クレマチス(四季咲き)・ジャックマニー系の育て方~剪定など管理のコツ
金子三保子
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クレマチスは系統によって、花の形、開花時期、剪定方法が違います。加えてクレマチスはツル性が多いですが、木立性のものもあったり、落葉性もあれば常緑性のものもあります。多種多様すぎるところ、これがクレマチスの特徴だとも言えます。
自分の庭にクレマチスを植えたいなと思っても、あまりにもたくさんの系統と品種があって、迷ってしまうという方も多いのではないでしょうか?
クレマチスの選び方は色々ありますが、狭いお庭やベランダで、始めてクレマチスを育てるなら、ワンシーズンに何度も花を楽しめる四季咲きで、剪定が簡単なクレマチスがおすすめです。
四季咲きのクレマチスで剪定が簡単な系統はいくつもありますが、今回はその中から中~大輪系のジャックマニー系のクレマチスをご紹介します。
クレマチス・マーガレットハント(ジャックマニー系)
目次
- クレマチス・ジャックマニー系の特徴
- クレマチス・ジャックマニー系の開花
- クレマチス・ジャックマニー系の植え付けとツルの這わせ方
- クレマチス・ジャックマニー系の剪定
- クレマチスのツルの伸び方と花のつき方
- クレマチスの生長の様子
クレマチス・ジャックマニー系の特徴
ジャックマニー系のクレマチスは、前年のツルと今年のツルの両方から花芽をつける新旧両枝咲きです。 花のサイズは中~大輪で、ツルの長さは2~3メートルくらい伸びます。
ジャックマニー系のクレマチスは多花性で開花期間が長く、花が終わった後に剪定をしておけばワンシーズンで複数回花を楽しむことができる四季咲き性がある系統です。
ジャックマニー系のクレマチスは、比較的、夏の暑さにも強く、東京の猛暑でも負けずに開花しています。
クレマチス・ジャックマニー系の開花
ジャックマニー系のクレマチスの開花の季節は、5月~10月です。一番花の開花は東京では5月ですが、2番目の開花は剪定の時期によって若干異なります。
こちらは、ジャックマニー系統のクレマチス、マーガレットハントという品種です。
ジャックマニー系は中~大輪、色は、白、ピンク、紫系濃淡、赤系など、品種が豊富です。
クレマチス・ジャックマニー系の植え付けとツルの這わせ方
植え付け
四季咲きのクレマチスは、真夏以外なら植え付けが可能です。ただし、ツルが伸びる生育期より、冬場の休眠期の方が植え付けに最適です。ツルが伸びる時期の植え付けは慎重に行います。
クレマチスの根は直根性で移植を嫌います。クレマチスを地植えにすることを考えている方は、何度も植え替えはできないので、植え場所はよく考えてから決めましょう。
クレマチスの一般的な植え付け方法は、ツルの1~2節を土に埋める深植えで植えるのが一般的です。これはクレマチスの立ち枯れを予防するための植え方です。クレマチスのツルを1節埋めておくと、埋めた節から新しい株ができるので、地上部分のツルが枯れてしまっても再生できて株が更新できるという利点があります。
剪定
クレマチス・ジャックマニー系はツル性で、2~3メートルくらいは伸びるので、トレリス、オベリスク、フェンスなどツルをはわせる何かが必要です。花のサイズが大きめで多花性のクレマチスなので、満開時はとても目を引きます。
クレマチス・ジャックマニー系の剪定の仕方
シーズン最初のクレマチスの花が咲くのが5月で1カ月近く開花しています。
一通り花が終わったら、地面から2~3節の真ん中あたりをバッサリと剪定します。これを繰り返すとワンシーズンで3回くらいは開花する四季咲きのクレマチスです。1年に何度も花が楽しめるのが四季咲きのクレマチスのよいところ。ツル性なので場所を取らず壁面を使って立体感が出せるので、狭い庭にぴったりのクレマチスです。
5月に開花したツルをばっさりと切ったのが6月半ば。7月、またツルが伸びてつぼみをつけました。クレマチスはつぼみの時は、結構地味です。開くと急に華やかになります。
クレマチスのツルの伸び方と花のつき方
クレマチスは、矢印の部分がどんどん伸びて生長します。花は丸印の葉の両サイドからつぼみをつけて、伸びてきて開花します。
つぼみはとても小さくてかわいいサイズです。
クレマチスの生長の様子
2月~3月のクレマチス
冬場は枯れ木のような状態のツルが突然割れて、新芽が芽吹き始めるのが2月後半くらいです。矢印の赤いのがクレマチスの新芽です。これが後々今年の花を咲かせるツルとして生長します。
もし芽吹いた新芽より上の去年のツルが残っている場合は芽の上で切ってしまいます。
3月下旬
あっという間にツルがこんなに伸びてきました。
4月のクレマチス
春の気温の緩みにしたがってクレマチスのツルがぐんぐんと伸びる4月。後半になるとそろそろつぼみがわかるようになります。
4月後半になると、つぼみが少しずつ膨らんできます。
4月後半
つぼみが色づいてきました。
5月~6月のクレマチス
ジャックマニー系のクレマチスの一番花の開花は5月です。開花から1ヶ月ほど開花しています。一通り花が終わったら、地面から2~3節の間をバッサリと剪定します。
なぜ節の真ん中で切るのかというと、節で切ってしまうと枝が枯れ込み、芽も枯れてしまう可能性があるからです。必ず節の真ん中で切ることを心がけましょう。
ジャックマニー系のクレマチスは、このツルを剪定することによって年に数回の花を楽しめます。だいたい一度目の剪定は6月半ばくらいにしています。
7月~8月のクレマチス
剪定後1ヶ月すると、その年2度目の開花です。気温が高い時期に咲くクレマチスは本来の色より少し花色が赤がかぶったような色で、花も小さめなサイズです。
この花が終わったら、一度目の剪定と同じ要領で一番花の剪定後出てきたツルの2~3節の真ん中あたりをバッサリと剪定します。
10月のクレマチス
その年3度目の開花です。花が終わったら花がらをカットします。これでシーズンが終了です。来春もこの繰り返しです。
クレマチスをはじめとしたツル植物は、狭いお庭こそ広がりを持たせてくれる効果があるのでおすすめの植物です。四季咲きの系統のクレマチスは、今回ご紹介したジャックマニー系以外にも、ヴィオルナ系、テキセンシス系、ビチセラ系などいくつもあります。とにかくたくさんの系統、たくさんの品種があるクレマチス。まずは四季咲きのクレマチスから始めてみませんか?
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