小松菜(コマツナ)とは?育て方・栽培方法|植物図鑑

植物名
小松菜(コマツナ)
学名

Brassica campestris(syn. rapa)

英名
Spinach Mustard
和名
コマツナ
別名・流通名
冬菜、雪菜
科名
アブラナ科
属名
アブラナ属
原産地
中国、日本

小松菜(コマツナ)の特徴

小松菜(コマツナ)はアブラナ科ではあるものの、結球するキャベツと違い、チンゲンサイやタアサイなどの非結球葉菜の野菜です。アブラナ科の特徴の一つである黄色い花「菜の花」を咲かせます。

小松菜(コマツナ)は1年の3/4ほど種をまける期間があり、非常に育てやすい野菜のため、家庭菜園でも定番です。夏の暑さにも強いですが、生育適温が15~20℃位なので、春か秋に種をまくとよく育ちます。

種をまいてから、収穫まで50日ほどで収穫できますが、小松菜(コマツナ)は株ごと収穫するだけでなく、外葉からも順次収穫できるので、長い間収穫を楽しめる野菜です。

小松菜(コマツナ)の名前の由来は、現在の東京都江戸川区小松川付近で栽培され始めたとされることから、地名である「小松菜」の名前がつけられたといわれています。

小松菜(コマツナ)の詳細情報

園芸分類 野菜
草丈・樹高 15~25cm
耐寒性 やや強い
耐暑性 やや強い
耐陰性 やや弱い
花色 黄色

小松菜(コマツナ)の花言葉

小松菜(コマツナ)の間引き菜を使ったレシピ

小松菜(コマツナ)の栄養

癖のない味わいから、葉物の緑黄色野菜として食卓によくのぼる野菜の一つです。カルシウムやビタミンC、βカロテンを多く含みます。アクが少ないので加熱不要のフレッシュジュースやスムージーにも大活躍です。おひたしや和え物、煮びたし、ニンニクと炒めてパスタに絡めたり、みそ汁の実、鍋物など幅広く使えます。

カルシウムの吸収を助けてくれるビタミンDは魚介類や卵に多く含まれているので、うまく組み合わせて摂ることでカルシウムを効率よく摂取しましょう。また、油と合わせて調理するとカロテンの吸収が良くなります。

お雑煮の具材の小松菜(コマツナ)

東京には、小松菜(コマツナ)をゆでてお正月のお雑煮に入れる風習があります。これは、「菜」を上に乗せるので、「名を上げる」にちなんだものと言われています。

小松菜(コマツナ)の保存方法

小松菜(コマツナ)は早めに食べきるのが基本ですが、余ってしまった場合はさっとゆでて3cmほどの長さに切り、ラップに包んで冷凍保存しましょう。野菜が足りない時にとても重宝します。

小松菜(コマツナ)の育て方カレンダー

時期 1月 2月 3月 4月 5月 6月 7月 8月 9月 10月 11月 12月
種まき
収穫

小松菜(コマツナ)の栽培環境

日当たり・置き場所

小松菜(コマツナ)は、日当たりを好みます。風通しの良い場所で育てましょう。

温度

生育適温は15~20℃です。

涼しい気候を好みますが、夏の暑さにも比較的強いため、春から秋まで栽培可能です。

用土

小松菜(コマツナ)をプランターで栽培する場合は、野菜用の培養土で育てましょう。

畑栽培の小松菜(コマツナ)は、植え付け前に土を耕す準備が必要です。畑の土が酸性に傾いている場合は、まず植え付けの2週間前位には石灰を入れ、耕しましょう。その1週間後に完熟堆肥と元肥を入れ土になじませます。土の酸度は、市販の酸度測定液などを使うと安価で簡単に調べることができます。

窒素分を含む肥料は、石灰と合わさることで窒素分がアンモニアガスとなって消失してしまうため、同時に使用してはいけません。

なお、この場合の石灰とは「消石灰」や「苦土石灰」をさします。牡蠣殻などの「有機石灰」ではそのような化学反応は起きないので、どうしても日数がない場合は「有機石灰」「完熟堆肥」「有機肥料」を使うと同時に混ぜ込むことが可能で、すぐに種まきや植え付けができます。

小松菜(コマツナ)の育て方のポイント

水やり

生育初期は、葉と根にしっかりと水やりしましょう。その後は、乾いたらたっぷりと水を与えます。

肥料

小松菜(コマツナ)は施肥が多いと病害虫が発生しやすくなるため、2回目の間引きの後に1度施すくらいでよいでしょう。

病害虫

病気は立枯病、ベト病、炭疽病が発生します。害虫はアブラムシヨトウムシが発生します。

べと病は、施肥の量が多いと発病しやすいため肥料の施しすぎには注意しましょう。

小松菜(コマツナ)の詳しい育て方

種まき

小松菜 コマツナ 種まき まき方

溝を作りすじ状にまきます。発芽率が良い種は、1cm間隔くらいで種をまくとその後の間引き作業が楽です。約5mm位の土をかぶせて十分に水やりをしましょう。

間引き

小松菜 コマツナ 間引き

葉の生長に合わせて順次間引いていきましょう。

 

小松菜 コマツナ 間引き

目安として、本葉1~2枚の頃に3~4cm間隔に、本葉3~4枚の頃に5~6cm間隔に間引きます。間引いた後は株がぐらつかないように、株元に土を寄せておきましょう。

風通しが悪く、蒸れた環境では、病害虫が発生しやすくなります。小松菜(コマツナ)の株間は、適度な間隔を保つよう注意します。

アブラナ科特有の黄色い花を咲かせます。

水不足、日照不足、温度不足などの環境悪化により、花芽が上がることがあります。

収穫

草丈が15~25cmくらいになったら引き抜いて収穫をします

小松菜(コマツナ)を株ごと抜かずに葉を外葉から摘み取るように収穫すると長い期間収穫ができます。

春まきの場合はとう立ちする前に早めに収穫しましょう。もし花が咲いてしまったら、菜の花として食べることができます。

増やし方(株分け、挿し木、葉挿しなど)

小松菜(コマツナ)は、種まきで増やすことができます。

小松菜(コマツナ)のべた掛け資材(不織布など)の利用

アブラナ科の野菜は、コナガや青虫などの害を受けやすいので注意します。無農薬栽培のためにはべた掛け資材(不織布など)の被覆が必要です。被覆して安心していると、不織布の中で虫が成長している場合があります。数日ごとに中をチェックして虫をみつけたら捕殺しましょう。

春先や秋冬の寒い時期には、防寒として不織布や寒冷紗を利用することをおすすめします。

  • 監修者:LOVEGREEN編集部
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