ラディッシュとは?育て方・栽培方法|植物図鑑
- 植物名
- ラディッシュ
- 学名
Raphanus sativus var. radicula
- 英名
- Radish
- 和名
- ハツカダイコン
- 別名・流通名
- 二十日大根
- 科名
- アブラナ科
- 属名
- ダイコン属
- 原産地
- ヨーロッパ
ラディッシュの特徴
ラディッシュは一見するとカブに見えますが、ダイコンの仲間で、葉をみるとダイコンであることがわかります。一般的な赤をはじめ、白、紅白、黄色、紫色、黒など色が豊富です。
種をまいてから20日くらいで収穫できることから、日本では「二十日大根(はつかだいこん)」と呼ばれていますが、品種にもよりますが、実際には収穫までに春夏で1か月ほど、秋冬で1~2か月ほどかかることが多いようです。
ラディッシュは小さな球体のため、ベランダなどの省スペースで栽培することができます。また、他の野菜と比べて短期間で収穫できるため、家庭菜園初心者にもおすすめの野菜のひとつです。
ラディッシュの詳細情報
園芸分類 | 野菜 |
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草丈・樹高 | 20~30cm |
耐寒性 | 普通 |
耐暑性 | やや弱い |
花色 | 白、ピンク |
ラディッシュの育て方カレンダー
時期 | 1月 | 2月 | 3月 | 4月 | 5月 | 6月 | 7月 | 8月 | 9月 | 10月 | 11月 | 12月 |
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種まき | ||||||||||||
収穫 |
ラディッシュの栽培環境
日当たり・置き場所
ラディッシュは、日当たりと風通しの良い環境を好みます。大根と同じく、冷涼な気候を好みます。
温度
ラディッシュの生育適温は17~20℃です。3月~5月、9月~10月が適期ですが、発芽の条件さえ整えれば真夏・真冬を除いて1年中栽培が可能な野菜です。
用土
プランター栽培のラディッシュは、野菜用の培養土で育てましょう。
畑栽培のラディッシュは、植え付け前に土を耕す準備が必要です。畑の土が酸性に傾いている場合は、まず植え付けの2週間前位には石灰を入れ、耕しましょう。その1週間後に完熟堆肥と元肥を入れ土になじませます。土の酸度は、市販の酸度測定液などを使うと安価で簡単に調べることができます。
窒素分を含む肥料は、石灰と合わさることで窒素分がアンモニアガスとなって消失してしまうため、同時に使用してはいけません。
なお、この場合の石灰とは「消石灰」や「苦土石灰」をさします。牡蠣殻などの「有機石灰」ではそのような化学反応は起きないので、どうしても日数がない場合は「有機石灰」「完熟堆肥」「有機肥料」を使うと同時に混ぜ込むことが可能で、すぐに種まきや植え付けができます。
ラディッシュの育て方のポイント
水やり
発芽には水分が必要です。天気や温度にもよりますが、発芽までに1週間ほどかかります。種をまいてから芽が出るまで、乾燥させないように管理しましょう。
プランター栽培は、水やりを数日怠ると、水分が完全になくなり、とう立ち*するので注意しましょう。
(*花の付いた茎が伸びた状態になること)
肥料
栽培期間が短いため、元肥のみで生育します。あまり肥料を与えすぎると、アブラムシが寄ってきやすくなるので、施す量には注意しましょう。
病害虫
アブラムシ、ネキリムシ、アオムシ、ヨトウムシなどが寄ってきます。種まきの直後から寒冷紗などをかけて害虫を防ぎましょう。
アブラムシは3月から5月に多く発生する害虫です。新芽や茎、若い葉や葉の裏にくっついて吸汁して株を弱らせます。春から秋に発生するので見つけ次第、駆除しましょう。
ヨトウムシはヨトウガの幼虫で、年に2回ほど発生します。ハスモンヨトウ、シトシタヨトウなどの種類も含めヨトウムシと呼ばれてます。昼間は土の中に隠れていて、夜になると一斉に出てきて活動します。幼虫は葉や茎部分を集団で食害するため、葉が気づいたら丸坊主になっていることがあります。一度に大量に産卵します。葉裏に大量に卵を産み付けるので、これが孵化しないうちに葉ごと処分をしましょう。こまめに葉裏もチェックするようにしましょう。孵化していた場合群生するため比較的見つけやすいです。見つけたら捕殺しましょう。
ラディッシュの詳しい育て方
選び方
ラディッシュの色は、赤を始め、紫、白、紅白などの種類があります。好みの色の品種を選びましょう。
種まき
ラディッシュの種は、1粒ずつつまみやすい種なので、すじまきがおすすめです。畝やプランターに1cm間隔でまきます。
作物が密植状態だと、害虫の住みかになりやすく、蒸れることで病気にもかかりやすくなります。作物が元気に育つためには、日当たり・水分・風通しがとても重要です。充分な日当たりと風通しを良くするためにも、適度な間引きをしましょう。
少量の収穫でよい方は、一袋の種をいっぺんにまかず、何回かに分けて種まきをし、収穫が終わったら再度まく……を繰り返すとよいでしょう。
気温の低い時期の栽培は、寒冷紗などを使ったトンネル栽培が発芽温度を安定させるために効果的です。トンネル栽培は、防虫にもなります。
間引き
ラディッシュは土の中で大きくなります。そのため、赤い実の部分が混みあってしまっては大きくなれません。混み入った部分や生長が遅く弱々しいものは、地際から抜くか、ハサミで根元から切り取り、間引きをします。
間引いたあとは、残った芽の株元がぐらつくことのないように必ず土寄せをしてから水やりをしましょう。ぐらぐらしたまま生長すると、根が思うように太らないことがあります。
間引きした葉は、ベビーリーフとしてサラダなどに入れて食べることができます。
花
品種によって白やピンクの花が開花します。ただし、種を採る目的以外は花を咲かせないほうがよいでしょう。
収穫
1か月くらいで丸く膨らみ肩の部分の赤い色が確認できるようになります。同じに日にまいたものでも、生長がずれることがあります。目で見て、根が直径が2~4cm弱を目安に引き抜いて収穫しましょう。収穫が遅くなると「す」が入るので、タイミングよく収穫することが大切です。
ラディッシュは、種をまける期間が長い野菜です。スペースに余裕があれば、少しずつ種まきをすると、シーズン中、何度も収穫することができます。
ラディッシュが発芽しない場合の原因
全く発芽しない場合
発芽の温度が足りない
もう数日暖かい日になるのを待ちましょう。
水分がたりない
発芽するまでのラディッシュの種は、充分な水分がなければ発芽しません。軒下であまり雨が当たらない場所にあるプランターは、しっかり水を与えてください。
種が古い
種は古くなると発芽率が悪くなります。種の裏面に記載の有効期限を確認しましょう。
種がまばらに発芽している場合
勢いの強い水やりの際、種が流出した
水やりは種が流出しないように気を付けて丁寧に行いましょう。
虫が土の中にいる
新芽を食べられてしまったかもしれません。種をまいた周りの土を割りばしを使って1cm程ほじって虫がいないか確認してください。
ラディッシュが発芽しない時の対策|追いまき
発芽していない部分に再度ラディッシュの種をまき、発芽を待ちましょう。
ラディッシュの収穫後
種をまくと1か月後にまた収穫することができるので、どんどんまいていきましょう。ラディッシュは、5月の下旬まで何度も種をまくことができます。スペースに余裕があれば、毎週少しずつ種まきをすると、シーズン中、何度も収穫できます。