植物が根元から倒れていたら注意!「ネキリムシ」の駆除・対応
LOVEGREEN編集部
このライターの記事一覧
朝、植物をみてみたら茎や葉がばっさり切り落とされ、根元から倒れていたり、今まで元気に育っていたのに枯れ始めている・・・よく見ると根元にかじられた跡がある!のに植物に虫はついていない。
そんな症状があるとき、もしかしたら土の中にネキリムシが潜んでいるかもしれません。
目次
ネキリムシとはどんな虫?
一般に『根切り虫』と言われていますが、正確には根ではなく地下茎や、根元に近い茎部分・葉を食害します。
「ネキリムシ」は総称で、正確にはヤガ科(夜飛ぶ蛾)のカブラヤガ・タマヤナガを代表とするガの幼虫を指します。また、分布は少なく発生も頻度が下がりますがセンモンヤガ・オオカブラヤガも含まれます。
どこから発生するの?
発生時期は5~10月
成虫は4~5月ごろ飛来して、雑草や牧草・芝生などの地面から1cmほどのところで産卵します。
孵化してすぐの若齢幼虫は葉を食害しますが、あまり食べないのでなかなか気づきにくいです。年に3~5回発生し、春と秋に多く発生していますが、実際には真夏や真冬以外は発生します。猛暑の年は多くなる傾向があります。夜行性のため光が苦手です。明るくするとすぐ土の中に潜ってしまいます。また、終齢幼虫は土に似た色に変わり、土中にいると見えにくくなります。刺激を与えるとくるりと丸くなり、小石のような見た目になります。いわゆる擬態です。
ネキリムシが好む植物
野菜:トウモロコシ・ダイズ・ネギ・ホウレンソウ・コマツナ・ダイコン・カブ・キュウリ・トマト・ナス・ハクサイ・キャベツ
牧草:カブラヤガマメ科牧草(アカクローバ・シロクローバ)・イネ科牧草(オーチャードグラス・イタリアンライグラス)
花:ヒマワリ・パンジー・ビオラなど花苗
ネキリムシの被害
幼虫が大きくなり終齢幼虫となると、体長45mmほどにもなります。
日中は地面から1~5cm位の深さの土の中に潜んでおり、夜になると出てきて、地中近くの茎や葉を引き込んで食害します。株を移動しながら次々と食べていきます。食欲旺盛で、その勢いは共食いもしてしまうほど。そのためネキリムシは、ヨトウムシの幼虫のように、群生することはなく、広範囲に点々と現れます。野菜や花などさまざまな植物に発生しますが、特に苗が狙われやすく、植えたばかりの苗が根元から倒れていたり、地中に引き込んで食害した跡として、被害にあった株の横にまるで生け花のように残った部分がすっと植わっていることがあります。
ネキリムシの被害に遭わない為の予防と対策
成虫対策(飛来防止)
・雑草が多いと成虫が卵を産みやすくなるため、除草をしておく
・防虫ネットをかけて成虫の飛来を防ぐ
幼虫対策
・卵の殻を砕いたものや粉唐辛子を株もとにまくとチクチクして嫌がる
・地中に近い茎に切込みを一本入れたストローを巻き付けて食害を防ぐ
・トイレットペーパーの芯やはがきなど少し硬めの紙で苗を囲い(地中5cm程の深さまで)食害を防ぐ
農薬(薬剤)を使わずにネキリムシを駆除するには?
基本的には被害を受けた植物周辺の土中に隠れています。夜行性のため、昼間は土の中で暮らしています。潜んでいるとされる5cm程の深さを掘り返せば割と容易に見つけることが出来ます。見つけたら手でつまんで取り除きます。夜に駆除する場合は土の中から出てきますので、植物の根元から確認していくと見つけやすいです。
大切な野菜やお花をネキリムシから守りましょう。虫がついているかどうか気にすることで、花植物の様子もよりわかりになりますよ。
▼関連記事
関連ワード
今月のおすすめコンテンツ
「植物が根元から倒れていたら注意!「ネキリムシ」の駆除・対応」の記事をみんなにも教えてあげよう♪