ドクダミとは?ドクダミの花や効能の魅力、活用方法から駆除方法まで
山田智美
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ドクダミは厄介な雑草として扱われがちですが、実は薬草として重宝される存在でもあります。ドクダミの効能、メリット、ドクダミ茶の作り方、花の魅力、駆除方法など、ドクダミについて詳しく紹介します。
目次
- ドクダミとは?ドクダミ基本情報
- ドクダミの毒性は?名前の由来
- ドクダミの花を知ってる?花の魅力
- ドクダミの効能って?
- ドクダミ茶とは?ドクダミ茶の作り方
- ドクダミのメリットと魅力
- ドクダミはグランドカバーになる!
- ドクダミの駆除方法は?
- ドクダミは食べられる?
ドクダミとは?ドクダミ基本情報
- 学名:Houttuynia cordata
- 科名、属名:ドクダミ科ドクダミ属
- 分類:多年草
ドクダミの特徴
ドクダミは全草に独特の臭いを持った多年草です。葉茎を摘んだり、傷つけたりすると悪臭とも言うべき臭いを放ちます。ドクダミのこの独特な臭いは葉茎だけでなく、花にもあります。
ドクダミと言えば悪臭のようなイメージですが、よく見るとなかなかに可愛らしい植物です。ドクダミはスペード形の濃いグリーンの葉を持ち、真白で可愛らしい花を咲かせます。
ドクダミは半日陰から日陰の湿地を好みます。地下茎を縦横無尽に張り巡らせ、辺りを埋め尽くすように繁茂するので、気がつくと裏庭がドクダミだらけだったということになりかねません。
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ドクダミの毒性は?名前の由来
ドクダミの名前は「毒痛み」、あるいは「毒溜め」、「毒矯め」がなまったものだと言われています。毒や痛みを取るという意味の「毒痛み」がなまったという説、毒を全草に溜め込んでいるから「毒溜め」がなまってドクダミになったという説もあります。毒矯めはドクダメと読み、毒を抑える薬草という意味です。
名前の由来には諸説ありますが、ドクダミは薬草として重宝されている植物です。毒があるどころか10の効果があると言われ「十薬」という異名も持ちます。
ドクダミの花を知ってる?花の魅力
悪臭のイメージばかりが先行しているドクダミですが、実はとても可愛らしい花を咲かせます。ドクダミの花は初夏の5月頃から夏にかけて咲き誇ります。
ドクダミの白い花びらのように見える部分は実は葉が変化した総苞片で、花は中心の突出した黄色い部分のみです。ただし便宜上、この白い総苞片を花と呼んでいます。
身近な場所に自生しているドクダミの花は、多くは花びらのような総苞片が4~5枚の一重咲きですが、ドクダミには八重咲き種もあります。八重咲きのドクダミはおよそドクダミの花とは思えない、原種のバラのような可愛らしさです。さらに葉が複色のドクダミもあります。
ドクダミの花は、白い総苞片の中心に突起した黄色い花がとても印象的です。薄暗い日陰でも花をたくさん咲かせるので、景色を明るくしてくれます。
ドクダミを1輪、小さな花瓶に生けるだけで楚々とした風情が楽しめます。摘み取ると臭いが気になりますが、水に浸けてしまえば悪臭はしません。お庭にドクダミが咲いたら、生けて楽しんでみてはいかがでしょうか。
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ドクダミの効能って?
ドクダミは昔から民間治療で重宝されていた薬草です。ドクダミには10の効能があると言われ「十薬」とも呼ばれるほどです。
ドクダミの生葉の臭気の成分は、デカノイルアセトアルデヒドといい、殺菌作用があると言われています。このため昔は生葉を火傷や化膿、傷の治療に用いたそうです。乾燥させたドクダミも利尿や便通など様々な解毒効能があると言われ、生薬として人気があるようです。
ドクダミを使って家庭で手作りできるドクダミチンキも魅力いっぱいの活用方法です。
▼ドクダミチンキの作り方はこちら
ドクダミ茶とは?ドクダミ茶の作り方
ドクダミ茶は名前の通りドクダミのお茶です。乾燥させたドクダミを使用します。ドクダミは乾燥させると特有の臭気が消えるため、お茶として抵抗なく飲めるようになります。
ドクダミ茶の作り方
とっても簡単なドクダミ茶の作り方を紹介します。
用意するもの
- ドクダミ全草を好きなだけ
- 物干し用のピンチハンガーなど
作り方
- 花が咲き始めた頃に草むしりがてらドクダミを刈り取る
- 刈り取ったドクダミをよく洗って水気を切る
- 少量ずつピンチに吊るす(欲張ってたくさん吊るすと中がカビてしまうので少量ずつ)
- 風通しの良い日陰で数日干す
- 触ってみて崩れるくらいパリパリに乾燥していれば完成
- 密閉容器に入るサイズに切り分け保存する
ドクダミ茶の楽しみ方
- 小鍋に湯を沸かし乾燥させたドクダミを入れて10分くらい煎じる
- カップに注いで召し上がれ
ドクダミのメリットと魅力
ドクダミは悪臭を放つ厄介な雑草のように扱われがちですが、なかなかの魅力の持ち主です。
ドクダミのメリットは、大きく平たい葉を密集するように繁らせるので、他の雑草が生えにくくなります。ドクダミが群生したら摘み取って、自家製のドクダミ茶やドクダミチンキを作ることができます。
ドクダミの魅力は、あのスペード形の葉と楚々とした可愛らしい花です。ちょっと摘んで一輪挿しに生けるだけで絵になります。
ドクダミを雑草だと思って見るか、自然に生えてきたお役立ち植物として見るかは自分次第なのかもしれません。
ドクダミはグランドカバーになる!
ドクダミは地下茎で増える植物です。土の中で縦横無尽に根を張り巡らせるので、辺り一面に繁茂します。草丈も10~20㎝程度と低いのでグランドカバーとして活躍します。
ドクダミをグランドカバーにすると他の雑草が繁茂しにくくなるので、雑草対策にもなります。
園芸品種には葉が複色のドクダミや花が八重咲きの品種など、観賞価値の高いものもあります。初夏の開花時期には白い花をいっぱいに咲かせるので、見た目にも可愛らしいグランドカバーになります。
ドクダミの駆除方法は?
ドクダミは地下茎で増えるので、駆除しようと思うとなかなか大変な植物です。ドクダミを駆除するには根気よく抜き取るか、根を掘り上げることです。
ドクダミは寒くなると地上部が枯れて越冬し、翌春また芽吹く多年草です。ドクダミを駆除するならまだ芽吹き始めの頃に抜き取りましょう。春の雨が降った翌日がチャンスです。土が柔らかくなっているのでこのタイミングで根ごと引き抜くようにしましょう。
5月頃まで放っておくとあっという間に繁茂するので、早めの作業をおすすめします。
ドクダミは食べられる?
ドクダミは食べることができる草花だそうです。日本でドクダミを食用にするという話はあまり聞きません。アジアの諸外国ではドクダミを様々な調理方法で食べるようです。生の葉をサラダにするレシピもあるということでした。旅行の際に出会えたらチャレンジしてみたいものです。
薬草として重宝される傍ら、繁茂する厄介な雑草として扱われるドクダミ。花も可愛く、踏んだり摘んだりしなければ臭いも気になりません。可愛らしい花を咲かせるドクダミの魅力を見直してみませんか。
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