ツリバナとは?育て方・栽培方法|植物図鑑

植物名
ツリバナ
学名

Euonymus oxyphyllus

英名
Korean spindletree
和名
吊花
別名・流通名
ツリバナマユミ
科名
ニシキギ科
属名
ニシキギ属
原産地
日本、朝鮮半島、中国

ツリバナの特徴

ツリバナは、秋にかわいらしい紅色の果実が吊り下がるように実るニシキギ科の落葉低木です。実のつき方にちなんで吊花と名づけられました。3m前後の丈がほとんどなので低木に分類されることが多いですが、まれに5m以上の木も見かけます。

初夏に淡い緑色~淡いピンクの小さな花がぶら下がるように開花します。とても小さな花で色も目立たないため、果実の時期の方が目を引く花木です。木にぶら下がるように実るツリバナの果実は、9月の終わりごろから落葉後の初冬まで観賞でき、5つにはじけて中からオレンジ色の種が飛び出したあともしばらく枝に残ります。

日本に自生する木のため、耐寒性、耐暑性があり、病害虫も少ない育てやすい花木です。庭木、公園樹、高木の街路樹の根締めなどにも利用され、盆栽としても流通しています。雑木の庭が流行しはじめた頃から、マンションのエントランスの植栽としても見かけるようになりました。

ツリバナの詳細情報

園芸分類 庭木、落葉
草丈・樹高 2~6m
耐寒性 強い
耐暑性 強い
花色 淡い緑色~淡いピンク
開花時期 5月~6月

ツリバナの育て方カレンダー

時期 1月 2月 3月 4月 5月 6月 7月 8月 9月 10月 11月 12月
開花
植え付け
果実の鑑賞期

ツリバナの栽培環境

日当たり・置き場所

ツリバナは、日当たりの良い場所から半日陰程度くらいまで栽培可能です。日当たりが良い場所の方が、美しい紅葉になります。ただし、真夏に強い日差しや西日が当たるような場所、コンクリートの照り返しがきつい場所だと葉焼を起こしたり、株が弱ることがあるので注意しましょう。

用土

水はけの良い肥沃な土を好みます。極端に乾燥しやすい場所への植え付けは避けましょう。

ツリバナの育て方のポイント

水やり

地植えは、植え付け直後以外は雨にまかせて問題ありません。

鉢植えは、鉢の表面の土が乾いたら鉢底から水が流れ出るくらいたっぷりと与えましょう。

肥料

寒肥として冬に少量の肥料を施す程度で十分です。

病害虫

目立った病害虫の害はありません。

ツリバナの詳しい育て方

選び方

葉がきれいな緑色で、枝ぶりの美しい苗木を選びましょう。基本種の他、黒っぽい赤の花が咲くクロツリバナ(ムラサキツリバナ)もあります。

植え付け

ツリバナの植え付けは、厳寒期を除く落葉中に行います。根鉢のサイズの倍の幅と深さの穴を掘り、腐葉土や堆肥を土に混ぜ込んで植え付けましょう。植え付けたらたっぷりと水やりを行います。植え付け直後はぐらつきやすいため、しばらくは注意深く様子を見るようにしましょう。支柱などを添えて保護するのもよいでしょう。

剪定・切り戻し

ツリバナは自然樹形で姿が整うため、特に剪定の必要はありません。混みあった枝が出てきたら基部から剪定する程度で十分です。強く刈り込むと花つきが悪くなることがあるので注意しましょう。

植え替え・鉢替え

鉢植え栽培の植え替えは、植え付けと同じく厳寒期を除いた落葉中に行いましょう。

5月~6月に枝一面に小さな花が枝にぶら下がるように開花します。

冬越し

ツリバナ

耐寒性があるため、特別な冬越しの必要はありません。ツリバナは紅葉も美しい木ですが、日当たりが悪い場所だと美しい紅葉は見られない場合もあります。果実は次第に5つに割れ、種が飛び出し、果皮は落葉後もしばらく枝に残ります。

増やし方(株分け、挿し木、葉挿しなど)

挿し木かとりまき(種を採ったら保存せずにすぐにまくこと)で増やすことができます。

  • 監修者:LOVEGREEN編集部
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