ハナミズキ(花水木)とは?育て方・栽培方法|植物図鑑

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植物名
ハナミズキ(花水木)
学名

Cornus florida

英名
Flowering dogwood
和名
花水木
科名
ミズキ科
属名
サンシュユ属
原産地
北アメリカ

ハナミズキ(花水木)の特徴

ハナミズキはミズキ科の落葉樹で、桜(ソメイヨシノ)が咲き終わるころ、白やピンクの美しい花が開花します。北米原産でアメリカを代表する花のひとつで、別名「アメリカヤマボウシ」とも呼ばれています。

昔は桜やイチョウなどが多かった街路樹ですが、令和4年4月現在、東京都内の街路樹で一番多いのがハナミズキです。樹齢が古くなると10m以上まで生長しますが、桜やイチョウほど大きくならないのも最近の街路樹として利用される原因かもしれません。現在は全国各地に分布し、極端に寒さの厳しい地域以外なら栽培可能です。寿命は桜と同じく80年程度と言われています。

ハナミズキ

花だけでなく、花が終わった後に出てくる葉も美しく、枝は横に広がるように生長します。

 

ハナミズキ

秋になると赤い実がなり、紅葉した後に落葉します。落葉樹の中では、色づきだすのと葉が落ちるのが早いほうです。自然樹形が美しく、花、葉、実、紅葉、樹形と、一年を通して見どころの多い樹木なので、街路樹のほか庭木にもよく利用されます。

ハナミズキ(花水木)の詳細情報

園芸分類 庭木、落葉
草丈・樹高 5~10m
耐寒性 普通
耐暑性 普通
花色 白、赤、ピンク
開花時期 4月~5月

ハナミズキ(花水木)の花言葉

ハナミズキは日本各地で大人気

樹形、花、葉、紅葉、実と1年を通して見どころのある美しいハナミズキ(花水木)は、埼玉県蓮田市、東京都武蔵野市、西東京市、静岡県静岡市、愛知県一宮市、清洲市、兵庫県尼崎市……など、たくさんの市や区の木として指定されています。

ハナミズキとヤマボウシの違い

ハナミズキ(花水木)の育て方カレンダー

時期 1月 2月 3月 4月 5月 6月 7月 8月 9月 10月 11月 12月
植え付け
剪定
肥料
開花

ハナミズキ(花水木)の栽培環境

日当たり・置き場所

日当たりの良い場所を好みます。半日陰の場所でも育ちますが、たくさんの花を楽しみたい場合は日当たりの良い場所に植えるようにしましょう。

用土

水はけの良い土を好みます。

10m程度に生長する木のため、地植えで育てるのが一般的です。

ハナミズキ(花水木)の育て方のポイント

水やり

植え付け後、根付いてからの水やりは基本的には降雨に任せて問題ありません。

鉢植えは、鉢の表面の土が乾いたら鉢底から流れ出るくらいたっぷりと与えましょう。

肥料

自然の循環ができている肥えた土ならば、特に与えなくても毎年開花します。

与える場合は、寒肥(1月~2月)と花後に緩効性肥料もしくは有機質肥料(園芸用として市販されている固形の油粕など)を木の枝の外周に沿って10cmほど穴を掘り混ぜ込みましょう。

病害虫

梅雨や実が熟す秋に「うどんこ病」が発生します。

ハナミズキ(花水木)の詳しい育て方

選び方

樹形が美しく、主幹がまっすぐでしっかりとした苗木を選びましょう。たくさんの品種が流通しているため、花の色などにこだわりがある方は、開花中の苗木か品種がきちんと記載された苗木を購入しましょう。

植え付け

植え付けは、厳寒期を除いた落葉中に行います。自然樹形で育てると横に枝を広げ、一戸建ての2階くらいの高さまで生長します。植え付け場所は、そのことを考慮して決めましょう。

根鉢のサイズの倍程度の幅と深さの穴を掘り、元肥として腐葉土や堆肥(もしくは緩効性肥料)を土に混ぜ込んで植え付けましょう。

植え付けたらたっぷりと水やりを行います。植え付け直後はぐらつきやすいため、しばらくは注意深く様子を見るようにしましょう。支柱を添えるのもよいでしょう。

剪定・切り戻し

剪定は落葉期の11月~3月が適期です。紅葉するころには花芽が確認できるため、花芽を切り落として花が咲かないという失敗も少なくなります。

花後の剪定は、これから迎える梅雨から夏にかけてを風通し良くするため、混み合った枝、伸びすぎた枝を中心に、必要最低限の剪定を行います。

ハナミズキ

4月~5月に開花します。

 

ハナミズキ

花に見える部分は、花弁ではなく、葉が変形した総苞(そうほう)です。実際の花弁は総苞よりも中央にあります。まず花が先に咲き、花の終わりごろになると、葉が芽吹きます。

収穫

ハナミズキ 実

秋に赤い実が実りますが、食用にはできません。

冬越し

ハナミズキ

紅葉した後に落葉して越冬します。紅葉の時期には次の花芽が確認できます。

 

ハナミズキ花芽

3月のハナミズキ

ハナミズキの花が咲かない原因は?

植え付けてまもない若い木

ハナミズキに限らず、木は花をつけることにも実をつけることにもエネルギーを使います。植え付け直後の若いうちは、枝や葉、根を伸ばす方にエネルギーをたくさん消費するため、花や実にまでエネルギーが回らない場合があります。

日照不足

ハナミズキは日当たりを好むので、日光が足りないと花つきが悪くなります。また、日当たりが良い場所に植えても、枝が混みあうと木の内側まで日が当たらず、花が少なくなることがあります。徒長枝などのひょろひょろした細い枝には花はつかないので、適期剪定が大切です。

土に栄養分がない

植え付けた土に栄養分が少ないと、花つきが悪くなることがあります。

去年咲きすぎた

沢山花が咲いた翌年は花が咲かなかったり、花芽が少なかったり、といったムラがある場合があります。例年よりたくさん花が咲いたときは、蕾を取ってしまう摘蕾を行うと咲きムラが少なくなるでしょう。

沢山咲いたときは

花の後にお礼肥えを与えましょう。6月ごろに木の枝の外周に沿って、10cmほど穴を掘り、肥料を混ぜ込みます。

  • 監修者:LOVEGREEN編集部
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