エアプランツが火傷!?植物の火傷 ‘葉焼け’ とは。

アバター画像

LOVEGREEN編集部

このライターの記事一覧

更新日 :

図鑑や栽培方法が載っている雑誌をみると、ティランジア(エアプランツ)は直射日光に当ててしまうと葉焼けをすることがあると書かれています。でも肝心な葉焼けした画像は載っていない……、なんてことありませんか?

今回は名前はよく聞くけどどんなモノか分からない葉焼けについて、実際に葉焼けしてしまった写真とともにご紹介します!

目次

葉焼けってどんな状態?

葉焼けとは日光や強力な照明によってによって植物が火傷をしている状態のことです。ティランジア(エアプランツ)はトリコームと呼ばれる毛のようなもので自分を守っていますが、光が強すぎると守り切れずに火傷をしてしまいます。葉焼けをすると葉緑素が分解され葉が黄色く変色し、その後枯れていきます。

強い光に当たると葉が赤く変色しているものがありますが、これは光に対するストレス反応のようなもので、光を弱めたり環境を変えることによって緑色に戻る場合が殆どです。また、庭木など外に植えられている植物などを春先に観察すると新芽部分が赤くなっていることがあるかと思いますが、これは展開したばかりの新芽は光に弱く、赤く変色しやすいためです。新芽の場合は生長と共に変色が直っていくので特に心配はありません。

葉焼けする環境

基本的に葉焼けは夏などの日光がきつい季節に起こることが多いです。これは夏外気温の高さも関係しており、気温が高ければ高いほど、植物の葉が日光によって熱くなりやすいです。人間の日焼けをイメージして頂けると分かりやすいかと思います。そのため、冬場など気温が低い場合はティランジア(エアプランツ)を直射日光に当てても葉焼けになることはあまりありません。

夏以外に葉焼けする環境

基本的に葉焼けというのは過度な光の供給が原因で起こります。酷暑などの場合は熱で起こりやすくなりますが、梅雨明けや暗い場所で管理していた植物をいきなり明るい場所に出したりすると葉焼けを引き起こします。植物は過度な光から身を守る仕組みを持っていますが、光が不足している環境ではその仕組みが十分に機能しておらず、むしろ光をより多く吸収しようとします。

例えば観葉植物では徒長というものがあります。これは主に光が不足している環境で育てていると起こる現象で、茎が細長く伸びたり、葉が大きく広がり薄くなります。この徒長している部分は光などの刺激に弱くなっており、強い光を当ててしまうと一気に葉焼けします。そのため、光が十分な場所で育てた植物と光が不足している場所で育てた植物では株の締まり具合や葉の厚さなどが変わってきます

目次に戻る≫

葉焼けを予防する

葉焼けは少し手を加えるだけで予防することができます。具体的には2つの方法があります。

  1. 風通しを良くし遮光する
  2. 冬の間も出来るだけ日光に当てる
  3. ティランジア(エアプランツ)の健康状態を良くする

1.風通しを良くし遮光する

これは酷暑などの気温が高い時に特に有効な対処法です。先述したとおり酷暑ではティランジア(エアプランツ)の葉が熱くなって焼けてしまうことが原因なので、風通しの良い場所で遮光ネットや寒冷紗を用いて光を弱くしてあげることで物理的に葉の表面温度上昇を防ぐことが出来ます。

遮光率としては30~50%程度がオススメです。冬場や梅雨時に室内で管理していた場合は50%ぐらいの強めの遮光率から始めて徐々に遮光率を上げていくと良いでしょう。遮光ネットや寒冷紗は100均でも売られているので1セット購入しておくと何かと便利です。色が黒と白のものがありますが、黒い遮光ネットはネット自体が熱を持ちやすいので白いものがおすすめです。

2.冬の間も出来るだけ日光に当てる

急に光量が増えることによって起きる葉焼けは環境を変えた時に光量のギャップがなるべく無いようにすることで対処できます。ティランジア(エアプランツ)を室内で冬越しする場合はなるべく明るい窓辺などで管理して充分に日光を当てておくことで、生長期に外に出したときに光量のギャップが少なくなり葉焼けをしにくくなります。

ただし暖かい室内で直射日光を当ててしまうと葉焼けを起こすことがあるためレースのカーテン越し程度の光を当てると良いです。

目次に戻る≫

葉焼けしたティランジア(エアプランツ)

では実際に葉焼けしたティランジア(エアプランツ)を見てみましょう。


まずは葉焼けする前のティランジア・ミマ・チレテンシス(Tillamdsia mima var. chiletensis)です。


次は葉焼けしたティランジア・ミマ・チレテンシス(Tillamdsia mima var. chiletensis)です。屋外へ出した時に遮光ネットが風で外れてしまい、この株にだけ直射日光が当たってしまっていました。葉先が枯れ、黄色く変色している部分がわかると思います。


黄色く変色してしまっています。


完全に枯れてしまっている葉先。

目次に戻る≫

葉焼けを治すことはできる?

基本的に葉緑素が分解され黄色く変色した葉焼けを治すことはほぼ不可能です。ただしティランジア(エアプランツ)は生命力が強く、株の大部分が葉焼けでもしない限りほぼ大丈夫です。上の画像のティランジア(エアプランツ)も一見すると酷い有様ですが、枯れることなくしっかり生長してくれています。

目次に戻る≫

葉焼けをしたときの対処法

ティランジア(エアプランツ)が葉焼けをした場合は遮光率を少し高めにするか、棚の下段に移動するなどしてティランジア(エアプランツ)に当たる光を少なくしてあげましょう。徐々に環境に順応してきたらまた遮光率を弱めるなどの対処をします。葉焼けを起こしたばかりの時はティランジア(エアプランツ)が弱っている可能性があるため、施肥などはしないようにしましょう。体力が少なくなっているときに施肥をすると逆にティランジア(エアプランツ)の負担になってしまうことがあります。薄めた活力剤は与えても問題ありません。

よく目にはするけど良くわからないティランジア(エアプランツ)の葉焼け。一番はティランジア(エアプランツ)が葉焼けをしないように環境を整えることですが、万が一葉焼けをしてしまっても焦らず落ち着いて行動しましょう。

 

▼関連記事

 

目次に戻る≫

202

 

LOVEGREEN(ラブグリーン)メールマガジン会員募集中!

関連ワード

今月のおすすめコンテンツ

「エアプランツが火傷!?植物の火傷 ‘葉焼け’ とは。」の記事をみんなにも教えてあげよう♪

アバター画像
LOVEGREEN編集部

LOVEGREEN(ラブグリーン)の編集部アカウントです。育て方の記事や、編集部としての取材記事やオフィシャル情報などを配信。

このライターの記事一覧

LOVEGREEN 公式アカウントをフォロー!

  • Instagram
  • Facebook
  • LINE
  • Twitter

関連サービス