夏椿(シャラの木)とは?育て方・栽培方法|植物図鑑

植物名
夏椿(シャラの木)
学名

Stewartia pseudocamellia

英名
Japanese stuartia
和名
夏椿(ナツツバキ) 
科名
ツバキ科
属名
ナツツバキ属
原産地
日本

夏椿(シャラの木)の特徴

夏椿(シャラの木)は、6月頃にツバキに似た白い花を咲かせるツバキ科の落葉高木です。夏椿(ナツツバキ)という和名は、ツバキに似た花を夏に咲かせることから名付けられました。

夏椿(シャラの木)

9月~10月頃には小さな実ができ、熟すと先が裂けて種子が出ます。

 

夏椿(シャラの木)

夏椿(シャラの木)は日本原産で、東北以南の山地に自生しています。葉の形は先がとがったタマゴ形、葉は明るい黄緑色で葉脈がはっきりして、新緑や紅葉も楽しめる樹木です。幹は灰褐色でなめらかでサルスベリに似ています。

シャラの木(沙羅の木)という名は、この植物がお釈迦様が入滅するときに近くに生えていたサラソウジュ(沙羅双樹)に似ていることに由来すると言われています。サラソウジュは寒さに弱く日本では育ちにくいため、日本の寺院などにはサラソウジュに似ているシャラの木が植えられてきた歴史があるそうです。最近は、花や葉、幹の美しさからマンションのエントランスの庭木、個人宅のシンボルツリーや庭木としてもよく使われています。

夏椿(シャラの木)の詳細情報

園芸分類 庭木、落葉
草丈・樹高 10~15m
耐寒性 普通
耐暑性 普通
花色
開花時期 6月

夏椿(シャラの木)の種類

ヒメシャラ

ヒメシャラ(姫沙羅)

ヒメシャラは、6月~7月頃ツバキに似た花を咲かせます。花も葉もシャラの木より小さい特徴があることからヒメシャラ(姫沙羅)の名が付きました。幹はツヤツヤと美しい赤褐色をしています。

夏椿(シャラの木)の育て方カレンダー

時期 1月 2月 3月 4月 5月 6月 7月 8月 9月 10月 11月 12月
開花
植え付け・植え替え
肥料
剪定
種まき

夏椿(シャラの木)の栽培環境

日当たり・置き場所

夏椿(シャラの木)は、日なた~半日陰を好みます。真夏に長時間強い西日が当たる場所や極端に乾燥する場所への植栽は不向きです。

用土

夏椿(シャラの木)は、湿り気のある腐植質の多い土を好みます。通気性がありつつ、保水性も優れた土が適しています。

夏椿(シャラの木)の育て方のポイント

水やり

夏椿(シャラの木)は乾燥が苦手です。水が足りないと葉が反り返ったり、しおれたりします。

植え付け直後以外は、基本的には降雨に任せて問題ありませんが、地面が極端に乾燥している場合は水を与えましょう。

肥料

開花後のお礼肥と、寒肥を施しましょう。

病害虫

夏椿(シャラの木)がかかりやすい病気は、さび病灰色かび病、葉枯病などです。

枝葉を剪定し、日当たりと風通しを確保することが予防になります。

害虫は、チャドクガ、アオドウガネなどです。発見したらすぐに対処しましょう。チャドクガは毛が皮膚に触れただけで腫れ上がるほど毒性が強い虫なので、肌が露出しないようにして処理しましょう。

夏椿(シャラの木)の詳しい育て方

選び方

樹形が美しく、病害虫の無い苗木を選びましょう。

夏椿(シャラの木)の苗木には、「単木(単幹)」と「株立ち」があります。同じ木でも植栽した時の見た目の雰囲気が違うので、好みの樹形を選びましょう。

植え付け

12月~2月頃の休眠期に植え付けましょう。

根鉢のサイズの倍程度の幅と深さの穴を掘り、元肥として腐葉土や堆肥(もしくは緩効性肥料)を土に混ぜ込んで植え付けましょう。

植え付けたらたっぷりと水やりを行います。植え付け直後はぐらつきやすいため、しばらくは注意深く様子を見るようにしましょう。支柱を添えるのもよいでしょう。

剪定・切り戻し

夏椿(シャラの木)は自然樹形が美しい木なので定期的な剪定は必要ありません。枝が混みあったり、枯れ枝がある場合は、休眠期に剪定を行いましょう。

夏椿(シャラの木)

6月頃にツバキに似た白い花を咲かせます。それぞれの花は一日花です。

 

夏椿(シャラの木)

咲き終わった花は、ツバキと同じように花首からぽとりと地面に落ちます。

夏越し

夏椿(シャラの木)は日当たりを好みますが、強すぎる日差しと高温や乾燥に弱い性質があります。

強い日差しが当たる場所に地植えした場合は、株元に別の低木や下草を植えるなど、根元に直接強い日差しが当たり続けないように対策しましょう。

冬越し

夏椿(シャラの木)は東北以南に自生している樹木なので、寒さにそれほど強くありません。寒さの厳しい地域では、マルチングなどの冬越し対策が必要です。

増やし方(株分け、挿し木、葉挿しなど)

実生、挿し木、取り木で増やすことができます。種まきは、10月頃、熟した種をすぐに湿り気の多い土にまきましょう。

  • 監修者:LOVEGREEN編集部
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