ミョウガ(茗荷)とは?育て方・栽培方法|植物図鑑

植物名
ミョウガ(茗荷)
学名

Zingiber mioga

英名
Myoga
科名
ショウガ科
属名
ハナミョウガ属
原産地
東アジア

ミョウガ(茗荷)の特徴

ミョウガは、中国・朝鮮半島・日本・台湾に自生する宿根性の多年草。独特な香りをもつ香味野菜で、日本でも本州から沖縄まで自生しています。先端の紅色が鮮やかでふっくらしたものが良質です。半日陰と湿った土壌を好み、地下茎を伸ばして生長します。日当たりが悪い場所でも栽培可能なので、家庭菜園で取り入れやすい野菜のひとつです。

ミョウガは、蕾を食べる「花ミョウガ」と、植え付けてから2~3年たったミョウガの新芽を遮光して軟白化した幼茎「ミョウガ茸」を食べることができます。

東京の「茗荷谷(みょうがだに)」は、かつてその場所がミョウガの産地だったことが地名の由来です。切り立った崖の下に清水がわき、周囲でミョウガがたくさん採れたことが分かる文献や地図が残されています。

ミョウガ(茗荷)の詳細情報

園芸分類 野菜
草丈・樹高 40~100cm
耐寒性 やや弱い
耐暑性 やや強い
耐陰性 強い
花色 薄黄色
開花時期 7月~10月

ミョウガ(茗荷)の保存方法

冷蔵保存

湿らせたキッチンペーパーでミョウガを包み、冷蔵庫で保存します。傷むのが早いのでなるべく早めに食べきりましょう。

冷凍保存

水洗いしたミョウガをお好みでカットし、小分けにしてラップで包み、密封袋に入れて保存します。

ミョウガ(茗荷)の栄養

ミョウガに含まれる香り成分は、食欲アップや消化促進、血行を良くすると言われています。

表面の赤紫色はアントシアニンによるものです。アクを抜くために切ってから水にさらして使うことがありますが、アントシアニンは水溶性のため、切り口から流れ出てしまいます。有効成分を多く摂る目的なら、水にさらすのはできるだけ短時間にした方がよいでしょう。

ミョウガ(茗荷)の調理方法

千切りにしてさっと水にさらし、冷奴やそうめんの薬味として。その他、甘酢漬け、和え物、サラダ、みそ汁の材料に使います。

香り成分は刺激が強く、生で食べすぎると口の中や喉がいがいがしたりすることがあります。油を使った料理で刺激を緩和させていただくのもおすすめです。ごま油などを少量使ったスープや、炒め物の仕上げにさっと加えて火を通しても美味しく食べることができます。

ミョウガ(茗荷)のおすすめレシピ

ミョウガのピクルス

鍋に米酢200ccを入れ、砂糖150g、塩10gを加えて軽く火にかけます。砂糖と塩が溶けたら、消毒した保存瓶に移し替えます。粗熱が取れたら水気を切ったミョウガを加え、1〜3日間味をなじませて完成です。

その他のレシピ

ミョウガは風味がとても強いので、調味料の味の濃さに負けません。シンプルに醤油や味噌につけても香り高いミョウガが楽しめます。

 

ミョウガ(茗荷)の育て方カレンダー

時期 1月 2月 3月 4月 5月 6月 7月 8月 9月 10月 11月 12月
植え付け
植え替え
収穫(夏ミョウガ)
収穫(秋ミョウガ)
収穫(ミョウガ茸)

ミョウガ(茗荷)の栽培環境

日当たり・置き場所

ミョウガは半日陰を好みます。あまり日の当たらない北側や木陰になっている場所でも生育することができます。直射日光が当たる場所や土が乾燥する場所は嫌うので、半日陰になるような湿潤な場所を選んで栽培しましょう。

株の根元からでてくる花ミョウガに光が当たると固くなり風味が落ちてしまいます。腐葉土などを被せながら管理するとよいでしょう。

温度

ミョウガの生育適温は20~23℃です。暑すぎても、寒すぎても生育が落ちてしまうため、特に夏の高温期は直射日光の当たらない場所での生育が適しています。

ミョウガは温度が低いと鮮やかな紅色の花穂をつけ、温度が上がるにつれてだんだんと色がくすんできます。

用土

プランター栽培のミョウガは、野菜用の培養土で育てましょう。保水性のある土壌が最適です。

畑栽培のミョウガは、植え付け前に土を耕す準備が必要です。畑の土が酸性に傾いている場合は、まず植え付けの2週間前位には石灰を入れ、耕しましょう。その1週間後に完熟堆肥と元肥を入れ土になじませます。土の酸度は、市販の酸度測定液などを使うと安価で簡単に調べることができます。

窒素分を含む肥料は、石灰と合わさることで窒素分がアンモニアガスとなって消失してしまうため、同時に使用してはいけません。

なお、この場合の石灰とは「消石灰」や「苦土石灰」をさします。牡蠣殻などの「有機石灰」ではそのような化学反応は起きないので、どうしても日数がない場合は「有機石灰」「完熟堆肥」「有機肥料」を使うと同時に混ぜ込むことが可能で、すぐに種まきや植え付けができます。

ミョウガ(茗荷)の育て方のポイント

水やり

プランターでミョウガを育てる場合は、特に水やりに注意が必要です。湿り気味を好むので、たっぷりと水やりを行いましょう。 また、乾燥予防に株元に腐葉土などでマルチングをするとよいでしょう。

肥料

本葉7~8枚の頃に1度追肥をします。日常的な肥料は必要ありませんが、ミョウガ茸の収穫終わりと、花ミョウガの収穫終わりに追肥します。

病害虫

特に病害虫の心配はありません。

ミョウガ(茗荷)の詳しい育て方

選び方

ミョウガは種や苗ではなく、地下茎(種茎)を植え付けます。長さが15~20cmくらいで、芽が2~4個ついた充実した種株を選びましょう。

ミョウガは種や苗ではなく、地下茎(種茎)を植え付けます。長さが15~20cmくらいで、芽が2~4個ついた充実した種株を選びましょう。あまり細かく切ってしまうと収穫が翌年以降になります。

植え付け

畝幅60cm。株間15cmに深さ約5cmの植え穴をあけて、芽のついた種株を植え付けます。芽を上に向けてしっかりと土をかぶせましょう。 植え付け後はたっぷりと水やりをします。新芽が土の表面からでてきたら株元に腐葉土などを厚み10cmくらいで敷きましょう。

畝幅60cm、株間15cmで深さ約5cmの植え穴をあけて、芽のついた種株を植え付けます。芽を上に向けてしっかりと土をかぶせましょう。

植え付け後はたっぷりと水やりをします。新芽が土の表面からでてきたら株元に腐葉土などを厚み10cmくらいで敷きましょう。

ミョウガは地下茎で増えていく性質なので、プランター栽培は深さ30cmぐらいの大きめのプランターに植え付けましょう。

剪定・切り戻し

葉が茂って込み合ってきたら、株元ですき込み剪定し、風通しの良い株になるように管理します。

植え替え・鉢替え

植え付けてから3~4年ほど経つと草勢が衰えてきます。秋収穫の後に、株の更新をかねて詰まった株間の根株や余分な根を取り除き、太く新しい部分を残すようにすると、新しい地下茎を伸ばし生長を促すことができるようになります。

薄黄色の花が咲きます。花が咲いてしまうと風味が落ちてしまうので、蕾の段階で収穫するようにしましょう。

収穫

植え付け後1~2年目から収穫出来るようになります。 花ミョウガは株の周りに次々とでてきます。収穫の時期(7月~10月)がきたら株の周りの腐葉土をかき分けて、花ミョウガが出ていないかチェックしましょう。花穂は手で折って収穫ができます。 開花してしまうと風味が落ちてしまうので、できるだけ早めに収穫しましょう。  また、植え付け後2~3年目の新芽を遮光して軟白させて育てると、高級食材のミョウガだけができあがります。遮光期間2~3週間位の草丈が20cm頃切り取って収穫します。

植え付け後1~2年目から収穫出来るようになります。 花ミョウガは株の周りに次々と出てきます。収穫の時期(7月~10月)がきたら株の周りの腐葉土をかき分けて、花ミョウガが出ていないかチェックしましょう。花穂は手でねじり取るように折って収穫します。 開花すると風味が落ちるので、できるだけ早めに収穫しましょう。

また、植え付け後2~3年目の新芽を遮光して軟白させて育てると、高級食材のミョウガ茸が出来上がります。遮光期間2~3週間程度で草丈が20cmくらいで切り取って収穫します。

冬越し

ミョウガは冬場は地上部が枯れてしまいますが、越冬して翌年再び生育します。

ミョウガは冬場は地上部が枯れた状態になりますが、越冬して翌年再び生育します。

 

11月頃地上部の茎葉を切り取ります。

11月頃地上部の茎葉を切り取ります。切り取った茎葉を乾燥させ入浴剤として使用することもできます。

増やし方(株分け、挿し木、葉挿しなど)

ミョウガは地下茎の根株を植え付けて増やします。

  • 監修者:LOVEGREEN編集部
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