四角豆(シカクマメ)とは?育て方・栽培方法|植物図鑑
- 植物名
- 四角豆(シカクマメ)
- 学名
Psophocarpus tetragonolobus
- 英名
- Winged bean(英語)、haricot aile(フランス語)
- 和名
- 四角豆(しかくまめ)
- 別名・流通名
- うりずん豆
- 科名
- マメ科
- 属名
- シカクマメ属
- 原産地
- 熱帯アジア
四角豆(シカクマメ)の特徴
四角豆(シカクマメ)は熱帯アジアが原産のマメ科の野菜で、サヤの断面が四角形をしていることが名前の由来です。野菜としての出回りは若干量なので、今のところ珍しい野菜かもしれません。沖縄では「うりずん豆」と呼ばれます。
四角形のサヤの四隅は翼のようなひだがあり、ギザギザした形のユニークな見た目をしています。この翼のようなサヤから、英名は「Winged bean」という名がついています。
夏にスイートピーに似た、美しい淡い青~紫色の花が開花し、その後サヤが10~13cmくらいになったら収穫の目安です。サヤを食べるのが一般的ですが、花や葉、塊根、豆も食べることができます。
本来は多年草ですが、耐寒性はないため日本では一年草として扱われます。明るい緑色の葉のつるは2~4mほど伸びるので、観賞目的のグリーンカーテン素材として使われることもあります。
四角豆(シカクマメ)の詳細情報
園芸分類 | 野菜 |
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草丈・樹高 | 2~4m |
耐寒性 | 弱い |
耐暑性 | 強い |
花色 | 淡青~淡紫 |
開花時期 | 7月~9月 |
四角豆(シカクマメ)の育て方カレンダー
時期 | 1月 | 2月 | 3月 | 4月 | 5月 | 6月 | 7月 | 8月 | 9月 | 10月 | 11月 | 12月 |
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種まき | ||||||||||||
開花 | ||||||||||||
収穫 |
四角豆(シカクマメ)の栽培環境
日当たり・置き場所
日当たりと風通しの良い場所が適しています。つる性なので這わせる道具が必要です。
用土
四角豆(シカクマメ)は水はけの良い土を好みます。
プランター栽培は、野菜用の培養土で育てましょう。
畑栽培は、植え付け前に土を耕す準備が必要です。畑の土が酸性に傾いている場合は、まず植え付けの2週間前位には石灰を入れ、耕しましょう。その1週間後に完熟堆肥と元肥を入れ土になじませます。土の酸度は、市販の酸度測定液などを使うと安価で簡単に調べることができます。
窒素分を含む肥料は、石灰と合わさることで窒素分がアンモニアガスとなって消失してしまうため、同時に使用してはいけません。
なお、この場合の石灰とは「消石灰」や「苦土石灰」をさします。牡蠣殻などの「有機石灰」ではそのような化学反応は起きないので、どうしても日数がない場合は「有機石灰」「完熟堆肥」「有機肥料」を使うと同時に混ぜ込むことが可能で、すぐに種まきや植え付けができます。
四角豆(シカクマメ)の育て方のポイント
水やり
畑栽培などの地植えは、保水性のある土であれば植え付け直後以外は降雨に任せて問題ありません。ただし、土が極端に乾燥してしまうと花が落ちてしまうことがあります。土が極端に乾燥している場合は、早朝に水やりをしましょう。
プランター栽培は、プランターの表面の土が乾いたら底から水が流れ出るくらいたっぷりと与えます。乾燥に弱いため、真夏の水切れに注意しましょう。水が足りないと、花が落ちたりサヤが固くなることがあります。
肥料
マメ科の植物は、根に共生する根粒菌が窒素分を作るので過肥は好みません。花や実の生育状況を見ながら控えめに追肥します。
肥料を与えすぎるとつるボケといって枝葉ばかりが大きくなり、実が付きづらくなるので注意しましょう。
病害虫
水はけと風通しが悪いと病害虫の発生が多くなります。
乾燥が続くとハダニがつくことがあります。また、窒素分が多い土だとアブラムシがつくことがあります。
四角豆(シカクマメ)の詳しい育て方
選び方
葉の色がきれいな緑色で虫食いのない苗を選びましょう。
種まき
四角豆(シカクマメ)の発芽適温は25~30℃と高温のため、直まきでの種まきは5月中旬くらいが適時です。
ただし、短日植物で遅まきだと着花が悪い場合があるため、保温できる環境下でポットに種をまいて育苗するのが一般的です。ポットには3~4粒ずつを種の2倍程度の深さにまきます。硬実種子のため、発芽が揃うには日数がかかる場合があります。発芽後、本葉2~3枚くらいで良い芽を1つ残して育苗します。
植え付け
本葉が3~4枚になったら植え付けます。水切れに弱いため、敷きワラなどで土を覆うと土の乾燥予防になります。植え付けとともにつるを這わせる道具もセットしましょう。
プランター栽培は、家庭菜園で使われる横長の65cm深型プランターで2株程度が目安です。
仕立て方
四角豆(シカクマメ)は草丈2~4mのつる性です。暑さに強く旺盛に伸びるため、グリーンカーテンの素材として使われることもあります。直立しないため、植え付け時に240cm丈の家庭菜園用のイボ竹支柱やグリーンカーテン用ネットをセットして誘引していきます。
四角豆(シカクマメ)のつるの伸び方
四角豆(シカクマメ)のつるは、コイル状に上に向かって立ち上る性質があります。まずはじめに主の茎が伸び、暑さが本格的になってくると、いたるところからつるが出てきます。
グリーンカーテンとして育てる場合は、多数のつるが出てきたら横にも誘引し、ネットの全体を葉が覆うようにすると隙間のないきれいなグリーンカーテンに仕立てることができます。
花
7月ごろから淡青色の花が開花します。観賞用としても十分に価値のある美しい花です。真夏日が連日続くような暑さが厳しい時期は、花が落ちたり咲かなくなることがありますが、秋が近づくにつれて再び開花するようになります。
花が終わるとサヤが実ります。写真のサヤの下の茶色い部分は終わった花びらです。
収穫
四角豆(シカクマメ)は、サヤを食べるのが一般的ですが、葉、花、豆、塊根も食べられる野菜です。8月頃から少しずつサヤの収穫が始まりますが、たくさんのサヤを収穫できるのは9月~10月です。
サヤの収穫の目安は、花が咲いてから10~15日程度、10~13cm程度の長さになったころです。収穫が遅れるとサヤが固くなり味が落ちるとともに、株の負担になります。
気温が高い時期になると、つるが旺盛に伸びるため、葉の中にサヤが隠れてしまうこともしばしばです。サヤと葉の色が似ているため同化してしまうので、収穫時を見逃さないようにしましょう。
夏越し
土が乾燥すると花が落ちてしまうことがあります。プランター栽培は、真夏の水切れに注意しましょう。敷きわらなどで株の周りを覆うと、乾燥や泥はねの予防になります。
冬越し
多年草ですが、日本では一年草として扱われるのが一般的です。
増やし方(株分け、挿し木、葉挿しなど)
種で増やすことができます。