大人気の葉牡丹の魅力! 種類や歴史、育て方や踊り葉牡丹の作り方
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葉牡丹は、お正月に欠かせない植物の一つです。 江戸時代には現在のように冬の季節に今ほど鮮やかな色の花がなかったため牡丹の代わりに庶民がお正月に飾ったことが、お正月と葉牡丹の関係性の起源になります。
しかし、最近ではお正月の花という認識を越え、新たに冬のガーデニングの主役になりつつあります。ガーデニングの主役のみならず、寄せ植えに、花束に、カラーリーフにと、色や形を変化させ、楽しみ方も増えた葉牡丹の最近の傾向や種類についてご紹介します。
目次
葉牡丹の人気の傾向
葉牡丹の名前の由来は、葉が美しく色づいて花の牡丹のように見えることから名づけられました。
そんな美しい葉牡丹の花言葉は「祝福」「愛を包む」
葉牡丹の色の傾向
私たちが葉牡丹を思い浮かべるとき、緑色の葉の中央が白やピンク、紫色に色付いたものを思い浮かべますが、最近はブラック系などが登場しています。
ブラック系葉牡丹

モノクロの世界を思わせるブラック系の葉牡丹。
同じブラック系でも艶のあるもの、逆に艶を消したメタリックカラーのシルバー系、葉の形が従来の丸葉やちりめんの葉型ではないケール系の多彩なブラックが揃い、華やかな花壇を引き締める色味として、ブラック系はとても重宝します。
また、シックで大人な雰囲気を作り出してくれるので、最近のニュアンスのある花色ともよく合います。
葉牡丹の葉の形の傾向
伝統的な丸葉系やちりめんの葉型とは違う、フリンジ、ケール系のものが出ています。お正月の葉牡丹というイメージを覆す、カラーリーフとしての面を強く押し出した葉牡丹です。
ケール系葉牡丹

葉の形状がケール型の葉牡丹です。モコモコとした葉の形は、1つだけでもボリューム感が増します。

縮れている葉の裏側は濃紫色です。
葉牡丹の大きさのバリエーション
葉牡丹の大きさのバリエーションは、他の草花には真似できない多様性があります。小さな葉牡丹は、ハンギングバスケットやリースなどの寄せ植えとして、和風洋風を問わず、幅広い活用ができますし、反対に大輪の葉牡丹は、ダイナミックなアプローチで花壇を演出することができます。
ミニミニ葉牡丹

とても小さな葉牡丹は、小さいサイズの寄せ植えにぴったり♪
大型葉牡丹

他の花では想像もできないような大きさのバリエーションです。

ミニサイズの葉牡丹と比べると10倍以上の大きさの違いです。ガーデニングの植物として、これほどまでに大きさの異なる種類が揃う植物は、すぐに思いつきません。
葉牡丹の種類
葉牡丹は江戸時代から品種改良が続いている、日本人にとってなくてはならない植物です。続いて代表的な葉牡丹の種類をご紹介します。
丸葉の葉牡丹の葉型

葉牡丹の品種改良で代表的なものの一つがこの丸葉の葉牡丹です。

綺麗に色付いた丸葉の葉牡丹は、まるでバラのようにも見えますね♪
ちりめんの葉牡丹の葉型

もう一つの代表的な葉牡丹は、葉が縮れているちりめんの葉型です。とてもダイナミックな印象ですね。お正月の花壇に丸葉の型の葉牡丹と共に植えつけられているのをよく目にします。
切り葉系葉牡丹

切り葉のケールと掛け合わせることで、切れ込みの入った葉型の葉牡丹に仕上がりました。

人気のブラック系で、光沢のある艶々の切り葉タイプの葉牡丹もあります。
フリンジ・ケール系葉牡丹

葉の切り込みが切り葉系よりも細かい葉牡丹です。ケール系の葉牡丹の葉も非常に細かい葉型になのが特徴的です。

ビオラ・パンジー、プリムラ、シクラメンと一緒に植えこむと、フリンジの葉がとても引き立ちます。
高性種葉牡丹

花束の花材としても使われる背の高い葉牡丹です。

最初から踊りハボタンのように仕立てられているものは、寄せ植えや花壇に使うと、立体感のある仕上がりになります。
葉牡丹だけでも楽しめる!
お庭の花壇や寄せ植えの花材として、他の植物とのコントラストを楽しめる葉牡丹ですが、単体でも充分魅力的な空間を演出してくれます。

大きなちりめんの葉型の葉牡丹。一鉢を麻袋で包んでみました。

ミニミニ葉牡丹を鉢カバーに入れるだけで、小さな花束のようです。

高さのあるもの、大きさの違うもの、葉の形が異なるものを全て入れ込んでも、同じ葉牡丹なので統一感が出ます。

人気のブラック系で揃えても、全く違う植物の寄せ植えに見えますね。
葉牡丹は菜の花?
葉牡丹は葉の色合いが美しいため、葉の状態で楽しむ草花です。本当の蕾や花は、苗が出回る時期には全く形成されていない状態ですが、一体どんな花が咲くのでしょうか。
葉牡丹はアブラナ科アブラナ属

葉牡丹はアブラナ科アブラナ属の植物です。一般的に菜の花といわれるものは、このアブラナ科アブラナ属の植物で、葉牡丹も菜の花のような黄色い花が咲きます。
とう立ち
葉牡丹は、冬の寒さに当たると、春にとうが立ち、黄色い花を咲かせます(寒さ以外にも、水不足、日照不足、温度不足などの環境悪化により、花芽が上がることがあります)。
つまり葉牡丹は、冬から春にかけて葉の形や色を楽しみ、春には黄色い花菜を楽しむことができるんです。
踊りハボタン

2年目の葉牡丹
花を楽しんだ後は、花茎を切り取りましょう。そうすることで新しい枝が伸びて、次の年に踊りハボタンとして一つの株から数個の葉牡丹が生えてきます。本当に踊っているように見えますね。
葉牡丹の育て方と踊りハボタンの作り方
環境
日当たりの良い場所で育てましょう。冬の間の寒さにも負けずに花壇に美しい彩りを与えてくれます。
葉牡丹の用土
通気性、保水性のある土を好みます。プランターで葉牡丹を育てる場合は、鉢底に軽石を敷き、元肥入りの草花用の培養土で育てます。
植え付け
葉牡丹の苗の大きさに合わせて、株間20~40cmの間隔をとります。株が蒸れないように風通しの良い環境で育てましょう。
水やり
植え付けたらたっぷり水を与え、その後は鉢の表面が乾いたら与えましょう。地植えは、根付いてからは自然に任せて問題ありません。
肥料
窒素分を多く与えすぎると葉がきれいに発色しないので、与えすぎには注意しましょう。
踊りハボタン
気温が暖かくなり春が近付いてくるととう立ちし、4月~5月頃に黄色い花を咲かせます。花が咲き終わったら、花茎の株元で切り戻すと、6月以降に新芽がくねくねと伸び始め「踊りハボタン」ができます。
葉牡丹の歴史

葉牡丹の祖先はケールです。 ケールはブロッコリー、カリフラワー、芽キャベツ、コールラビ、黒キャベツ、葉牡丹などの原種で、紀元前から自生していたともいわれています。
このケールが初めて日本に伝えられたのは、18世紀の江戸時代初期頃ですが、野菜としてのケールではなく、園芸用として品種改良された葉牡丹が広まり、観賞用として栽培され、品種改良が盛んに行われました。
江戸時代に広まり、品種改良などが盛んに行われていた葉牡丹は、古典園芸植物(こてんえんげいしょくぶつ)といって、江戸時代に日本で独自の発展を遂げ、明治時代以降もその美しさを基準に栽培、育種されてきた植物の一つです。 現在では海外でも葉牡丹が栽培されている「日本発信」の植物です。
冬の園芸素材としておすすめのバラエティーに富んだ葉牡丹。日本が生んだオリジナリティーあふれる葉牡丹をみなさんも育ててみませんか。
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