寒い時期の庭仕事、冬季剪定に向いている庭木の種類
LOVEGREEN編集部
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12月はあわただしい年の瀬ですが、来春に向けて、今年最後の庭仕事はもうお済ですか?そこで今回は「冬季剪定」についてご紹介します。
目次
冬季剪定のタイミング
剪定は次期を誤ると気に負担をかけてしまうため、種類に応じて適した時期に行いましょう。冬は葉が落ちた後の「落葉広葉樹」を中心に選定し、冬でも葉が残るツバキやサツキなどの「常緑広葉樹」は、目立って伸びた枝などを最低限剪定するまでにとどめておきましょう。
冬季剪定に向く庭木
剪定は時期が重要となってきますが、どの庭木が冬季剪定に向いているか分からないですよね。そこで冬季剪定に向いている木と控えめのほうがいい木の代表的なものをご紹介します。
冬季剪定に向いている木
落葉広葉樹や一部の常緑樹は、冬季剪定が基本です。成長がストップする11~2月の休眠時期に剪定することで、木への負担が少なくて済みます。
モミジ
モミジはムクロジ科(旧カエデ科)カエデ属に分類されている樹木の総称です。ちなみに、モミジとカエデは植物分類学上は区別されておらず、同一のものとして考えられていますが、葉の切れ込みが多く、深いものをモミジ、葉の切れ込みが浅いものをカエデと呼ぶ場合が多いです。
イロハモミジとウチワカエデを見ていただければ、その差が分かるかと思います。
アオキ
アオキはアオキ科アオキ属の常緑樹です。低木で耐寒性が強く、耐陰性もあるため日陰でも育てることができます。葉に光沢があり、星斑のものなど斑入り品種も開発されています。冬になると赤い実をつけ、可愛らしい姿を楽しむことができます。
サルスベリ
サルスベリはサルスベリ科サルスベリ属に分類されている落葉樹です。名前の由来は樹皮にあり、成長に伴い幹の表面のコルク層が剥がれ落ち、つるつるとした樹皮が現れ、猿も滑ってしまう(実際には滑らないそうです)ためサルスベリと呼ばれているようです。
夏頃になるとピンクや白の美しい花を咲かせます。落葉期に強剪定を行うことで翌春に元気のいい枝が出て花付きもよくなるそうです。
キンモクセイ
キンモクセイはモクセイ科モクセイ属の常緑樹でギンモクセイの変種にあたります。花の香りが素晴らしく、日本三大香木の一つになっています。花はモイストポプリにされたり砂糖漬けにしてシロップにして楽しむこともできます。
他には
他にもアオダモ、アオハダ、ヤマボウシ、ハナミズキ、ゴールドクレスト(コニファー類)、ハギ、ウメ、ムクゲ、シマトネリコなどが冬季剪定に向いています。
冬季剪定は控えめがいい庭木
クスノキやシイなどの常緑広葉樹は、新芽が出て枝が大きく伸びる前の春ごろに剪定するのが理想的です。また、ツバキなどこの時期つぼみを付ける木を選定する場合は、誤って蕾も一緒に切り落とさないよう注意しましょう。
アジサイ
アジサイはアジサイ科アジサイ属に分類されている落葉低木ですが、夏に花が咲き終わった後に花芽をつけるため、冬季は枝に花芽ができている状態になります。また、アジサイはその年に伸びた枝には花芽を付けず、昨年伸びた枝に花芽を付けます。
ツバキ
ツバキはツバキ科ツバキ属の常緑樹になります。ツバキは古来より日本人に楽しまれており、万葉集にも登場しています。また、種からは椿油が採れ、化粧水や石鹸、食用油(カメリアオイル)として利用されています。同属のサザンカとよく似ていますが、花の散り方や開き方に差があるため見分けることができます。
ツツジ
ツツジはツツジ科ツツジ属に分類されている常緑性、または落葉性の樹木になります。基本的に植栽として植えられているものは常緑性のもので、こちらのほうが品種改良も進んでいる傾向にあるようです。
サツキ
▲こんな風に飛び出て気になる枝のみを剪定するとGOODです。
サツキはツツジ科ツツジ属に分類される常緑樹です。花はツツジとほぼ同じですが、名前の由来にもなっている開花時期が違うため(ツツジが咲き終わった後にサツキが咲く)区別されています。また、自生環境も岩肌などに這うように生えており、ツツジよりも背が低いと言われています。
他には
ほかにはつげ、レッドロビン、カシ、クスノキ、シイ、サザンカ、ジンチョウゲ、ミモザ(アカシア)などがあります。
やってみよう‼ 剪定のやり方
冬季剪定に向いている植物が分かっても、剪定ってどうすればいいのか分からないことも。枝のどこの部分で剪定するのか、どの位剪定しても大丈夫なのか色々と不安だと思います。そこで今回は剪定の基本的なやり方をご紹介します!
「不要枝」をチェック
剪定すべき枝「不要枝(ふようし)」を中心に選定しましょう。初心者の方は、まず①~④のような幹周辺から生えた不要枝を切っていくのがおすすめです。
葉が付いていると剪定すべき枝の見極めは難しいですが、木を多方向から確認したり、よく見る方向から眺めたりしながら作業しましょう。も市販できない場合は、無理に切らずに様子を見ましょう。
剪定ばさみで枝を切る
剪定ばさみは切れ味の良いものを使用しましょう。枝の途中ではなく、枝分かれしている根元のギリギリを切ります。根元で切ることで、断面がきれいに収まり、病害虫被害を防ぐことができます。
なお、込み入った枝の選定は、葉先がとがっていて刃部分が鋭い植木ばさみの方が作業しやすいこともあります。ただし、無理に太い枝を切ろうとすると断面が荒くなってしまい、植物に良くありません。直径1㎝以上の枝は剪定ばさみで行いましょう。
これはNG!
剪定をする上で注意すること3つをご紹介します。剪定をするときは気にかけてみてくださいね。
枝の途中で切る
枝の途中で切るのはNGです!葉が生えない不要な枝として残ってしまい、見た目も良いとは言えません。枝分かれしている根元で切りましょう。
先端以外残っていない
枝先以外の枝を落とし過ぎるのはあまりよくないです。植物は先端へ栄養を行き渡らせる性質があるため、中間の枝葉を一度切ってしまうと、先端ばかりボリュームがあるバランスの悪い木になってしまいます。
根本少し残し
根元のギリギリではなく中途半端に枝が残っている状態はあまりよくないです。この部分から腐っていき、害虫が入りやすくなってしまったり、傷みやすくなってしまいます。丁寧な剪定を心がけましょう。
プロに任せるほうがオススメ!難易度の高い3ケース
剪定は失敗すると植物にダメージを負わせてしまうため、自分で行うのが難しいときはプロに任せるほうがオススメです。そこで今回は剪定の難易度が高い3つのケースをご紹介します!
木が高すぎる
高いハシゴがないと届かない。木に登らないと届かないような高い木はプロに任せたほうが無難です。安全面だけでなく、高所での剪定すべき枝・残すべき枝の判断は難しく、樹木を美しく育てるにはプロに依頼するのがベターです。
仕立てされている木
玉仕立てや玉散らしなど、仕立てされている木はプロに任せたほうが安心です。形を整えているうちに思ったより小さくし過ぎてしまった!なんて心配もありません。
処分する枝が多い
庭に木が多い場合、作業時間・労力だけでなく、剪定後の枝・葉の処分も大変です。自治体によっては小さく切り揃える、紐で縛るなどの指示があることもあります。剪定をプロに頼めばその後の片付けも任せられます。
「春から思いっきりお庭でガーデニングを楽しみたい!」そんな風に考えているなら、雑草が少ない今の時期に、プロにお手入れを任せてみませんか?
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いかがでしたでしょうか。
年末の大掃除の前に「冬季剪定」に挑戦してみませんか?
きっと晴れやかな気分で新年を迎えられるのではないでしょうか?
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