キキョウの育て方・栽培方法|植物図鑑
- 植物名
- キキョウ
- 学名
Platycodon grandiflorus
- 英名
- Balloon flower
- 和名
- 桔梗
- 別名・流通名
- 紫花(ムラサキバナ)、岡止々岐
- 科名
- キキョウ科
- 属名
- キキョウ属
- 原産地
- 日本、中国、東アジア
キキョウの特徴
キキョウは、キキョウ科の宿根草。近年、自生種は個体数が減少してしまい、絶滅危惧種に指定されています。初夏から秋に風船のようなつぼみがはじけると星形の美しい花が開花します。秋の七草のひとつとされているキキョウですが、初夏から秋までと開花期間が長く、暑さにも強いため夏のガーデニングに利用されています。
自生種は絶滅危惧種に指定されていますが、園芸品種のキキョウには多くの種類があり、流通しています。江戸時代から品種改良が重ねられ、現在までたくさんの品種が生み出されてきました。
花の色は、紫や青の他にピンクや白もあり、咲き方は一重咲きの他に八重咲き、大輪種、花が最後まで開かない袋咲きの品種もあります。色や咲き方のバリエーションが多い上に、草丈が高いものから矮性種まであるので、庭植えのほか、鉢植えで栽培することも可能です。
キキョウの英名「Balloon flower」の由来は、つぼみが風船のように膨らんでいることにちなみます。
キキョウの詳細情報
園芸分類 | 草花 |
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草丈・樹高 | 20~150cm |
耐寒性 | 強い |
耐暑性 | 強い |
花色 | 紫、白、ピンク、複色 |
開花時期 | 6月~10月 |
キキョウの育て方カレンダー
時期 | 1月 | 2月 | 3月 | 4月 | 5月 | 6月 | 7月 | 8月 | 9月 | 10月 | 11月 | 12月 |
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種まき | ||||||||||||
植え付け | ||||||||||||
肥料 | ||||||||||||
開花 |
キキョウの栽培環境
日当たり・置き場所
日当たりと風通しの良いところを好みます。日本に自生する植物のため気候に適応し、一度根付けば毎年花が開花します。
ただし、高温や多湿は苦手とするため、初夏や秋は日当たりが良く、真夏は明るめの半日陰で水はけと風通し良く管理できるような場所が最適です。
用土
水はけが良く、一般的な草花が育っている場所なら植え付け可能です。
鉢植えは、草花用の培養土で問題なく育ちます。
キキョウの育て方のポイント
水やり
地植えは、根付いてからの水やりは降雨に任せます。
鉢植えは、鉢の表面の土が乾いたら鉢底から水が流れ出るくらいたっぷりと与えます。
肥料
植え付け時に元肥として緩効性肥料をまぜて植え付けます。
地植えは、自然の循環ができている肥えた土ならば、特に与えなくても毎年開花します。花付きが悪くなってきたようであれば緩効性肥料を与えましょう。
鉢植えは、真夏を除く開花期間中、使用している肥料の施肥頻度を守って与えましょう。
キキョウの詳しい育て方
選び方
初夏から秋までたくさんの種類のキキョウの苗が流通しています。株元まで葉がついた、葉の色が美しい苗を選びましょう。
品種によって、矮性から切り花にできるような高性のものまで草丈に違いがあります。植え付ける環境に合わせて選ぶとよいでしょう。基本の紫のほか、白、ピンク、絞りなどの複色など色や咲き方のバリエーションが豊富です。また、一重咲きのほか、八重咲き種もあります。
種まき
種まきの時期は、春(4月上旬頃まで)です。箱などにまいて、本葉が4枚程度になったらポットに鉢上げします。またはポットに直接まいて、良い芽を残して育苗すると移植の手間が省けます。
種から育てると最初の年は花数はあまり期待できませんが、翌年から株が充実していきますので気長に面倒を見ましょう。キキョウに限らず、宿根草が見事な株になり、たくさんの花が咲くのは2~3年目くらいからです。
植え付け
キキョウは直根性なので、根をいじらず、ポットから抜いたらそのまま植え付けましょう。
剪定・切り戻し
初夏の花が一通り咲き終わったら、半分ほどに切り戻すと秋に再び開花します。
キキョウは宿根草なので、冬は地上部分はなくなります。秋以降は自然に枯れていくので、冬前に地際で切り詰めます。
植え替え・鉢替え
植え替えは、春か秋が適期です。
地植えは、株分けも兼ねて3年に1度程度行うとよいでしょう。
鉢植えは、鉢の中が根でいっぱいになると鉢底穴から根が出てきます。できれば1年に一度、植え替えをしましょう。根詰まりを起こすと花が咲かなくなります。
花
キキョウは開花期間の長い宿根草で、6月から10月まで咲き続けます。こまめに花がらを摘むと花を長く楽しめます。
花が一通り終わったら、半分~2/3程度に全体的に切り戻すと、秋に再び開花します。
収穫
キキョウは切り花として、生けて楽しむことができます。
冬越し
耐寒性が強いため、特別な冬越し対策の必要はありません。強い霜が発生するようであれば、腐葉土などをかぶせてマルチングをするとよいでしょう。晩秋以降に地上部はなくなりますが、春になると再び株元から芽吹きます。
増やし方(株分け、挿し木、葉挿しなど)
株分け:地上部が枯れている時期の芽が出る前に行います(秋以降~翌3月頃)。手で切れない場合はハサミを使いましょう。
挿し芽:初夏に新芽を種まき用土に挿し、根が出るまで半日陰の風通しの良い所で管理をします。土を乾かさないように注意しましょう。