ほおずき(鬼灯)とは?育て方・栽培方法|植物図鑑

植物名
ほおずき(鬼灯)
学名

Physalis alkekengi

英名
Winter Cherry,Bladder Cherry
和名
鬼灯
科名
ナス科
属名
ホオズキ属
原産地
ユーラシア大陸、北アメリカ

ほおずき(鬼灯)の特徴

ほおずき(鬼灯)は、ナス科ホオズキ属の多年草です。初夏に淡いクリーム色の花を咲かせますが、あまり目立ちません。それよりもほおずき(鬼灯)と言えば、夏にオレンジ色に色づく提灯のような果実が有名です。外側の提灯のようなオレンジ色の袋状の部分は、ほおずき(鬼灯)のガクが生長したものです。この中にミニトマトによく似た果実が1粒入っています。

ほおずき(鬼灯)は、その形状が提灯を想起させることから、お盆時期に先祖の霊を案内する灯りとして、お盆飾りに欠かせない植物の一つとなっています。毎年7月には東京の浅草寺でほおずき市が開催され、多くの人で賑わいます。お盆の時期ということもあり、お盆飾りとしてほおずき(鬼灯)を求めにくる人も多くいるようです。

他にもほおずき(鬼灯)にはたくさんの楽しみ方があります。中のミニトマトのような果実の果肉を上手に取り出し、残った果皮を舌の上で鳴らす遊びや、ほおずき(鬼灯)のガクを溶かして葉脈だけにしたものを透かしほおずきと呼び、眺めて楽しむ遊びなどがあります。

また、食用ほおずきと言って、食用になる品種もあります。

ほおずき(鬼灯)の詳細情報

園芸分類 草花
草丈・樹高 30cm~1m程度
耐寒性 強い
耐暑性 強い
花色 淡いクリーム色
開花時期 6月~7月

ほおずき市

日本各地でほおずき市は行われているようですが、その中でもとくに有名なのが東京は浅草、浅草寺で毎年7月の9日と10日に行われている「ほおずき市」というほおずき(鬼灯)の屋台がたくさん出る縁日です。

真っ赤に色づいた立派なほおずき(鬼灯)が参道脇の屋台にズラッと並ぶ様子は本当に美しく、まるで提灯をいくつも照らしたようです。

浅草寺のほおずき市は江戸時代から行われているものですが、最初にほおずき市を開催したのは愛宕神社だそうです。

また、江戸時代ではほおずき(鬼灯)の実を水で丸呑み(もしくはすり潰す)すれば大人は癪が治り、子供は癇の虫が消えると信じられてきました。

インテリアとしてのほおずき(鬼灯)

ほおずきの実を葉脈だけの状態にして、ドライフラワーにしたものを「透かしほおずき」と言います。また、透かしほおずきを使って作るほおずきランプは、インテリアのアイテムにもなります。

 

 

ほおずき(鬼灯)の育て方カレンダー

時期 1月 2月 3月 4月 5月 6月 7月 8月 9月 10月 11月 12月
植え付け
肥料
開花
収穫

ほおずき(鬼灯)の栽培環境

日当たり・置き場所

ほおずき(鬼灯)は、日当たりの良い場所を好みます。

用土

ほおずき(鬼灯)は、水はけ、保水性ともに良い土壌を好みます。

鉢植えのほおずき(鬼灯)は、市販の園芸用培養土で問題なく育てられます。

ほおずき(鬼灯)の育て方のポイント

水やり

ほおずき(鬼灯)は乾燥が苦手なので、乾燥に注意して葉が萎れて下がる前に水やりをしましょう。夏季の水やりは株への負担を減らすために早朝か夕方以降に行います。

鉢植えのほおずき(鬼灯)は、表土が乾いたらたっぷりと水やりを行います。

肥料

肥料は基本的に必要ありませんが、肥料を与えた方が実の数が増え、生長が早くなります。肥料の時期は、生育期間中の6~8月に緩効性肥料を施します。

病害虫

ハモグリバエなどが発生する事があります。カメムシの成虫は薬剤散布などでは防ぐことができません。風通しと日当たりを良くするように管理するように注意しましょう。

ほおずき(鬼灯)の詳しい育て方

選び方

ほおずき(鬼灯)の苗は、葉茎が太くしっかりとしていて、葉が黄色く変色していないもの、虫食いの無いものを選びましょう。

種まき

ほおずき(鬼灯)は春に種をまいて、翌春に発芽します。実がなるまでには2年かかります。

植え付け

ほおずき(鬼灯)の植え付け時期は、4月~5月です。ほおずき(鬼灯)は地下茎で増えるので、植え付け時には十分なスペースを確保しましょう。

間引き

地下茎から芽を出し増えていきます。増えてきたと感じたら、生育の良い丈夫な芽を残し、残りは地際から切り取ります。

仕立て方

伸びてきたら支柱を立てて倒れないようにするとよいでしょう。

植え替え・鉢替え

ほおずき(鬼灯)の鉢植えは、1~2年に1度、1~2回り大きな鉢に植え替えます。植え替え時期は4月~5月です。

ほおずき(鬼灯)の花は6月~7月に咲きます。淡いクリーム色のあまり目立たない花です。

収穫

ほおずき(鬼灯)の果実が熟すのは8月~9月です。赤に近いオレンジ色の提灯のような可愛い実をつけます。

夏越し

ほおずき(鬼灯)にとって夏は生長期です。特別な夏越しの作業はありません。

冬越し

ほおずき(鬼灯)は、冬になると地上部が枯れたようになって休眠します。特別な冬越しの作業はありません。

増やし方(株分け、挿し木、葉挿しなど)

ほおずき(鬼灯)は、株分けか種まきで増やすことができます。

  • 監修者:LOVEGREEN編集部
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