ニンニク(にんにく・大蒜)の育て方・栽培|植物図鑑

植物名
ニンニク(にんにく・大蒜)
学名

Allium sativum

英名
Garlic
和名
大蒜
科名
ヒガンバナ(ユリ)科
属名
ネギ属
原産地
中央アジア

ニンニク(にんにく・大蒜)の特徴

ニンニクはネギ属の仲間で、ガーリックの名でも親しまれています。鱗茎(りんけい)は強い辛味と特有の臭気があり、香辛料として料理に欠かせない存在です。

若い葉を収穫した葉ニンニクや若い花茎を食用にする茎ニンニク(ニンニクの芽)があります。

玉ねぎなどと共に、古代エジプトでは、ピラミッドをつくった作業員たちに強壮剤として支給されていたのがニンニクだったそうです。彼らが粗末な食生活にもかかわらず、重労働に耐えられたのはニンニクの効用のおかげだったのでしょうか。

ネギ科の仲間である玉ねぎ同様、ニンニクの原産地自体が定かではなく、野生のニンニク種というものが見つかっていません。

ニンニク(にんにく・大蒜)の詳細情報

園芸分類 野菜
草丈・樹高 20~40cm
耐寒性 やや強い
耐暑性 やや弱い
耐陰性 やや強い

保存方法

ニンニクの収穫した時はまだ茎がしっかりしている状態なので、収穫後も茎にあった養分が球に流れ、ニンニクの風味が増しよりおいしくなります。完全に枯れている葉は取り除き、よく乾燥させることで長期保存が可能になりますので、しっかり干しましょう。

コンパニオンプランツ

ニンニクは植物のほぼ全般と相性が良いため優秀なコンパニオンプランツです。ニンニクの強い臭いのもと香り成分アリシンが、アブラムシやネキリムシなどの害虫を遠ざけることができます。イチゴやウリ科の野菜などと混植すると病害虫を防ぐ効果が期待できます。
植物全般と相性の良いニンニクですが、マメ科の植物やキャベツと混植させると生育が悪くなると言われているため、ニンニクを育てた後同じ場所に植え付けるのことも避けたほうが良いでしょう。

むかご(種芽)

このニンニクの花茎を残しておくと花が咲きます。その後1ヶ月ほどでむかごという種芽ができます。これを種球として植え付け、翌年球を掘り上げた後、さらにそれを9月に種球として植え付けると、翌年には十分収穫できる大きさにまで育ちます。年月をかけ、自分の畑に合う、よく育つ種球を育てることができます。

収穫したての生ニンニクを楽しむレシピ

ご家庭で育てたニンニクは収穫直後に生で食べることができます。そのため特別に「生ニンニク」と呼ばれます。収穫直後のニンニクは、水分を多く含み腐りやすいため、収穫後10日間程の限られた期間しか食べる事ができません。生ニンニクはみずみずしく、豊かな匂いとピリっとした辛味が特徴です。薄くスライスした生ニンニクに味噌を少し付けます。口に入れた瞬間はニンニクの旨味が広がりますが、その後に舌がしびれるほどの強烈な辛味がやってくるそうです。生で食べてみたい方はチャレンジしてみてください。

ちなみに、スーパーに売っているニンニクはほとんどが防腐のため一度乾燥されたニンニクです。幻ともいえる生ニンニクを楽しみに、ご家庭で皆さんもニンニクを育ててみませんか?

生でニンニクを食べる以外にも、収穫したてのニンニクを皮付きで丸ごと炭火で焼きます。熱を通す事で辛味がなくなり、甘味が強く残る、糖度の高いホクホクのニンニクを楽しめます。

ニンニク(にんにく・大蒜)の育て方カレンダー

時期 1月 2月 3月 4月 5月 6月 7月 8月 9月 10月 11月 12月
植え付け
収穫

ニンニク(にんにく・大蒜)の栽培環境

日当たり・置き場所

日当たりが良くて水はけの良いところを選びます。

温度

生育適温は18~20℃です。

用土

ニンニクは酸性に傾いた土壌を嫌います。植え付ける2週間前までに苦土石灰などを畑全体に多めに入れ、よく耕して中和しておきます。 畑栽培の方は畝幅30cm、高さ10cmの高畝を作ります。プランターで栽培する方は株間10~15cmはとれるようなプランターを選びましょう。

ニンニク(にんにく・大蒜)の育て方のポイント

水やり

ニンニクは種球を植えた後は発芽するまでは用土が乾燥しないようにたっぷりと水やりをしましょう。発芽した後はやや乾燥気味に育てますが、冬期でも晴天が1週間以上続く場合はしっかりとかん水を行うことで春先の球の肥大が促進します。

肥料

1度目の追肥は、葉が30cmほどに生長した10月上旬から11月上旬に施しましょう。ニンニクの冬越し前の生育の目標は、葉が4~6枚に生長していることです。生育が悪ければ再度追肥を行いましょう。逆に、早植えや肥料過多などで葉の枚数が多すぎると寒さで葉が傷みやすくなってしまうので気をつけます。
冬季は追肥しても寒さのため栄養分を吸収することができないので、翌年の春3月上旬から下旬に2度目の追肥を行いましょう。

病害虫

他の作物に比べて病害虫の被害は少ない傾向にあります。

ニンニク(にんにく・大蒜)の詳しい育て方

選び方

ニンニクの種球はなるべく大きなものを選び、鱗片の芽(尖っている方)を傷付けないように注意しましょう。

植え付け

ニンニクは、9月中旬~下旬に休眠から覚めます。定植させる適温は18~23℃ですので、この時期に植え付けましょう。
種球を鱗片(りんぺん)にばらし、株間を10cm~15cm、1片ずつ芽の出る方を上にして土に3cm~5cmの深さに押しこみ、土を被せます。
ニンニクの種球はなるべく大きなものを選び、鱗片の芽(尖っている方)を傷付けないように注意しましょう。通常植え付ける際は、この鱗片の皮をむかないようにして植え付けますが、この鱗片の皮の主な理由は保存時の保護のためです。この皮は水分をはじくのでそのまま植えると土中の水分を吸いにくくしているため、それだけ発育も遅くなります。
爪などで傷つけないように綺麗に剥いて植えることで早く発芽しますが、傷つけそうで自信のない方は皮をつけたままの方が得策です。少しでもチャレンジしてみたい方は、先端部のみを少し剥いて植え付けましょう。
早く発芽する性質を使えば、遅植えの際に鱗片を剥いて植えると発芽が促進されますし、逆に土壌の水はけがあまり良くない土だと、皮はつけたままの方が病気にかかりづらくなるでしょう。様々な状況に応じた植え付け方法を選ぶのも楽しみの一つです。
早くから皮を剥くと乾燥してしまうので、できるだけ植え付けの当日に剥きましょう。特に薄皮は剥きづらいので、爪などで表面を傷つけないように注意しましょう。通常なら植えつけてから約2週間ほどで発芽します。さきほどからご紹介している鱗片を剥いた状態で植え付けると、数日間から一週間程度発芽が早まるようです。 発芽した後はやや乾燥気味に育てますが、冬期でも晴天が1週間以上続く場合はしっかりとかん水を行うことで春先の球の肥大が促進します。

収穫

ニンニクは5月中旬~6月下旬頃が収穫適期です。ニンニクは雨の日や雨が続いた後に収穫すると極端に品質が落ちるので、晴れの日が何日か続た後に収穫します。
植えた株の8割の葉が枯れ始めた頃が収穫のベストタイミングです。 ニンニクを収穫するときは、球の近くの茎を持って傷をつけないように一気に引き抜いて収穫しましょう。
葉先が枯れても球の生長は続いているため収穫時期が遅れて梅雨時期に入ると、土中で球が腐ったり片鱗がバラバラになって品質が落ちたりするので収穫適期を逃さないようにしましょう。
適期に収穫されたものは、茎の部分が細く締まっていますが、収穫のタイミングが早すぎると茎の部分は太くなっています。適期を見逃さないように、よく観察してから収穫しましょう。
良い品質のものは、1球の中に6片ないし8片が入って品種があります。その1片1片が丸く均等に盛り上がっているものはとても充実した良い品質になります。
反対に、7片や9片などのように数や大きさにばらつきがある場合は生育が順調ではなかったということになりますので、確認してみてください。

芽かき

10月上旬から11月下旬にかけて分球した芽が10cm程度に2本以上伸びた株は、小さい芽の方を摘み取ります。
このとき株を傷つけないようにするために、手で押さえて抜き取ります。自信のない方はハサミで切り取って下さい。春になるととうが立つので、早めに摘み取りましょう。

花芽摘み

5月頃になると、葉の中心から花茎が伸びてきます。花茎の先には、袋に入った状態の花芽がついています。ニンニクの球根を収穫するために育てるのであれば、球根の肥りが悪くなるためこの花茎はあまり伸ばすことなく摘み取りましょう。

花茎の収穫を主にするのであれば、花茎をできるだけ伸ばしましょう。あまり長く伸ばしてしまうと、花が咲いてしまったり、茎が硬くなります。花茎の長さが、一番上の葉と同じくらいになったら、収穫適期です。収穫は手で折るようにすると簡単に摘むことができます。ニンニクの葉は、ニンニクの芽を収穫し終わった後も、光合成をして球根を肥らせる役目があるので収穫する時は、葉を傷めないように注意しましょう。

  • 監修者:LOVEGREEN編集部
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