ケールとは?育て方・栽培方法|植物図鑑
- 植物名
- ケール
- 学名
Brassica oleracea
- 英名
- Kale
- 科名
- アブラナ科
- 属名
- アブラナ属
- 原産地
- 地中海沿岸
ケールの特徴
ケールの和名は、羽衣甘藍(はごろもかんらん)といいます。甘藍(かんらん)とはキャベツの別名です。つまり、ケールはキャベツの原型ともいわれ、結球しないキャベツの一種です。
原産地は南ヨーロッパの地中海沿岸です。
ケールは、「ヤセイカンラン」といってキャベツやブロッコリーなどの原種に当たる地中海沿岸に自生する植物と、とても良く似た形をしています。そのため、私たちの食生活に馴染みのあるキャベツよりもケールは歴史のある野菜です。
黒キャベツと同じように、上に向かって生長し、大きく育った葉を順にかき取るように収穫していきますので、一発採りのキャベツの収穫と違い、長い間収穫できます。
葉の形も様々で、キャベツのように丸い葉で、縮れのない葉もあれば、パセリのように葉が縮れて、カール状のケールもあります。また、黒キャベツもケールの仲間としてひとくくりにされることもあります。
日本でケールといえば、青汁や野菜のスムージーの材料として有名ですが、海外ではキャベツのように、サラダや煮込み料理、炒め物、パスタの材料に使われます。
ケールの詳細情報
園芸分類 | 野菜 |
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草丈・樹高 | 30~80cm |
耐寒性 | やや強い |
耐暑性 | やや弱い |
耐陰性 | やや弱い |
花色 | 黄色 |
ケールの歴史
ケールはブロッコリー、カリフラワー、芽キャベツ、コールラビ、黒キャベツなどのキャベツの原種で、紀元前から自生していたともいわれています。古くからケルト人がケールの栽培を始め、広まったといわれています。
ケールが初めて日本に伝えられたのは、18世紀の江戸時代初期頃ですが、野菜としてのケールではなく、園芸用として品種改良された葉ぼたんが広まり、食用として利用されませんでした。
食用としての歴史は、戦後間もない日本の栄養補給を目的とした「青汁」の原料として普及していったのが最初です。
ケールの保存方法
ケールは乾燥に弱いので、必ず保存するときは、湿らせたキッチンペーパーに包み、ビニール袋に入れて冷蔵庫の野菜室で保存します。保存も長い期間はできないので、収穫後すぐに調理したほうが美味しくいただけます。
よく店頭で青汁が冷凍保存されて販売されているのを見かけます。これと同じように、ご家庭でもケールをミキサーにかけ、家庭用青汁として冷凍保存することができます。解凍後鮮度がすぐ落ちますので、早めに飲み切りましょう。
ケールの栄養
青汁の代表的な材料として知られるケールの栄養素は、優れた抗酸化作用にあります。ベータカロテンやビタミンCなどが豊富に含まれています。
青汁のCMで良く知られる「まずい!」というフレーズの元となる苦味も、この抗酸化作用の成分の味です。
ケールの育て方カレンダー
時期 | 1月 | 2月 | 3月 | 4月 | 5月 | 6月 | 7月 | 8月 | 9月 | 10月 | 11月 | 12月 |
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種まき | ||||||||||||
植え付け | ||||||||||||
収穫 |
ケールの栽培環境
日当たり・置き場所
ケールは、日当たりを好みます。風通しの良い場所で育てましょう。
温度
ケールの生育適温は15~20℃です。
用土
プランター栽培のケールは、野菜用の培養土で育てましょう。
畑栽培のケールは、堆肥や元肥を入れる2週間前位には石灰を入れ耕しましょう。その後堆肥と元肥を入れ土になじませましょう。酸性土壌に弱い傾向があるので、予め石灰を入れるなどして、土の酸度を整えましょう。
ケールの育て方のポイント
水やり
土が乾いたら水を与えます。乾燥気味に育て、根腐れしないように育てましょう。
肥料
植えつけてから約2週間おきに追肥をしましょう。ケールは次々と葉が大きくなり、順次収穫しますので、肥料切れにならないようにしましょう。
ケールの詳しい育て方
選び方
本葉が5~8枚くらいの大きさの苗を選びましょう。葉色が濃く、双葉がついていて、節間の詰まった苗を選びましょう。
種まき
ケールの発芽地温は15~30℃です。畑に種をまくときは1cm間隔で、ポットにまき育苗するときは3~4粒まきましょう。
植え付け
植え付けの間隔は40mくらいにします。ケールは、連作障害があるため、1年以上アブラナ科の植物を植えていない場所を選びましょう。
花
アブラナ科特有の黄色い花が咲きます。
収穫
収穫するタイミングは品種にもよりますが、20~40cm位まで葉が育ち、枚数も12枚以上になったら外葉から順次収穫しましょう。