原種チューリップとは?育て方・栽培方法|植物図鑑
- 植物名
- 原種チューリップ
- 学名
Tulipa
- 英名
- Tulip
- 和名
- 鬱金香
- 科名
- ユリ科
- 属名
- チューリップ属
- 原産地
- 地中海沿岸~中央アジア
原種チューリップの特徴
原種チューリップとは、一般的に知られているチューリップとは違い、野生種やそれに近いもののことを言います。「ミニチューリップ」、「ワイルドチューリップ」と呼ばれることもあります。最近は種類もとても増え、園芸種の原種系チューリップだけでも100以上の種類があります。
一般的なチューリップとの大きな違いは、地植えにすると2~3年は植えっぱなしでも開花することです。種類によって草丈は様々で、最近は球根付きの切り花としても人気があります。
原種チューリップの詳細情報
園芸分類 | 球根 |
---|---|
草丈・樹高 | 10~30cm(品種による) |
耐寒性 | 強い |
耐暑性 | 弱い |
花色 | 白、赤、黄色、ピンク、オレンジ、紫、複色 |
開花時期 | 3月~4月 |
原種チューリップの花言葉
チューリップと原種チューリップの球根の見た目の違い
左:チューリップ 右:原種チューリップ
一般的なチューリップに比べて、原種チューリップの球根の大きさは半分以下の小さなサイズです。
水栽培もできる原種チューリップ
水栽培と言えば、ヒヤシンスが有名ですが、原種チューリップも水栽培が可能です。
▼詳しくはこちらでご紹介しています
原種チューリップの育て方カレンダー
時期 | 1月 | 2月 | 3月 | 4月 | 5月 | 6月 | 7月 | 8月 | 9月 | 10月 | 11月 | 12月 |
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球根植え付け | ||||||||||||
開花(品種による) |
原種チューリップの栽培環境
日当たり・置き場所
原種チューリップの球根は、日当たりと風通しが良い場所に植え付けます。生長には寒さと日光、適切な水分が必要です。一般的なチューリップと違い、数年は植えっぱなしにできるので、梅雨や長雨の時期に土がぬかるまない場所に植えましょう。
用土
水はけが良く、肥沃な土を好みます。
鉢植えは、球根用か草花用の培養土を利用するのもよいでしょう。
原種チューリップの育て方のポイント
日常の管理
原種チューリップは、一度植え付けてしまえば特別な日常の管理は必要はありません。
開花期間は、咲き始めると1週間~2週間くらいです。他の草花と寄せ植えをした場合は、花が終わった時に抜き取りをしやすい場所に球根を植え付けておくと、開花後のメンテナンスが楽です。
水やり
土が乾き切ってしまうと球根が育ちません。
地植えは、植え付け直後にたっぷりと水を与えたあとは、自然にまかせて問題ありません。
鉢植えの原種チューリップは、球根から葉が出るまでに時間を要するので、水やりを忘れがちになります。鉢の表面の土が乾いたらたっぷりと水やりをしましょう。
肥料
地植えの原種チューリップは、すでに一般的な草花が咲いている場所ならば、肥料を入れなくても栽培可能です。
鉢植えの原種チューリップは、元肥を入れて植え付け、追肥は発芽したら控えめに与える程度で十分です。
病害虫
目立った病害虫の害はありません。
原種チューリップの詳しい育て方
選び方
球根を選ぶ際は、表面にカビが生えていたり、乾燥し、ひび割れしているものは避けましょう。
球根類の販売は、9月ごろから始まります。良い球根から売れていくので、早めに入手しましょう。
植え付け
原種チューリップの球根の植え付けは、「紅葉の見ごろ」を目安にするとよいでしょう。遅くても年内には植え付けを完了します。
球根の植え付けの深さは、球根3個分の深さが目安です。ただし、鉢植えは根が伸びるスペースも必要なため、鉢によっては浅植えで植え付ける場合もあります。
原種チューリップは大きく分けると、早咲き、普通咲き、遅咲きの3時期があります。品種によって開花時期がかなり違うので、開花時期の違う品種を一緒に寄せ植えすると、開花が完全にずれることがあるので注意しましょう。
原種チューリップはたくさんの品種があり、品種によって背丈がかなり違います。花壇に植え付ける時は、丈と開花時期を確認しましょう。
植え替え・鉢替え
鉢植えは、土の養分がなくなると花が咲かない可能性があります。秋になり再び発芽したら、新しい土に植え替えるとよいでしょう。
花
原種チューリップ・アニカ
多くの原種チューリップは、3月~4月に開花します。花が終わったら、花首のみ切り取ります。
一般的なチューリップの球根は、使い捨て、もしくは掘り上げますが、原種チューリップは植えっぱなしでも2~3年は開花します。ただし、梅雨や長雨にぬかるむ場所は掘り上げて管理した方がよいでしょう。
球根付きの原種チューリップは、切り花としての流通も増えています。
夏越し
夏は休眠期のため、地上部分からは姿を消します。地植えは、プランツタグをつけて植えた場所がわかるようにしておくと、他の植物を植え付けるときに誤って掘り起こすことがないでしょう。
鉢植えは、花が終わったら花首のみカットし、葉が黄色く枯れてくるまでは水やりを続けます。葉が枯れたあとは、再び発芽するまで水やりをストップします。
冬越し
冬の低温に当たることによって花芽ができます。特別な冬越し作業の必要はありません。
増やし方(株分け、挿し木、葉挿しなど)
分球によって増えます。