にのせます。

 

5.  畝の上にのせた土を少し丸みをもたせて成型します。(今回は丸みを帯びた高めの畝の形に成型しましたが、作物によって畝の高さや形は様々です。)

5.  畝の上にのせた土を少し丸みをもたせて成型します。(今回は丸みを帯びた高めの畝の形に成型しましたが、作物によって畝の高さや形は様々です。)

 

6.  マルチの芯にひもを通します。

6.  マルチの芯にひもを通します。

 

7.  マルチの端を土でしっかり固定するように埋めましょう。

7.  マルチの端を土でしっかり固定するように埋めましょう。

 

8.  畝によれないようにピンと張りマルチをかけます。 

8.  畝によれないようにピンと張り、マルチをかけます。 

 

9.  左右の通路部分のマルチに交互に土を被せてマルチを畝に固定します。交互に固定することがマルチを美しく張るための秘訣になります。

9.  左右の通路部分のマルチに交互に土を被せてマルチを畝に固定します。交互に固定することがマルチを美しく張るための秘訣になります。

 

10.  畝の最後までマルチをかけたらハサミでマルチを切り、マルチの端を土でピンと張るように埋めましょう。

10.  畝の最後までマルチをかけたらハサミでマルチを切り、マルチの端を土でピンと張るように埋めましょう。

 

11.  作物に合った株間をとり、植え付けの穴をあけます。

11.  作物に合った株間をとり、植え付けの穴をあけます。

 

12.  マルチの完成です!

12.  マルチの完成です!

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風で飛ばされないマルチの張り方

農業のプロが張ったマルチはピンと張っているためいつまでもたゆむことがありませんが、不慣れな私たちが張ったマルチは土とマルチの間に隙間ができ強風にあおられバタバタと音を立ててしまうことがあります。

金具でマルチを押さえる

土に刺さりやすく、抜けにくい形状をしたマルチ押えの金具が販売されています。マルチ張りを失敗した方は、マルチ押さえのアイテムを使いましょう。

マルチに土をのせる

マルチが風で飛ばされないようにシンプルに土をのせるのも一つの方法です。

マルチが風で飛ばされないようにシンプルに土をのせるのも一つの方法です。

マルチの穴に米ぬかを置く

マルチの穴に米ぬかをかけることで、マルチと土のちょっとした接着代わりになってくれるようです。穴の開いた苗周りの雑草防止にもなりますのでお試しください。

マルチの穴に米ぬかをかけることで、マルチと土のちょっとした接着代わりになってくれるようです。穴の開いた苗周りの雑草防止にもなりますのでお試しください。

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土壌改良もできる有機物マルチ栽培

何もフィルムで覆うだけがマルチではありません。昔から藁(わら)をはじめとする有機物で土壌を覆い、作物の栽培が終ると有機物のマルチごと漉(す)き込んでふかふかの土にしていました。マルチをしながら土壌改良もできるので一石二鳥のマルチなんです。  有機物マルチ~植物質 植物質堆肥は土壌改良効果が高いのが特徴です。  藁(わら)など 昔から行われていたマルチの方法は、藁(わら)や落ち葉、作物の茎葉、雑草などの有機物で作物の根を覆っていました。

何もフィルムで覆うだけがマルチではありません。昔から藁(わら)をはじめとする有機物で土壌を覆い、作物の栽培が終ると有機物のマルチごと漉(す)き込んでふかふかの土にしていました。マルチをしながら土壌改良もできるので一石二鳥のマルチなんです。

有機物マルチ~植物質

植物質堆肥は土壌改良効果が高いのが特徴です。

藁(わら)など

昔から行われていたマルチの方法は、藁(わら)や落ち葉、作物の茎葉、雑草などの有機物で作物の根を覆っていました。

米ぬか

米ぬかの幅広い用途には本当に驚かせられるばかりです。ボカシ肥料としても古くから米ぬかは農業に利用されてきました。

バーク堆肥

樹木の皮を発酵させて作った堆肥です。

多孔質で通気性と保水性が良いため軽く土をふかふかにさせ、土の通気性や保水性、排水性が改善されます。保肥力がアップする効果もあり土壌改良によく使用される資材です。

もみ殻堆肥

もみ殻とは玄米を守っている固い殻の部分から作られた堆肥で、通気性や水はけを良くします。

あらゆる土質の畑に向く堆肥で、特に粘土質の畑で使うと劇的に土壌改良が進みます。完熟したものは保水性があるため、水持ちを良くすることもできます。

腐葉土

ケヤキやコナラ、ブナなどの広葉樹の落ち葉を、土を間に挟んで積み重ね、水を加えて長期間発酵させ土状になったものです。

腐葉土というように「土」という字が付いていますが植物や作物を育てる土を改善するための堆肥の1種です。植物の繊維分が多く含まれミネラルも豊富に含まれています。保水性・排水性に優れ、保肥力もあり、土をふかふかにする効果に優れています。

有機物マルチ~動物質

動物質堆肥は主に肥料として使用されるものです。土の中の微生物の活動を活発にするため、古くなった土も活性化します。

牛糞堆肥(ぎゅうふんたいひ)

完熟発酵した牛糞堆肥には、有効微生物のおかげで植物が吸収しやすいよう有機物を分解してくれるため土の団粒化を進め良質な土壌にしてくれます。

馬糞堆肥(ばふんたいひ)

牛糞堆肥同様、豊富な繊維分があるため、土壌の通気性や排水性、保水性が改善される性質を持っています。

豚糞堆肥(とんぷんたいひ)

豚糞を堆積発酵させたもので肥料分を多く含み、繊維分は他のものに比べやや少なめになります。

発酵鶏糞(はっこうけいふん)

鶏糞を堆積発酵させたもので鶏糞堆肥とも言いますが、おもに発酵鶏糞と呼ばれることの方が多いかもしれません。堆肥というよりも化成肥料並みの速効性のある肥料です。窒素・リン酸・カリの三要素を多く含みます。

有機物マルチのかけ方

畝をたて苗を植えたら、用意できる有機物マルチを苗の周りに隙間なく敷き詰めます。しっかり雑草を防ぎたい方は厚めにするなど、様子をみながら有機物マルチの量や厚さを調整してください。

畝をたて種をまいて育てる際には、有機物マルチの量は発芽の邪魔にならないようにしましょう。しっかりと草丈が伸びたら隙間なく敷き詰めましょう。

 

いかがでしたか?

マルチのことを理解すると家庭菜園に俄然(がぜん)マルチを張りたくなってきますね。

今の時代、手軽で資材も調達しやすい、100均でも販売されている黒マルチからみなさんも始めてみてはいかがでしょうか。

 

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