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もうすぐお別れ。暖かくなってきてからのラナンキュラスの扱い方

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金子三保子

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年末から出回っていた春の花もいよいよ終盤の季節となりました。「これから春なのに?」と思う方もいるかもしれませんが、生花の流通は洋服などのファッション業界と同じで季節前倒しで出回ります。そのため春の花の出回りは12月くらいからで、3月がピークになります。

4月になって急に切り替わるわけではないのですが、日ごとに春の花から初夏、夏の花へとシフトしていきます。

そんなわけでラナンキュラスやチューリップなど、春の球根花を見ることができるのもあと少しです。今回は気温が上がってきた時期のラナンキュラスの扱い方やちょっとユニークなラナンキュラスをご紹介します。

ラナンキュラス、チューリップ、クリスマスローズなど春の花をボトルに数輪ずつ生けてみました。

目次

春の球根花は光と温度に敏感

ラナンキュラス、チューリップ、アネモネなど、春の球根の花は光と温度に反応する性質です。そのため昼間は開き、夜は閉じるを繰り返します。特にチューリップは生花になってからも花茎が伸びたり動いたりする動きのある花です。

気温の低い時期はつぼみから満開になるまでに相当時間を要しますが、桜の咲くころのような昼間の気温が20℃近くなると暖かい気温に反応して一気に花が開くようになります。

気温が高くなってきた時期のラナンキュラスの扱い

ラナンキュラスは開いてくると花の重みに茎が耐えられず、茎の途中で折れてしまうことがあります。花は元気なのにもったいないですよね。特に暖かくなってくるとこの傾向があります。

それを防止するために購入してから少し日にちを経過したラナンキュラスは、花瓶から花が少し出るくらいに生けるのがおすすめです。花瓶のフチに頭を支えてもらうような感じです。花瓶がラナンキュラスの添え木の役割をしてくれるので茎が折れにくくなります。

もうひとつ大切なことは「水は浅水で生けること」です。春の球根の花は茎が柔らかくて腐りやすいので花瓶の水は少し入れる程度の「浅水」で、なるべく茎が水に浸かっている部分を少なくします。

特に気温が高くなってくると花瓶の水が腐りやすくなってきます。水はまめに変えるか延命剤などを利用しましょう。さらに少しずつ切り戻しをした方が、常に茎の切り口が新鮮で水の吸い上げが良いので花がより長持ちします。

 

茎が短くなったら小さなボトルに。この時も花を花瓶に引っ掛けるようにして茎が折れるのを防止します。

 

グリーン色はクリスマスローズ。クリスマスローズは、蜜腺やおしべが取れてガクだけの状態になってから生けるととても長持ちする花です。

白い花はラナンキュラスの脇についていたつぼみです。小さくてかわいいサイズです。ラナンキュラスの脇のつぼみは色が出ているものなら咲く可能性があります。

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もしも花が折れてしまったら・・・

残念ながら途中で折れしまって花瓶に生けるほどの茎がない場合はお皿に飾りましょう。

ラナンキュラスのお皿に飾るときのポイントは水を薄く張る程度にすること!

ラナンキュラスのような花びらが薄紙のような薄い花は浮き花にすると花びらがとろけてしまいます。茎の切り口だけ水が触れていれさえすればいいので、薄く水を張ってお皿の縁に花を置くときれいに最後まで開ききって長く花を楽しめます。

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番外編・ちょっとユニークなラナンキュラス

このグリーンのラナンキュラス、仕入れた時から1本だけ雌しべが飛び出たユニークな姿をしていました。2段咲きとでもいえばよいでしょうか。

 

この先どうなるのだろう?と経過を見ていたら・・・

なんと!こんなに伸びてしまいました。冬場だったのでここまで伸びるのに1か月以上。長く楽しませてくれました。

 

ちなみに左がこの品種のスタンダードな咲き方です。

ラナンキュラスはとにかく品種が豊富。毎年新品種が登場します。

▼こちらでユニークなラナンキュラスをご紹介しています。

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桜の季節は嬉しい反面、生花の春の花の流通の終わりの合図です。

春の花が花屋さんに並ぶのもあと少しです。お気に入りの春の花を探しに花屋さんに立ち寄ってみませんか?

 

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金子三保子

フラワーコーディネーター、フォトグラファー、ライター。 2022年6月、日東書院本社より「植物のきもち ~がんばりすぎないガーデニング」出版。 ギフトや装花などのフラワーコーディネート、自身でコーディネートした作品の撮影、雑誌や会員情報誌への提案など幅広く活動中。現在は植物に関する記事の執筆にも携わる。庭仕事はライフワーク。映画「余命1ヶ月の花嫁」ブーケ製作。

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