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フィカス・ウンベラータとは?育て方・栽培方法|植物図鑑

植物名
フィカス・ウンベラータ
学名

Ficus umbellata

科名
クワ科
属名
フィカス属
原産地
熱帯アフリカの低地

フィカス・ウンベラータの特徴

フィカス・ウンベラータは熱帯アフリカが原産の葉がハート形をした人気の観葉植物です。原産地では10mほどの高さになる常緑中高木ですが、日本で観葉植物として室内で育てられているフィカス・ウンベラータは50cm~1.5mほどのものが一般的になっています。ゴムの木に比べると葉が薄く、幅広で葉脈がしっかりと見えます。シーグレープという観葉植物の葉に雰囲気が似ていますが、フィカス・ウンベラータの葉がハート形なのに対しシーグレープは葉が丸くうねりがあるので区別することができます。フィカス・ウンベラータは気温が下がると葉を落とすことがありますが暖かくなってくれば新芽を出すようになります。

フィカス・ウンベラータの詳細情報

園芸分類 観葉植物
草丈・樹高 50㎝~10m
耐寒性 弱い
耐暑性 強い
耐陰性 普通

フィカス・ウンベラータの育て方カレンダー

時期 1月 2月 3月 4月 5月 6月 7月 8月 9月 10月 11月 12月
植え替え
肥料
剪定

フィカス・ウンベラータの栽培環境

日当たり・置き場所

フィカス・ウンベラータは明るい日陰のような場所で育てましょう。室内であればレースのカーテン越しに日光が入ってくる窓辺や、午前中のみ直射日光が入ってくる場所がおすすめです。屋外で育てる場合は急な直射日光に当てると葉焼けをおこすので、徐々に日光に慣らして直射日光で管理するか30~50%程度遮光をした場所で育てると良いでしょう。

屋内外問わず風通しが悪いと病害虫が発生する原因になるので、風通しの良い場所で管理しましょう。また、エアコンや室外機の風が直接当たるとフィカス・ウンベラータが傷む原因になるため注意しましょう。

温度

フィカス・ウンベラータは暑さに強い植物ですが、寒さにはあまり強くありません。そのため肌寒くなってきたら、屋外で管理していた人は暖かい場所に移動させるようにしましょう。また、冬場でもリビングなど常に暖かい場所で管理されているフィカス・ウンベラータは休眠に入らずにそのまま生長を続けることがあります。

用土

フィカス・ウンベラータは高温多湿を好みますが、水はけの悪い土を使ってしまうと根腐れを起こしてしいます。出来るだけ水はけの良い土を使用し、自分でブレンドする場合は観葉植物用の土2:赤玉土1:鹿沼土1の割合でブレンドし生育環境に合わせて微調整してください。

また、土の表面を赤玉土や鹿沼土、化粧砂などの無機質の用土で覆うことでコバエの発生を防ぐことが出来ます。

フィカス・ウンベラータの育て方のポイント

日常の管理

フィカス・ウンベラータの葉は大きく、幅が広いのでホコリが積もりやすいです。そのため、2、3日に一回程度のペースで掃除してください。また、枯れた葉などは取り除いて下さい。

水やり

フィカス・ウンベラータの水やりのタイミングは土の表面が乾いた時です。土の表面が乾いているのを確認したら鉢底から水が流れ出る位たっぷりと水やりをしましょう。ただし葉を落として休眠状態に入ったフィカス・ウンベラータは水やりを控え、断水気味に管理して休眠が明けるのを待ちましょう。

フィカス・ウンベラータは葉が広く埃がたまりやすいため水やりと一緒に葉水をすると良いでしょう。その時に葉表だけでなく葉裏もしっかり葉水をするようにすると病害虫の発生を予防することができます。

肥料

フィカス・ウンベラータは有機質の土を使用していれば施肥をしなくても育ちますが、与えた方が生長がはやくなります。

冬場の生長が緩慢になるときに肥料を与えてしまうと肥料焼けをする可能性があるので、春~秋の生長期に与えるようにします。肥料の種類は適切な濃度に希釈した液肥を10日に1回与えるか、緩効性の置き肥を与えてください。有機肥料ではなく、化成肥料を使うことでコバエの発生を予防することができます。

病害虫

フィカス・ウンベラータに発生しやすい害虫はハダニアブラムシカイガラムシなどです。

フィカス・ウンベラータの詳しい育て方

選び方

フィカス・ウンベラータを買う時は必ず病害虫に注意してください。

ハダニやアブラムシ等が発生している株を買ってしまうと後々フィカス・ウンベラータが弱ってしまったり、最悪の場合他の植物へ付着してしまう可能性があります。

フィカス・ウンベラータは葉の形と樹形が魅力的なので、健康で自分が好きな見た目の株を選ぶと良いでしょう。

種まき

フィカス・ウンベラータの種を入手したらピートモスや種まき用の土を使って種をまきます。

種まきをする時期は4月~6月の暖かい時期がおすすめです。常に土の表面が湿ってるようにして半日陰の風通しの良い場所に置いて下さい。

植え付け

フィカス・ウンベラータの植え付けは5月~6月の暖かい時期に行ってください。挿し木(茎伏せ)は湿度の高い6月頃がおすすめです。 6月以降に植え付けを行う場合は猛暑日は避けるようにします。

根が出ていない場合は、根が出るまで常に土が湿っているようにしてください。

剪定・切り戻し

フィカス・ウンベラータは春~秋が生長期にあたるので、春~秋の間に剪定します。

古くなってきた葉や邪魔な葉は思い切って剪定してしまうことをおすすめします。切れ味のいいハサミやナイフを使って剪定してください。

フィカス・ウンベラータを始めとしたフィカス属の樹液には人体にあまり良くない成分が含まれており、触れてしまうと体質によっては皮膚がかぶれてしまうことがあります。そのため、グローブやゴム手袋などをして触れないようにしてください。また、触れてしまった場合は流水でよく流してください。

剪定したフィカス・ウンベラータの枝は花瓶などに生けたりすると、葉が大きいためインテリアとしても抜群の存在感を出してくれるのではないでしょうか。

植え替え・鉢替え

フィカス・ウンベラータは植え替えをしないでいると鉢が根でパンパンになってしまい根詰まりを起こしてしまいます。そのため、環境にもよりますが12年に11回り大きい鉢に植え替えをする必要があります。水はけの良い土を使って植え替え、鉢底にはしっかりと鉢底石を入れてください。

フィカス・ウンベラータの植え替え時期は56月頃が最適です。

フィカス・ウンベラータはイチジク属に分類されている植物なので、花らしい花は咲かせずに、花嚢と呼ばれる果実のように見える袋状の器官の中に花を咲かせています。

また、ウンベラータの花は幹や枝に直接生えてくるので、気づかないことも多いようです。イチジクのようなものが幹に付いていたら、それはウンベラータの花かもしれません。

収穫

フィカス・ウンベラータは結実すれば種を収穫出来ますが、花の形が特殊なため難しいようです。

夏越し

フィカス・ウンベラータを屋外で育てている場合、気温が40℃以上になったら日陰に移動してください。3050%程度の遮光をすると葉焼けを防止することが出来ます。水やりは土の表面が乾いたら夕方~夜にたっぷり与えてください。

午前中に行うと暑くなり根が傷んでしまいます。 活力剤を1000倍に希釈して水やりの23回に1度のペースで行うと夏バテを防止できます。

 

冬越し

肌寒いと感じる気温になったらフィカス・ウンベラータの生長が緩慢になるので、水やりを土が乾燥してから23日後に行うようにします。霜に当たると枯れてきてしまうので、当たらないように肌寒くなったら室内に入れるか、温室内でファンヒーターなどを使って保温してください。ファンヒーターなど暖房器具を使う場合は火事に注意してください。

増やし方(株分け、挿し木、葉挿しなど)

フィカス・ウンベラータは挿し木と取り木によって殖やすことができます。タイミングはいずれの場合も56月です。挿し木は23節分切って、下の葉を取ってから挿します。取り木は、節のすぐ下を環状剥皮(皮だけを剥ぐ)し、周辺を濡らしたミズゴケで巻きます。フィカス・ウンベラータは葉が大きいため、挿し木をする場合は葉を1/21/3程度残して切り取ってしまいます。葉を切り取るのは蒸散(葉から水分が蒸発するのこと)する量を減らすためです。

  • 監修者:LOVEGREEN編集部
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