チコリ|初夏から秋まで咲き続ける青い花
金子三保子
このライターの記事一覧
チコリ
トゥデイズプランツ、今回ご紹介するのは「チコリの花」。チコリはヨーロッパ原産のキク科の野菜(ハーブ)。
少し苦味のある葉は軟白栽培されることが多い野菜です。葉以外の利用法としては、ローストした根で抽出したお茶がコーヒーに似ていることから、コーヒーの代替品として利用され、現在では「チコリコーヒー」の名でノンカフェインのコーヒーとして市販もされています。
チコリにはたくさんの名前や種類があり、チコリは英名、フランスではアンディーブ、和名ではキクニガナと呼ばれます。最近、八百屋さんでも見かけるラディッキオ(トレビス)もチコリの仲間で、ラディッキオはイタリア名、トレビスはフランス名です。
リーフチコリ
日本では以前はハーブショップなどで1品種のチコリの種や苗しか見かけませんでしたが、最近はリーフチコリという名でさまざまな種類の苗を見かけるようになり、食用だけでなく、観賞用のカラーリーフプランツとしても使われています。
リーフチコリ
写真のように丸い葉もあれば細い葉など葉の形もさまざま。中には霜降りのような美しい柄をもつタイプなど、品種が豊富にあります。
今日ご紹介したいのはチコリの花。チコリやリーフチコリは、初夏にとう立ちして美しい花を枝一面に咲かせます。透明感のある青い花は、あたりを涼し気に演出してくれます。葉を収穫するためには花を咲かせない方がよいのでしょうが、私はもっぱらこの花が見たくてチコリを育てています。さまざまなチコリの種類が流通していますが、花は共通して青です。
気温が高くなってくる5月後半ごろに、株元から花茎を複数立ち上げ、身長より背丈が高くなります。チョコレート色や斑入りなどのリーフチコリも、とう立ちするころになると葉の色はグリーン色に。
花ひとつひとつは、一日花よりもっと短い半日花。晴れた日は太陽とともに開花し、お昼前にはしぼんでしまいます。朝から畑仕事をして、おなかがすいたな、そろそろお昼かなと思う頃、写真のように青の色が抜けてくるので、だいたいの時間が想像がつくのです。ただし、曇った日はしぼみ方があいまいで昼を過ぎてもきれいなこともあり、時計として利用できるのは晴れた日限定です。
チコリもリーフチコリも直根性のため、移植は不向きです。苗で流通しているころは、10cm前後のロゼット状の下葉の状態ですが、背丈が高くなることをイメージして、植えつける場所を決めることをおすすめします。
植えた年からたくさんの花が開花する多年草です。夏の青空にマッチするチコリの花を庭で育ててみませんか。
▼編集部のおすすめ
関連ワード
今月のおすすめコンテンツ
「チコリ|初夏から秋まで咲き続ける青い花」の記事をみんなにも教えてあげよう♪