コスミレとは?育て方・栽培方法|植物図鑑
- 植物名
- コスミレ
- 学名
Viola japonica
- 英名
- Japanese violet
- 和名
- 小菫
- 科名
- スミレ科
- 属名
- スミレ属
- 原産地
- 日本、朝鮮半島、中国
コスミレの特徴
コスミレは、スミレ科スミレ属の多年草。学名の種小名に japonica とありますが、日本在来種ではあれど、固有種ではないようです。また、漢字で書くと小菫、小ぶりなスミレという意味のようですが、スミレ( viola mandshurica )と比べてもそれほど小さくはありません。
コスミレは、早春から咲き始める早咲きのスミレで、林の縁や公園の明るい半日陰で見かけます。花色の濃淡や、葉裏の色、花びらの毛の有無など、個体差が多く見られる品種です。草丈5~10cm程度、茎の先に紫色から淡い紫色の花を1つ咲かせます。花は直径2cm程度、下の花びらに縞模様が確認できます。葉は先端がとがらず、基部がハート型のようにくぼんだ卵型、裏が紫色がかっているのが特徴です。
コスミレの詳細情報
園芸分類 | 草花 |
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草丈・樹高 | 5~10cm |
耐寒性 | 普通 |
耐暑性 | 普通 |
花色 | 紫色 |
開花時期 | 3月~4月 |
コスミレの種類
スミレ
- 学名:viola mandshurica
日本に昔から自生している品種。スミレとは本来この品種の名前であり、他の品種と区別するために、ホンスミレやマンジュリカと呼ばれることもあります。深い紫色の花が美しい品種です。
タチツボスミレ
- 学名:Viola grypoceras
タチツボスミレは、淡い紫色の花がかわいらしい有茎種。早咲きのスミレで、2月の後半から山野や道路脇など、身近な場所で咲いているのを見かけます。名前は株元から花茎を立ち上げて咲くことに由来します。
コスミレの育て方カレンダー
時期 | 1月 | 2月 | 3月 | 4月 | 5月 | 6月 | 7月 | 8月 | 9月 | 10月 | 11月 | 12月 |
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開花 | ||||||||||||
種まき | ||||||||||||
植え付け | ||||||||||||
植え替え |
コスミレの栽培環境
日当たり・置き場所
風通しの良い、明るい半日陰を好みます。冬から春は日が当たり、夏は半日陰になるような、落葉樹の下のような場所が適しています。あまり日当たりが悪いと花が咲かなくなるので注意しましょう。
用土
水はけと保水性の良い土が適しています。鉢植えは、市販の山野草の土に腐葉土を混ぜたものがおすすめです。
コスミレの育て方のポイント
水やり
表土が乾いて白っぽくなったら、たっぷりと水やりをしましょう。乾燥が苦手なので、水切れに注意してください。
鉢植えも、表土が乾いたらたっぷりと水やりします。
肥料
植え付け時に元肥を施せば、後は特に必要はありません。生育が悪いようであれば、様子を見て施してください。
鉢植えは、開花が終わった5月から梅雨に入る前までと、冬の休眠期に入る前の10月頃に追肥として緩効性肥料を適宜与えます。
過肥を苦手とするので、様子を見ながら少量ずつ与えるようにしましょう。
病害虫
特に目立った病害虫の被害はありません。
コスミレの詳しい育て方
選び方
葉が黄色く変色していないもの、徒長していないものを選びましょう。花芽が上がっていれば、すぐに開花を楽しめます。
種まき
種は、とりまきするか、2月~3月にまきます。赤玉土にバーミキュライトを混ぜたものなど、栄養のない土にまき、種が流れないように優しく水やりしましょう。本葉が4枚くらいになったら、鉢や花壇に植え付けます。
植え付け
植え付け適期は、3月~4月、9月~10月です。
剪定・切り戻し
種を採取する予定がなければ、花後にこまめに花がらを摘みましょう。余計な栄養を消費することがなくなり、次の花が咲きやすくなります。種は、開花時期が過ぎてからでも閉鎖花から採取できます。
植え替え・鉢替え
植え替え適期は、3月~4月、9月~10月です。鉢底から根が出てくるようになったら、一回り大きな鉢に植え替えます。
花
コスミレは、3月~4月に淡紫~紫色の花を咲かせます。
収穫
種は、ほぼ一年中収穫できます。花が咲いていなくても閉鎖花で種を作り続けているので、注意して観察してください。
冬越し
冬は、地上部が枯れたようになって休眠します。特に必要な冬越しの作業はありません。
増やし方(株分け、挿し木、葉挿しなど)
種まきで増やせます。こぼれ種でもどんどん増えます。