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エンレイソウ(延齢草)とは?育て方・栽培方法|植物図鑑

  • canva 画像 エンレイソウ
  • 冬から早春(1月~3月)に咲く白色の野草の花ミヤマエンレイソウ
  • 冬から早春(1月~3月)に咲く茶色の野草の花エンレイソウ
  • オオバナノエンレイソウ
  • エンレイソウ(延齢草)の花言葉や種類、特徴をご紹介!エンレイソウ(延齢草)は、小さな美しい花を咲かせる山野草。日本でも森や林の湿った場所に自生しています。
植物名
エンレイソウ(延齢草)
学名

Trillium

英名
Wake robin
和名
延齢草
科名
ユリ科
属名
エンレイソウ属
原産地
東アジア

エンレイソウ(延齢草)の特徴

エンレイソウ(延齢草)は、東アジア~ヒマラヤなどに分布する多年草。湿り気のある森や林の中に自生し、白、茶、ピンク色などの小さな花(花径1~2cmほど)を咲かせます。草丈は20~40cmほどです。エンレイソウ(延齢草)の葉には葉柄がなく、茎から直接葉が生えて広がっています。葉に対しての花の大きさはとても小さく、大きな葉がドレスのように見えるため「森の貴婦人」とも呼ばれています。

エンレイソウ(延齢草)を家庭で育てる際は、秋~春は日なたで、初夏以降は日陰になる落葉樹の下などで育てます。真夏の高温期はなるべく温度変化が小さく、湿度が保たれる涼しい日陰で管理することがポイントです。エンレイソウ(延齢草)がよく育つ環境は、シダなどが好む環境に似ています。

エンレイソウ(延齢草)の仲間は、葉が3枚、ガクが3枚、花弁が3枚になっている特徴があります。学名のTrillium(トリリウム)は、「tri(3つ)」と「lilium(ユリ)」という意味をもつ言葉が合わさっていて、葉やガク、花弁がそれぞれ3枚であることから付けられています。

エンレイソウ(延齢草)は、古くから胃腸薬などの薬草として使われてきたり、エンレイソウ(延齢草)を摂取したことで命をとりとめたという話があることが名前の由来となっているようです。ただ、由来とは逆にサポニンなどの毒があるとも言われています。口に入れないように注意が必要です。

エンレイソウ(延齢草)の詳細情報

園芸分類 草花
草丈・樹高 20~40cm
耐寒性 強い
耐暑性 やや弱い
花色 白、茶、ピンク
開花時期 4月~5月

エンレイソウ(延齢草)の種類

ミヤマエンレイソウ小

ミヤマエンレイソウ

小さな白い花を咲かせます。別名を白花延齢草(シロバナエンレイソウ)といいます。

オオバナノエンレイソウ

オオバナノエンレイソウ(大花延齢草)

花が大きな品種。花径5~6cmの花を咲かせる特徴があります。北海道でよく見られます。

トイシノエンレイソウ(砥石の延齢草)

北海道の砥石山で見つかったエンレイソウ(延齢草)。まれにガクが澄んだ緑色のタイプも見られます。

ヒダカエンレイソウ(日高延齢草)

日高地方で見つかったエンレイソウ(延齢草)の仲間。 エンレイソウ(延齢草)とミヤマエンレイソウ(白花延齢草)との雑種。濃いえんじ色の花を咲かせます。

ムラサキエンレイソウ(紫延齢草)

薄い紫色の花を咲かせます。

エンレイソウ(延齢草)の花言葉

 

スプリングエフェメラル

エンレイソウ(延齢草)は、スプリングエフェメラル(spring ephemeral)と呼ばれることもあります。スプリングエフェメラルとは、英語で「春の儚いもの」という意味。「春の妖精」とも言われます。地上部を枯らして休眠している期間が長い、春の訪れを知らせてくれる儚げな多年草です。

 

エンレイソウ(延齢草)の育て方カレンダー

時期 1月 2月 3月 4月 5月 6月 7月 8月 9月 10月 11月 12月
開花

エンレイソウ(延齢草)の栽培環境

日当たり・置き場所

冬から春は日当たりが良く、初夏以降は日陰になる落葉樹の下のような環境が好みです。

用土

エンレイソウ(延齢草)はシダが自生するような湿地を好みます。水はけが良く保水性のある土壌に植え付けましょう。

エンレイソウ(延齢草)の育て方のポイント

水やり

鉢植えの場合は、土の表面が乾いたらたっぷり水やりします。地上部が無い休眠中は、控えめに水やりを続けましょう。

初夏以降日陰になるような場所に地植えする場合は、根付いてからはそれほど水やりは必要ありません。夏に雨が降らない日照りが続くようなときは、涼しい時間帯に水やりしましょう。

肥料

植え付け時に元肥を混ぜ、その後は春先の芽吹きの時期に緩効性肥料を与えましょう。

病害虫

新芽や蕾にアブラムシがついたり、高温乾燥によりハダニがつくことがあります。見つけ次第すぐに対処しましょう。

 

エンレイソウ(延齢草)の詳しい育て方

選び方

エンレイソウ(延齢草)は、休眠中の秋冬は地上部がありません。花や茎葉の状態を見て選ぶ場合は春がおすすめです。

種まき

花後、水分を含んだ果実ができます。乾燥した種は発芽率が悪くなるため、種を採ったらすぐにまく「とりまき」をしましょう。

苗床を乾かさないように管理すると、1~2年後の春に発芽します。最初の数年間は、緑の小さな細い葉が1枚出て枯れるだけなので雑草と間違えないように気を付けます。数年すると親と同じ丸い形の葉が出て、また数年すると3枚の葉を出すようになり、花が咲くまでには約10年前後かかり、その後は何年も繰り返し花を咲かせます。

植え付け

休眠中の8月下旬から9月上旬が植え付け適期です。

地植えの場合は、事前に植える場所を耕して腐葉土や元肥を混ぜ込んでおきましょう。

植え替え・鉢替え

地植えの場合は、特に植え替える必要はありません。

鉢植えの場合は、2~3年に1回、8月下旬から9月上旬頃に植え替えます。

4月~5月頃に開花します。

夏越し

夏は日陰になるような場所で管理しましょう。

冬越し

鉢植えの場合は、控えめに水やりを続けます。

増やし方(株分け、挿し木、葉挿しなど)

エンレイソウ(延齢草)は、種まきで増やすことができます。

  • 監修者:LOVEGREEN編集部
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