6月にやっておきたい観葉植物の病気・害虫対策

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6月はだんだん気温と湿度が高くなってくる季節。むわっとした空気は人間だけでなく、植物も調子を崩す原因になります。

今回は6月にやっておきたい観葉植物の病気と害虫対策についてご紹介します。

目次

6月に観葉植物の病気対策をする理由

高温多湿な日本の夏。特に梅雨は非常にむしむしとして人間にも植物にも辛い時期ですが、カビ系の病気やナメクジなどの害虫は元気いっぱい。観葉植物が病気になりやすい季節です。

一度病気が発症してしまうと意外と厄介で、知らないうちに症状が広範囲に……なんとこともよくあります。そのため、早めに殺菌などの予防をすることが大事です。

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観葉植物に発生しやすい病気

一口に観葉植物と言っても様々な種類があるので一概には言えませんが、基本的に炭そ病や褐斑病、疫病などのカビが原因の病気が特に発生しやすいです。

炭そ病(たんそびょう)

観葉植物では黒い斑点が葉や茎などに現れ、次第に広がっていきます。症状が進むと葉に穴があき、近くにある植物にも伝染することがあります。

褐斑病(かっぱんびょう)

褐色の小さな斑点が葉に現れ、次第に広がっていきます。症状が進むと葉が枯れこみ、落葉することがあります。

疫病(えきびょう)

茶色の水の染みのようなものが葉や茎に現れます。多肉質な葉をした観葉植物は、症状があらわれている箇所がドロっと腐ったような状態になることがあります。

乾燥している場合はパリパリと枯れこんでいきます。

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観葉植物の病気は予防が肝心

観葉植物の病気は一度発生すると完全に駆逐するのが難しいです。感染力が高いものもあるため、近くの観葉植物や農作物に被害が広がることがあります。

観葉植物を育てるときは病気予防をしっかりして、病気にならないようにするのが肝心です。

予防殺菌剤を散布しよう

観葉植物で効果がある予防方法は、枯れ葉などを取り除いてからダコニール1000などの予防殺菌剤を散布することです。

観葉植物で効果がある予防方法は、枯れ葉などを取り除いてからダコニール1000などの予防殺菌剤を散布することです。できれば春先(3月上旬)、梅雨前(6月上旬)、梅雨明け(7月下旬)、秋口(9月下旬)とこまめに散布するとよいです。

もし雨が直接当たるような環境で観葉植物を育てている場合は、梅雨の中盤(6月下旬)に1回予防殺菌剤を散布してもよいでしょう。梅雨前に予防殺菌剤の散布を忘れてしまった! という場合でも慌てず、早めに散布をしましょう。病気が発症していなければ、十分予防の効果はあります。

また、観葉植物の葉や茎だけでなく、土の表面や鉢なども同時に殺菌すると予防効果が高まります。

※薬品を使用する時は使用方法や散布する間隔を守りましょう。誤った使用をすると観葉植物にダメージを負わせたり、薬剤耐性菌を生み出す危険性があります。

  

風通しの良い場所で育てよう

風通しの悪い場所はカビなどが発生しやすく、予防殺菌剤を散布しても十分な効果を発揮できません。できるだけ植物が密集するのを防ぎ、風通しを良くしましょう。卓上ファンやサーキュレーターで空気の流れを作れると最高です。

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観葉植物に病気が発生したら

不思議なことに一切病気にならない個体もあったりするのですが、病気になる観葉植物は何をしても病気になってしまいます。

不思議なことに一切病気にならない個体もあったりするのですが、病気になる観葉植物は何をしても病気になってしまいます。人間と同じように、観葉植物も個体によって病気への抵抗力が違ってくるので悔やんでも仕方がありません。これ以上病気が広まらないよう早めに対処しましょう。

基本的な対処方法は、病気になっている葉や茎を清潔なハサミなどで取り除くことです。症状が出ている箇所を残しておくと病気が広まる一方です。取り除いた葉はビニール袋など密閉できるものに入れて燃えるゴミに出しましょう。

症状が出ている部分を取り除いたら、予防殺菌剤を散布します。病気が特定できれば治療効果のある薬品を使用するとよいですが、なかなかハードルが高いので、広範囲のカビ系の病気をカバーしている予防殺菌剤で対応するのがベターです。

多くの場合はこれで症状が治まるので、過度に心配する必要はありません。ただし、もしそれでも病気が再発生する場合は、その病気の治療効果がある殺菌剤を散布しましょう。

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観葉植物に害虫が発生したら

観葉植物を育てている時に病気と同じくらい厄介なのが害虫。特にハダニは厄介です。

基本的にハダニは気温が高く乾燥している状態を好むので、雨の多い6月は発生しにくいのですが、室内で育てることが多い観葉植物にはあまり関係がありません。6月は春先よりも室温が高く、除湿や冷房で部屋の空気が乾燥しがちになるのでハダニが動き出すことがあるのです。

ただ、ハダニの最盛期である梅雨明けに比べれば発生しにくいのも事実なので、ハダニの数が少ない今のうちに対処しておきましょう。

ハダニが発生すると葉の裏などにクモの巣のようなものが作られ、葉の表面に白っぽい斑点が現れます。これはハダニが葉から樹液を吸っているためです。

これらの症状が見られれば、ほぼ間違いなくハダニが発生しているのですぐに殺虫剤を散布して対処しましょう。

ハダニにおすすめの殺虫剤

発生してすぐのハダニに効果的な殺虫剤が『バロック・フロアブル』です。

バロックはハダニの成虫を退治する効果はありませんが、卵と幼虫に効果が高いです。また、バロックを吸収したハダニの成虫が産んだ卵はふ化しないため、バロックの散布から1ヵ月程度でハダニを駆除することが可能です。

他の薬剤に比べて薬害(農薬によって植物が調子を崩すこと)も発生しにくいので、ハダニに慣れている人だけでなく、初めて殺虫剤を使う人にもよいでしょう。

また、殺虫剤を散布するときに展着剤を一緒に使用すると効果が高くなります。

LOVEGREEN編集部が実際にバロックを使ってみた

実際に編集部の観葉担当Mがバロックを使ってみました。これまで水攻めや他系統の殺虫剤などを使用してきましたが、バロックが一番効果があったように感じているそうです。

ハダニはライフサイクルが短いので、成虫を退治できても卵や幼虫が残っていることが多いんですね。なので一度殺虫剤を散布してもハダニの卵には効果が薄いものだったりすると、時間が経つとまたハダニが発生している……なんてことがあります。

ただバロックはこの卵や幼虫に効果が高く、成虫も殺虫することは難しくても産んだ卵が孵化しないようにすることが出来るため、ハダニが再発生しづらいという特性があります。実際にバロックを使用してから1ヵ月ほど経過しますが、ハダニは再発生していません。

また、シャワーなどでしっかりとハダニの成虫を洗い流してからバロックを散布したのも効果があった要因な気がします。まずは物理的にハダニの数を少なくした方が取り逃しが少なくなり、良い結果となりそうですね。

※殺虫剤を散布する時は換気の良い場所でマスクとゴーグルを着けて、身体にかからないようにしましょう。
※ハダニは薬剤耐性がつきやすいので、同じ殺虫剤を連続で使用することはやめましょう。

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観葉植物のコバエ対策にはマルチング

室内で観葉植物を育てていると、どうしてもコバエの存在が気になりますよね。コバエが発生する主な原因は有機質の土や肥料なのですが、風通しが悪かったり、受け皿に古い水がずっと溜まっていてもコバエが発生します。

一番簡単なコバエの対策方法は、受け皿を清潔に保ち、土の表面を無機質の土や石、バークチップなどでマルチングしてしまうことです。

大体23cm程度マルチングすればコバエが発生する可能性がぐっと減ります。理由としては、無機質な赤玉土などでマルチングしてしまえば、有機物を餌にするコバエが寄り付かなくなるからです。

また、バークチップは有機質なマルチング材ですが、土に比べ乾燥するのが早いため、少し厚めにマルチングすればコバエ対策になります。水はけの良い土と組み合わせるとさらによいですね。

既に発生してしまったコバエはスプレーや粘着シートなどで退治するとよいでしょう。

▼詳しいコバエ対策の方法はこちら!

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肥料で観葉植物の生長をサポート

ここまで観葉植物の病気や害虫についてお話してきましたが、一番重要なのは観葉植物を健康に育てることです。観葉植物自体が健康であれば病気や害虫が発生しにくくなります。

観葉植物を健康に育てるには、風通しなどの環境はもちろんのこと、肥料を適切に施すことが重要です。

観葉植物用の肥料は主に液肥と置き肥の2タイプがありますが、使いやすいほうを使用するとよいでしょう。水で薄めたりするのが面倒な場合は置き肥がおすすめです。

また、観葉植物を育てるのに慣れてきたら時期によって施す肥料を変えたり、活力剤を施したり色々と試してみると面白いですよ。

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