パンノキとは?育て方・栽培方法|植物図鑑

植物名
パンノキ
学名

Artcarpus altilis

英名
bread fruit
科名
クワ科
属名
アルトカルプス属
原産地
マレー半島、太平洋諸島、東南アジア、熱帯雨林気候区

パンノキの特徴

パンノキは、ポリネシア原産のクワ科の常緑高木で、パンノキ属に属している珍しい木です。雌雄異花という特徴を持っている熱帯果樹で、同じ木に球形の穂状の雌花と棒状の花穂の雄花の、両方がつきます。

名前の由来は、食用である果実を焼くと白パンのようにふわふわした食感がするから、というところから来ています。樹木は最大で10メートルまで育ちますが、小さなものであれば、観賞用として日本でも親しまれています。

パンノキを食べる場合は、実を輪切りにして焼いたり炒めたりして調理するようです。

パンノキの詳細情報

園芸分類 観葉植物
草丈・樹高 ~10m程度
耐寒性 弱い
耐暑性 弱い
耐陰性 弱い
花色

パンノキの育て方カレンダー

時期 1月 2月 3月 4月 5月 6月 7月 8月 9月 10月 11月 12月
肥料

パンノキの栽培環境

日当たり・置き場所

屋外

パンノキは耐陰性が弱いため、暖かい季節は屋外の日当たりの良い場所で管理します。パンノキがまだ小さい苗の場合は、真夏に直射日光が当たると葉焼けなどを起こす可能性があるため、半日陰に移動させても良いです。

遮光するときに遮光ネットや寒冷紗を使用すると簡単に遮光することができます。遮光ネットと寒冷紗はホームセンターや園芸店だけでなく、100均でも購入することが出来ます。

室内

パンノキを室内で育てる場合は出来るだけ明るく風通しの良い場所で育てるようにしましょう。また、エアコンの風がパンノキに直接当たるとパンノキが傷んでしまうため、エアコンの風が直接当たらない場所に移動させましょう。

温度

パンノキは寒さに弱いため、冬越しに注意しましょう

用土

パンノキは水はけの良い土を好みます。鉢底石をしっかり敷き、市販の観葉植物の土で植えるのが良いでしょう。

 

パンノキの育て方のポイント

水やり

ハダニアブラムシナメクジカイガラムシダンゴムシの食害に合わないよう注意しましょう。

肥料

基本的に肥料は無くても良いのですが、与えた方が成長がはやくなります。
冬場の成長が緩慢になるときに肥料を与えてしまうと肥料焼けをする可能性があるので、春~秋の成長期に与えるようにします。
肥料の種類は適切な濃度に希釈した液肥を10日に1回与えるか、緩効性の置き肥を与えてください。
有機肥料ではなく、化成肥料を使うことでコバエの発生を予防することができます。

病害虫

【ハダニ】
黄緑や赤い体色をした0.5mmほどの小さな害虫です。葉の裏側に潜み吸汁します。ハダニに吸汁された箇所は白い斑点状になるのですぐ分かります。そのまま放置しておくと最悪の場合枯れてしまいます。

【アブラムシ】
アブラムシは2~4mmほどの小さな害虫です。幼虫、成虫ともに葉や蕾を吸汁します。群生していることが多く、早めに対処しないと手遅れになる場合があります。
アブラムシはスス病などのウイルス病の媒介者で、吸汁されてしまうとそこからウイルスがパンノキの中に侵入し、病気を発症させます。
また、小さな株は発症しなくても吸汁されたことで体力がなくなり、そのまま枯れてしまう場合があります。

【カイガラムシ】
3mmほどの小さな虫で、白い綿毛のようなものを背負っています。吸汁して生長していくと、身体からワックスなどを分泌し、身体を守ろうとします。
カイガラムシに吸汁されると株が弱ってしまい、そのまま枯れてしまうことがあります。

【ナメクジ】
葉や花芽など、食べれる場所ならどこでも食害する性質の悪い害虫です。
外に出していると寄ってくる場合があるので、注意してください。
大食漢でもあるので、梅雨時などナメクジが発生しやすい時期は夜に見回りをしてください。
少し食害された程度なら生長に問題はありませんが、小さい株の場合は葉の大半を食害されたり、生長点を食害されると枯れてしまう可能性があります。

【ダンゴムシ】
柔らかい花芽や新葉、根、発芽したての株を食害します。ナメクジより食害される可能性は低いですが、外で管理しており地面の近くにパンノキを置いている場合は注意が必要です。

【バッタ】
イナゴなどのバッタは葉の硬さに関係なく食害します。また、食害する量も多いので気付かないでいると手遅れになっていることがあります。
割り箸などで見つけ次第捕殺してください。防虫ネットも有効です。

パンノキの詳しい育て方

選び方

パンノキを買う時は必ず病害虫に注意してください。
ハダニやアブラムシ等が付着している株を買ってしまうと後々パンノキが弱ってしまったり、最悪の場合他の植物へ付着してしまう可能性があります。

植え付け

植え付けは5月~7月の暖かい時期に行うのがおすすめです。 7月以降に植え付けを行う場合は猛暑日は避けるようにします。
根が出ていない場合は、根が出るまで常に土が湿っているようにしてください。

剪定・切り戻し

切れ味の良いハサミやナイフを使って古くなった葉や枝(茎)を剪定し、通気性を良くしてください。
剪定は成長期の後半か、成長期が終わった後に行うのがおすすめです。

植え替え・鉢替え

パンノキは植え替えをしないでいると鉢が根でパンパンになってしまい根詰まりを起こしてしまいます。
そのため、環境にもよりますが1~2年に1度1回り大きい鉢に植え替えをする必要があります。
水はけの良い土を使って植え替え、鉢底にはしっかりと鉢底石を入れてください。
植え替え時期は5~7月頃が最適です。

雌雄異花で、同じ株に雄花と雌花を咲かせます。(※雌雄異株ではないで注意)

収穫

食用となる実を収穫できます。

夏越し

屋外で、気温が40℃以上になった場合はパンノキを日陰に移動してください。30%~50%程度の遮光をすると葉焼けを防止することが出来ます。
ハンノキの水やりは土の表面が乾いたら夕方~夜にたっぷり与えてください。午前中に行うと暑くなり煮えてしまいます。 活力剤を1000倍に希釈して水やりの2~3回に1度のペースで行うと夏バテを防止できます。

冬越し

気温が20℃以下になったら生長が緩慢になるので、水やりを土の表面が完全に乾燥してから2~3日後に行うようにしてください。
気温が10℃を切ると枯れてきてしまうので、切らないように20℃前後になったら室内に入れるか、温室内でファンヒーターなどを使って保温してください。
ファンヒーターなど暖房器具を使う場合は火事に注意してください。

増やし方(株分け、挿し木、葉挿しなど)

普通に種を撒く「実生」か、切った根を伏せて土をかけておき、新しい根や芽が出て来たら鉢に植え替える「根伏せ」で繁殖が出来ます。最初は実生のもので育て始め、根伏せで繁殖させるのがオススメです。

  • 監修者:LOVEGREEN編集部
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