夏椿(シャラの木)とは?ヒメシャラとの違い、見頃の時期、育て方

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山田智美

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夏椿(シャラの木)ってどんな木?ヒメシャラとの違いや見分け方、花言葉、花が咲く時期、別名、育て方まで。シンボルツリーとしても人気のある夏椿(シャラの木)について詳しく紹介します。

目次

夏椿(シャラの木)とは?基本情報

夏椿(シャラの木)とは?基本情報

  • 植物名:ナツツバキ
  • 学名:Stewartia pseudocamellia
  • 科名・属名:ツバキ科ナツツバキ属
  • 分類:落葉高木

夏椿(シャラの木)の特徴

夏椿(シャラの木)はツバキ科の落葉高木。椿に似た花を夏に咲かせるからというのが名前の由来です。

夏椿(シャラの木)は樹高5~7m、10m以上になることもある高木で、明るいグリーンの葉に滑らかな木肌をした軽やかな印象の樹木です。花が咲いていない時期も樹形が美しいので、庭木として好まれるほか、公園や寺社などにも植えられています。

 

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夏椿(シャラの木)の花言葉

夏椿(シャラの木)の花言葉

夏椿(シャラの木)の花言葉を紹介します。

  • 愛らしさ
  • はかない美しさ

夏椿(シャラの木)らしい、可憐な花言葉です。

 

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夏椿(シャラの木)の花が咲く時期や見頃

夏椿(シャラの木)の花が咲く時期や見頃

夏椿(シャラの木)の花が咲くのは6月後半~7月上旬。最近では暑くなるのが早いので、7月に入った頃にはもう花が終っているようなこともあります。気温が上がり、夏の気配がし始めたころに、夏椿(シャラの木)は涼やかな白い花を咲かせます。

夏椿(シャラの木)の見頃は6月後半から下旬ごろです。6月の半ばからつぼみの膨らみ具合を観察しておけば見逃すことはないでしょう。

夏椿(シャラの木)の花の特徴

夏椿(シャラの木)の花は、白い椿(ツバキ)に似ています。花径は5~7cm程度、花の中心部から突き出すようなしべ類は明るい黄色で、花びらは白く氷のような透明感があります。

夏椿(シャラの木)の花びらは傷つきやすく、ぶつかった箇所から茶色く変色します。扱う際には優しく触れるようにしてください。

夏椿(シャラの木)の花の咲く期間

夏椿(シャラの木)の花の咲く期間

夏椿(シャラの木)の花が咲いているのは1日だけです。咲き終わった花は、椿(ツバキ)と同じように花首からぽとりと地面に落ちていきます。

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夏椿(シャラの木)とヒメシャラの違いや見分け方

夏椿(シャラの木)とよく似た庭木にヒメシャラという木があります。

ヒメシャラ

6月が旬の花ヒメシャラ

  • 植物名:ヒメシャラ
  • 学名:Stewartia monadelpha
  • 科名・属名:ツバキ科ナツツバキ属
  • 分類:落葉高木
  • 開花期:6月~7月

夏椿(シャラの木)とヒメシャラの違い

花の違い

  • 夏椿(シャラの木)の花径は5~7cm
  • ヒメシャラの花径は3cm程度

葉の違い

夏椿(シャラの木)とヒメシャラの違いや見分け方

夏椿(シャラの木)の葉

  • 夏椿(シャラの木)の葉は無毛で、葉柄が短く、葉脈がはっきりとしている
  • ヒメシャラの葉は葉裏に細かな毛があり、葉柄が長く、葉脈はそれほど浮き出ていない

幹の違い

幹の違い

夏椿(シャラの木)の木肌

  • 夏椿(シャラの木)は木肌が滑らかでベージュがかった灰褐色、迷彩柄のような斑がある
  • ヒメシャラはベージュのような褐色で、斑が小さく細かい

実がらの違い

実がらの違い

夏椿(シャラの木)の実がら

  • 夏椿(シャラの木)の実がはじけた後の実がらは、先端が尖って突き出している

 

ヒメシャラ 実がら

ヒメシャラのの実がら

  • ヒメシャラの実がはじけた後の実がらは、先端が整えられたように突起していない

夏椿(シャラの木)とヒメシャラの見分け方

花で見分ける

夏椿(シャラの木)の花は花径5~7cmと大きく、ヒメシャラの花径は3cm程度です。花のサイズで見分けられます。

葉で見分ける

夏椿(シャラの木)の葉は無毛です。ヒメシャラの葉裏には触ると確認できる程度の細かな毛があります。

実がらで見分ける

夏椿(シャラの木)の実がらは翌年まで枝に残っていることがあります。実がらの先端が尖って突き出していたら、それは夏椿(シャラの木)です。

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夏椿の別名

夏椿(シャラの木)の別名とは?

夏椿(シャラの木)の別名とは?

夏椿(シャラの木)の正式名称は「ナツツバキ(夏椿)」、別名が「シャラの木」です。

「シャラの木」という別名が付けられた由来は、お釈迦様が入滅するときに近くに生えていたと言われる沙羅双樹に似ているからとのことです。

本来の沙羅双樹は、フタバガキ科のサラノキ(Shorea robusta)という植物。サラノキは熱帯から亜熱帯産なので、日本の冬には耐えられません。そのため日本の寺院では夏椿(シャラの木)をサラノキの代わりとして植えるようになりました。

沙羅双樹とは?

沙羅双樹とは、お釈迦様が入滅するときに近くに生えていたと言われる1対のサラノキのこと。フタバガキ科のサラノキが2本セットで1対、つまり4本がお釈迦様を囲むように生えていたそうです。

さらには、お釈迦様の入滅後と同時に、咲き誇っていた白い花が一斉に枯れ散ってしまったとも伝えられています。

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夏椿(シャラの木)の育て方

夏椿(シャラの木)の育て方

場所・用土

夏椿(シャラの木)は日当たりと風通しの良い場所を好みます。ただし、夏の西日が強く当たるような場所は葉焼けを起こすので避けましょう。

肥沃で水はけの良い土壌を好むので、地植えは植え付け時にしっかりと腐葉土をすき込むようにするとよいでしょう。鉢植えの夏椿(シャラの木)は市販の園芸用培養土で十分です。

水やり

表土が乾いたらたっぷりと水やりをしましょう。特に夏の乾燥が続くような季節は葉が萎れて下がってしまうことがあります。日照りが続き土が乾燥している場合は、地植えでもしっかりと水やりを行ってください。

肥料

冬の落葉期に寒肥として緩効性肥料を与えます。花が咲き終わったあとも緩効性肥料を与えるとよいでしょう。

病害虫とその対処法

さび病、灰色かび病、葉枯病などの被害にあうことがあります。込み合った枝を整理し、日当たりと風通しを良くしておくことで予防ができます。

夏椿(シャラの木)はチャドクガが発生することもあります。見つけ次第薬剤を散布するなど駆除するようにしましょう。駆除する際は、肌を露出しない服装をして手袋をはめるなどしてください。

日当たりが悪いとカイガラムシが発生する心配があります。初期であれば歯ブラシでこそぎ落とすことができます。硬くなってしまっていたら、薬剤を散布するようにしましょう。

剪定

夏椿(シャラの木)は自然樹形が美しい庭木です。樹形を整えるような大きな剪定の必要はありません。特に春に花芽をつけるので、春以降に剪定を行うと、夏に花が咲かなくなってしまいます。

冬の落葉期に込み合った枝や伸びすぎた枝を整理します。この時、枯れて黒ずんでいるような小さな枝も見つけて取り除くようにしましょう。

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夏椿(シャラの木)は滑らかな木肌と枝を横に広げるような樹形が美しい庭木。夏に咲く白く涼しげな花も魅力で、洋風の庭にも和風の庭にも似合うたたずまいです。

夏椿(シャラの木)をシンボルツリーに迎えてみませんか。

 

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植物が好きで好きで、植栽設計、ガーデナー、生花店勤務を経て現在は、フリーランスの花屋「花や蜜」として活動中。「てのひらに森を」がテーマの花屋です。森の中にいるような、見ているだけで力が抜けていくようなお花を作り続けたいと思ってます。街中で突然お花を配る、「花ゲリラ棘」というゲリラ的花配り活動も不定期決行しています。

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