パンジー、ビオラとは?育て方・栽培方法|植物図鑑

  • パンジー 育て方 特徴
  • ビオラ
  • 八重咲きパンジー 育て方
  • ビオラ
  • 黒ビオラ
植物名
パンジー、ビオラ
英名
Pansy、Viola
科名
スミレ科
属名
スミレ属
原産地
ヨーロッパ

パンジー、ビオラの特徴

パンジー、ビオラはスミレ科の一年草。本来の開花時期は春ですが、10月ごろから苗の流通が始まります。上手に育てれば半年以上も開花し続け、冬から春のガーデニングには欠かせない草花のひとつです。

パンジーとビオラ

左:パンジー 右:ビオラ

パンジーとビオラの違いは、見た目の大きさで判断できます。パンジーの小輪は4~5cm、中輪は5~7cm、大輪は7cm以上。中には10cm以上の超大輪種もあります。ビオラは小輪は2~3cm、中輪は3~4cm程度が多く、小指の爪サイズの極小輪種もあります。また、ビオラはパンジーに比べて多花性の特徴があります。

近年、種苗会社や個人育種家による育種が盛んで、色や咲き方が多彩で魅力的な新品種が次々と作出されています。パンジーの名前はフランス語のpensée(思考、思想)に由来し、少しうつむきがちに咲く花が物思いにふける人の顔に似ていることにちなみますが、品種改良が進み、顔に見える斑(ブロッチ)がない無地のものもあります。

 

パンジービオラ

ほとんどを網羅していると言われるほどカラーバリエーションが豊富なパンジーとビオラ。最近はひとつの花の中に複数の色が存在する複色カラーが多く、明るく華やかな色からシックで大人っぽいものまで、多種多様な雰囲気を演出することができます。

パンジー、ビオラの詳細情報

園芸分類 草花
草丈・樹高 15~20cm
耐寒性 強い
耐暑性 弱い
花色 紫、白、クリーム、赤、ピンク、オレンジ、黄色、アプリコット、ブラウン、黒、複色
開花時期 10月~5月

パンジー、ビオラの育て方カレンダー

時期 1月 2月 3月 4月 5月 6月 7月 8月 9月 10月 11月 12月
種まき
開花

パンジー、ビオラの栽培環境

日当たり・置き場所

パンジー、ビオラは地植えでも鉢植えでも栽培可能です。風通しと日当たりの良い場所で育てましょう。日当たりは花数に影響します。必要な光が足りないと徒長し、病害虫の害にあう可能性も高くなります。

用土

水はけが良く、保水性も適度にある肥沃な土が適しています。プランター栽培では、草花用の培養土で問題なく育ちます。

パンジー、ビオラの育て方のポイント

水やり

水やりは、午前中に鉢の表面が渇いたら鉢底から水が流れ出るくらいたっぷりと与えます。午後の水やりは、夜までに土が適度に乾かず、根が霜でやられてしまう可能性があるので注意しましょう。

肥料

半年以上咲き続けるため、その分、肥料が必要です。開花中は定期的に追肥します。最近の培養土は元肥入りの商品も多いため、植え付け時に確認して追肥を開始するタイミングを決めましょう。

パンジー、ビオラの追肥は、液体肥料、固形肥料のどちらでも構いません。それぞれ商品によって与える頻度が変わるので、使う肥料にあわせて追肥しましょう。

病害虫

蒸れや肥料の与えすぎで苗が弱ると、アブラムシがつくことがあります。苗の状態をまめにチェックして発見したら早めに対処しましょう。

病害中は、日々の花がらをまめに摘み、風通しの良い状態で管理することが予防になります。

パンジー、ビオラの詳しい育て方

選び方

パンジー・ビオラを使ったセンスのいい寄せ植え 特徴 ポイント コツ カラーリーフ シルバーリーフ 

葉の色がきれいな緑で徒長していない、つぼみがたくさんついた苗を選びましょう。

種まき

種まきの準備

ビオラの芽

種を購入したら、まずは冷蔵庫の野菜室に入れて保管します。一度寒さを感じさせると、それぞれの種の発芽がそろいやすくなる効果があります。

パンジー、ビオラの種まきはいつ?

①8月後半から9月中旬
種まきに慣れたガーデナー向きです。早くまくので、10月ごろに一番花が開花します。ただし、そもそもの発芽の適温より高い時期にまくため、発芽自体にバラつきが出ることがあります。発芽後の管理も徒長しないようにする工夫が必要です。

②9月中旬ごろから下旬
一番スタンダードな種まき時期です。一番発芽率が良いので、はじめてまく方はこの時期にまくのがおすすめです。早ければ一番花が年内に咲き始めます。10月以降でも気温が下がりすぎなければ種をまくことは可能ですが、開花は年明けになります。

パンジー、ビオラの種のまき方

たくさんの苗が必要な方は、セルトレーやピートバンなどの種まき専用の商品にまいてから、本葉が2~4枚になったらポットに移植します。少しの苗数でよい方はポットやそのまま土に埋められる種まき専用商品などにまいて、良い芽を残して間引いてから定植まで育苗すると移植の手間がないので手軽です。

パンジー、ビオラの種まきで注意すること

種は清潔な土にまきましょう。種まき専用の土も販売されています。ポットを使いまわす場合は、きれいに洗ってから使用しましょう。紙コップに穴をあけたものでも代用可能です。

植え付け

ポットに植わっている土とちょうど同じくらいの深さに土を掘って植え付けます。鉢植えはいつでも植え付けが可能ですが、地植えは霜が降りる季節より前か、霜の心配がなくなってから植え付けましょう。

剪定・切り戻し

パンジー、ビオラに切り戻しは必要?

株全体を三分の一~半分くらいに、ばっさりと剪定をすることを切り戻しといいます。このような大胆な株の切り戻しは、基本的にはパンジー、ビオラには必要ありません。花の開花時期後半に大幅に切ると、花芽がなくなってしまうので注意しましょう。基本的には花がらをまめに摘むことが大切です。

ただし、最近のパンジー、ビオラの流通は、真夏日になる日もある10月前半から始まります。暑すぎる気候だと徒長気味になり、一度徒長したら元には戻りません。あまりにも徒長したら年内くらいまでに一度切り戻しをしてみるのもよいでしょう。

ビオラ寄せ植え

パンジー、ビオラは秋から春まで非常に長い期間開花します。花を長くたくさん咲かせるために大切なことは、花がら摘みをまめにすることです。

花がらをそのままにしておくと、植物としては花を咲かすことより次の世代を残すことが重要ミッションのため、種をつけることにエネルギーが回ります。それを避けるため、花がらを摘んで次の花を咲かせていきます。この花がら摘みをするのとしないのとでは、花数と花の開花期間にかなりの差が出てきます。

終わった花の見分け方

ビオラ

写真右のように、花が見ごろを過ぎると、花びらがくるんとカールしてしわしわになります。この状態になったら摘み取りましょう。

収穫

お皿にもビオラを散りばめて、  華やかさをプラス

切り花として楽しむことができます。最近は切り花用に改良された花茎の長いパンジーが流通しています。

冬越し

冬の低温期のパンジー、ビオラ

花数が少ないけれど、ひとつの花が咲いている期間が長いのが特徴です。外の気温が冷蔵庫のような気温なので、花を冷蔵保存しているようなものです。買ったときはたくさん花が咲いていたのに、しばらくすると花が咲かなくなったと心配になるのもこの季節ですが、適切な管理をしているなら問題ありません。冬に花が少ないのは自然なことです。春暖かくなると続々と咲いてきます。その分、花がら摘みは忙しくなります。

増やし方(株分け、挿し木、葉挿しなど)

種で増やすことができます。ただし、F1品種は親と同じ花が咲かないため種を採ることができません。

パンジー、ビオラの寄せ植え

パンジー・ビオラを使ったセンスのいい寄せ植え 

パンジー、ビオラは寄せ植えの素材としても人気です。組み合わせる草花選びを意識すると鑑賞期間が長い寄せ植えになります。

パンジー、ビオラと開花期間が同じ時期の草花を選ぶ

パンジー、ビオラの開花時期は春ですが、流通は10月から始まります。パンジー、ビオラ以外の草花は、10月~5月に開花する草花を組みあわせるとメンテナンスが楽です。

パンジー、ビオラが好む環境と同じ好みを持つ草花を選ぶ

パンジー、ビオラは日当たり、風通しの良い環境を好む草花です。寄せ植えに組み合わせるなら、同じように日当たりを好む草花を選ぶとそれぞれがうまく育つ可能性が高くなります。

  • 監修者:LOVEGREEN編集部
LOVEGREEN編集部アカウントです。編集部のスタッフが監修をしています。
監修している植物一覧を見る
植物の悩みならLOVEGREEN(ラブグリーン)のQ&A

人気の植物ランキング