タチツボスミレとは?育て方・栽培方法|植物図鑑
- 植物名
- タチツボスミレ
- 学名
Viola grypoceras
- 和名
- 立坪菫
- 科名
- スミレ科
- 属名
- スミレ属
- 原産地
- 日本
タチツボスミレの特徴
タチツボスミレは、早春から咲き始める淡い紫色のスミレです。明るい半日陰から日当たりの良い場所を好み、自生しています。道路の脇、田畑の畔、公園、駐車場、空き地など、身近な場所で見かけます。関東では、まだ寒い3月の上旬から花が咲き始めます。他の植物の芽吹き前に姿を現す、かわいらしいスミレです。
草丈低く、葉はスペード型、花は淡い紫色で直径1~2cm程度と小ぶりです。有形種のスミレで、伸ばした茎の葉の脇から花を咲かせます。タチツボスミレのツボとは、坪つまり庭のことで、庭で茎を立ち上げて咲く姿に由来しているそうです。ただし、咲き始めのタチツボスミレはとても小さく、茎が立ち上がっているようには見えません。咲き進んでから確認するとわかりやすいのではないでしょうか。同じ理由で有茎種であることも、咲き進んでからの方が確認が容易です。
タチツボスミレの詳細情報
園芸分類 | 草花 |
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草丈・樹高 | 5~20cm |
耐寒性 | 普通 |
耐暑性 | 普通 |
耐陰性 | やや強い |
花色 | 淡い紫、白 |
開花時期 | 3月~5月 |
タチツボスミレの種類
スミレ
- 学名:Viola mandshurica
スミレは、日本原産の多年草。スミレという呼び名は、スミレ属の総称として使用されていますが、本種を指します。他のスミレを区別する時は、ホンスミレやマンジュリカと呼ぶこともあります。
オオバキスミレ
- 学名:Viola brevistipulata
オオバキスミレは、名前の通り黄色い花と大きな葉が特徴のスミレ。北海道や本州の雪の多い地域に自生しています。
タチツボスミレの育て方カレンダー
時期 | 1月 | 2月 | 3月 | 4月 | 5月 | 6月 | 7月 | 8月 | 9月 | 10月 | 11月 | 12月 |
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開花 | ||||||||||||
植え付け | ||||||||||||
植え替え |
タチツボスミレの栽培環境
日当たり・置き場所
明るい半日陰を好みます。落葉樹の下のような、冬から春は日当たりが良く、夏は木陰になるような場所が適しています。
用土
水はけと保水性の良い土が適しています。
鉢植えは、市販の山野草の土で育てられます。
タチツボスミレの育て方のポイント
水やり
表土が乾いて白っぽくなったら、たっぷりと水やりをしましょう。乾燥が続くと株が弱ってしまいます。水切れに注意してください。
鉢植えは、表土が乾いたらたっぷりと水やりします。
肥料
庭植えは、特に施肥の必要はありません。生育が悪いようであれば、様子を見て施してください。過肥を好まないため、様子を見ながら少量ずつ施肥を行うようにしましょう。
病害虫
特に目立った病害虫の被害はありません。種の周りのエライオソームを目当てに蟻が集まることがあります。
タチツボスミレの詳しい育て方
選び方
葉が黄色く変色していないもの、徒長していないものを選びましょう。
種まき
スミレの種は、とりまき(採取してすぐにまくこと)します。種まきには園芸用培養土などではなく、栄養分のない赤玉土などが向いています。
植え付け
植え付け適期は、2月~4月、9月~10月です。植え付け後はたっぷりと水やりしましょう。
植え替え・鉢替え
植え替え適期は、2月~4月、9月~10月です。鉢が窮屈になったら、一回り大きな鉢に植え替えます。このタイミングで株分けも行うことができます。
花
タチツボスミレは、まだ寒さが残る早春から小さな花を咲かせます。
冬越し
冬は、地上部が枯れたようになって休眠します。特に必要な冬越しの作業はありません。鉢植えは、時々水やりするのを忘れないようにしましょう。
増やし方(株分け、挿し木、葉挿しなど)
株分けと種まきで増やすことができます。