ヘチマ(糸瓜)とは?育て方・栽培方法|植物図鑑

植物名
ヘチマ(糸瓜)
学名

Luffa cylindrica

英名
Luffa, Loofah, Loofa
別名・流通名
糸瓜(いとうり)
科名
ウリ科
属名
ヘチマ属
原産地
熱帯アジア

ヘチマ(糸瓜)の特徴

つる性で一年草のヘチマは、生育が旺盛でとても育てやすい植物です。その特性を活かして、グリーンカーテンとして家庭の緑化にも使用されています。つるもよく伸びるため、ヘチマを地面に植えても2階にまで届くほどです。

同じウリ科の植物と同じように、1株に雌花と雄花が咲きます。ヘチマの花は、がくの枚数が5枚、花びらは5枚、雄しべ5本、雌しべ1本の作りをしています。また、ヘチマの花は、風や虫によって花粉が運ばれ受粉する他家受粉の性質を持っています。

ヘチマには収穫の時期が3段階あります。1つ目は食用として、2つ目がたわしとして、3つ目がへちま水としてです。

ヘチマを食用に用いるときは、着果してから10~14日位の幼果の段階で収穫します。沖縄ではナーベラと呼ばれ、ゴーヤと並んで夏の代表的な野菜の一つです。

ヘチマたわしの収穫は時期的には9月上旬頃、ヘチマが熟して黄ばみ、つるが茶色くなったら収穫適期です。

最後にへちま水として収穫する場合は、開花後40日ほどの9月中旬ごろまで育てたヘチマを収穫した後、株元から60~100cmの所で茎を切り、ホコリが入らないように瓶の口にラップなどして茎を包み込み、容器にその茎を誘導します。この時採取されるへちま水は、1株から1升瓶位の量が採れます。

このようにヘチマは、夏の暑さを遮るグリーンカーテンとしてだけでなく、食べることができ、日常品としても、化粧品としても活用できる優れた植物です。

ヘチマ(糸瓜)の詳細情報

園芸分類 野菜
耐寒性 弱い
耐暑性 強い
耐陰性 やや弱い
花色 黄色
開花時期 7~9月

ヘチマたわしの作り方

従来の異臭が漂うヘチマを水に漬け込む方法だけでなく、様々なやり方でヘチマのたわしを作ることができます。

1 乾燥

ヘチマをそのまま乾燥させてから種を取り除いて作る方法。乾燥させるまでに時間がかかります。

2 水に漬ける

水に漬けこんで、ヘチマの果肉を腐敗させて繊維を取り除く方法。悪臭が出るのが難点です。

3 酵素剤

ひょうたんやヘチマ用の酵素剤に漬け込んで、繊維を取り出す方法。あまり匂いも出さずに作業することができます。

4 煮る

鍋で煮詰めて果肉を溶かしだす方法です。ヘチマの皮をむくときに火傷に注意しましょう。

5 電子レンジ

鍋で煮る工程を代わりに電子レンジで行います。

 

ヘチマ(糸瓜)の育て方カレンダー

時期 1月 2月 3月 4月 5月 6月 7月 8月 9月 10月 11月 12月
種まき
植え付け
収穫

ヘチマ(糸瓜)の栽培環境

日当たり・置き場所

ヘチマは日当たりを好みます。風通しの良い場所で育てましょう。

温度

ヘチマの生育適温は25~30℃です。

用土

プランター栽培のヘチマは、野菜用の培養土で育てましょう。

畑栽培のヘチマは、植え付け前に土を耕す準備が必要です。まず植え付けの2週間前位には石灰を入れ耕しましょう。その1週間後に堆肥と元肥を入れ土になじませます。

窒素分を含む肥料は、石灰と合わさることで窒素分がアンモニアガスとなって消失してしまうため、同時に使用してはいけません。そのため、石灰と肥料を合わせて使用する際は最低でも1~2週間ほど日数をあけて投入しましょう。

なお、この場合の石灰とは「消石灰」や「苦土石灰」をさします。牡蠣殻などの「有機石灰」ではそのような化学反応は起きないので、どうしても堆肥と石灰を使用するために必要な日数がない場合は「有機石灰」の使用をおすすめします。

ヘチマ(糸瓜)の育て方のポイント

水やり

ヘチマは乾燥にも、過湿にも弱いため、適度な水分量を心がけましょう。土が乾いたら、たっぷり水を与えることが大切です。
真夏のプランター栽培は、土の乾燥に気を付けましょう。

肥料

つるが旺盛に伸びるヘチマの追肥は植え付けてから2週間後から開始します。その後2週間おきに追肥しましょう。

病害虫

病気は、ウリ科がよくかかるうどんこ病になりやすいです
害虫もウリハムシハダニハモグリバエなどに注意が必要です。

ヘチマ(糸瓜)の詳しい育て方

選び方

良い苗は子葉がしっかりついていて、本葉が3~4枚程付いた大きさで、茎の節間が短くて太く、しっかりしています。古い苗は葉が小さく、色も薄くなっていて、既にハダニに侵されているかもしれません。しっかりした苗を選びましょう。

種まき

ヘチマは高温発芽性作物なので発芽温度は25~30℃が適しています。育苗ポットに3~5粒ずつまいて、1cmくらい土をかぶせましょう。

植え付け

高温を好む南国生まれの野菜なので、関東では5月の連休中以降が最適です。とても旺盛につるが生長しますので、十分な株間をとりましょう。苗を植え付けた後はたっぷりと水やりをし、活着(植えつけた植物を根付かせる)を促しましょう。

摘芯(摘心)・摘果

ヘチマについての摘芯時期は様々です。
主にグリーンカーテンとして育てる場合は、本葉5~6枚のころ親づるを摘芯して、子づるをどんどん伸ばしていく方法をとります。棚を作ったところにヘチマを誘引するためには、親づるのみを伸ばします。棚の上までつるが到達したら、親づるを摘芯して、子づるを伸ばします。旺盛に伸びていくヘチマですので、実際放任状態で育てても育ってくれるようです。

ウリ科の植物と同じように、1株に黄色い雌花と雄花の花が咲きます。ヘチマの花は、がくの枚数が5枚、花びらは5枚、雄しべ5本、雌しべ1本の作りをしています。

収穫

ヘチマを食用に用いるときの収穫時期は、着果してから10~14日位の幼果の頃です。

ヘチマたわしとしての収穫時期は、9月上旬頃。ヘチマが熟して黄ばみ、つるが茶色くなった頃が適期です。

へちま水として収穫する場合は、開花後40日ほどの9月中旬ごろまで育てたヘチマを収穫した後、株元から60~100cmの所で茎を切り採取します。ヘチマ1株から1升瓶位の量を採ることができます。

  • 監修者:LOVEGREEN編集部
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