レモンの木の育て方からレモンの実の収穫まで|実録!生長記録
山田智美
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ある夏の暑い日、レモンの木がLOVEGREEN編集部オフィスにやってきました。小さな緑色の実をつけたレモンの木です。この小さな木から大きな黄色のレモンの果実は収穫できるのでしょうか。レモンの木の植え替えから育て方や管理方法まで。LOVEGREEN編集部オフィスのテラスにて、実際にレモンの木を育ててみた、その記録です。
目次
レモン基本情報
- 学名: Citrus limon
- 英名:lemon
- 別名:citron(フランス語)、limone(イタリア語)、檸檬(れもん 日本語)
- 科名:ミカン科ミカン属
- 分類:常緑低木
レモンは春から秋までの間に何回か花を咲かせます。収穫期は寒くなってから。グリーンのレモンの実を楽しみたい場合は10月~11月くらいに収穫しましょう。黄色く熟してからの果実を楽しみたいのであれば、12月頃まで待って、きれな黄色に熟したレモンを楽しんでください。
レモンの育て方|生長記録
レモンの木がLOVEGREEN編集部にやってきたのは、7月のとある暑い夏の日。レモンの木のサイズを記録して、生長の過程を観察していきます。
レモンの木の生長記録
レモンの木がどのくらいのペースで生長していったかがすぐにわかるように、時系列に沿って記載しました。レモンの木を育てる際の参考にしてください。
7月31日(購入当初)
- 5号鉢(直径15㎝の鉢)
- 全体のサイズ:高さ580㎜×幅510㎜
- 実の数:3コ(サイズ大2コ 約40㎜、小1コ 約25㎜)
まだグリーンの実が付いています。小さいけど、立派にレモンの形をしています。この小さな苗木の生長を、育てながら観察していきます。
9月28日(購入から2ヶ月経過)
- 6号鉢(直径18cm)
- 全体のサイズ:ほぼ変化なし
- 果実のサイズ:約7㎝が2コ
少し前の強風で、小さいほうの実が落ちてしまいました。残った2コは同じくらいの大きさです。この残された2コを大切に見守りたいと思います。
10月25日(購入から3ヶ月経過)
- 15号鉢(直径450㎜)
- 全体のサイズ:高さ600㎜×580㎜
- 果実の数:2コ(約7.5㎜)
果実がどんどん大きくなり、重みで鉢ごと傾くようになってきました。このままだと倒れてしまうので、安定感のある大きな鉢に植え替えました。
レモンの木に限らず鉢植えで樹木を育てる場合には、地上部の樹木部分と根がある鉢のバランスが同等になるように意識しましょう。鉢が小さいと根詰まりの原因になるだけでなく、栄養が足りず生育が悪くなったり、地上部の重さで倒れてしまうなどの負担がかかります。
レモンの木の植え替え方法
レモンの木に限らず、購入時の鉢は植物にとって窮屈なときがあります。これから生長をしてもらうために、ゆとりのある鉢に植え替えてあげましょう。
ここで注意しなければいけないのが、いきなり大きなサイズの鉢にしないことです。鉢のサイズアップは1号(約3㎝)~2号ずつです。突然大きな鉢に植え替えてしまうと、鉢の中で根ばかり生長し、花も実も付かないということが起こります。
植え替え方法
用意したもの
- 6号鉢
- 鉢底石
- 市販の培養土
根がしっかりと鉢の形そのままに生長しています。このままでは窮屈な上に、肥料も水分も足りません。小さな鉢の中で根が生長しすぎると、「根詰まり」と言って生長を妨げる原因となります。適宜植え替えてあげましょう。
レモンの木を植え替えた直後は、たっぷりと水やりをします。。鉢底から水が流れ出てくるくらいを目安にしてください。植え替え直後の水やりは、新しい用土と根を馴染ませるの為に大切な作業です。必ず行ってください。
注意するポイント
レモンの木の植え替え時期
レモンの木の植え替えは、本来は春か秋に行います。真夏や真冬は植物には環境が厳しく、本来植え替えにはあまり向かない季節です。今回はレモンの木の負担を減らすよう十分に注意をし、植え替え後は日中の直射日光を避けるようにしました。
根はいじらない
レモンの木にとって根は命綱です。根が傷んでしまうと水分も栄養も取り込めなくなってしまいます。夏の植え替えは、ただでさえレモンの木に負担をかける作業です。レモンの木の植え替えの際は、根をいじらないようにしましょう。
レモンの木の育て方|詳しい生長日記
7月31日
買ったばかりのレモンの木は5号鉢に入っていました。ちょっと鉢が小さ過ぎるということで、窮屈そうな5号鉢から6号鉢へ植え替えました。
10月25日
3ヶ月経過。レモンの果実が順調に生長し、重みもずっしりとしてきました。今では果実の重みで鉢が傾いてしまっています。このままでは鉢ごと倒れてしまうのは時間の問題なので、大きな安定感のある鉢に植え替えることにしました。
7月に植え替えたばかりのレモンの木なので、まだ根はそんなに回っていません。
今回は果実も順調に生長し安定しているのと、果実の重みで鉢が倒れやすくなっていることから、大きな安定の良い鉢に植え替えることにしました。直径4500㎜の大きなプラスチック鉢です。
本当は鉢のサイズを大きくするには、段階を経て行った方がよいです。このようにいきなり大きな鉢に植え替えてしまうと、根ばかりが生長してしまい、花も実も付かないということが起こります。今回はレモンの果実が生長し、鉢ごと倒れてしまう恐れがあったので、イレギュラーな鉢替えをしました。
気温が下がってきたからか、葉が黄色くなり始めました。同じようにレモンの実も黄色くなり始めています。これからどんどん熟していくでしょう。収穫が楽しみです。
待ちに待ったレモンの収穫!
レモンが色づくのは秋から冬。LOVEGREEN編集部オフィスのレモンの果実もこんなにきれいな黄色に色づきました。いよいよ収穫です。
12月4日のレモンのサイズ
- 15号鉢(直径450㎜)
- 全体のサイズ:高さ605㎜×580㎜
- 果実の数:2コ
- 果実のサイズ:長さ約80㎜、直径65㎜
7月31日にラブグリーン編集部に来た時には、5号鉢(直径15㎝)、全体のサイズ:高さ580㎜×幅510㎜、実の数:3コ(サイズ大2個約40㎜、小1個約25㎜)だったレモン。約4か月で木の高さは25㎝も、果実のサイズは倍まで大きくなっていました。
ほとんど世話らしい世話はしていません。土の表面が乾いてきたら、たっぷりと水を与える。台風の時には支柱を立て、雨風から避難させた程度です。一年目は特に手間をかけることなく、きれいな果実を実らせました。
収獲したレモンの果実はしっかり料理してスタッフみんなでいただきました。お庭で採れたレモンは、農薬やワックスの心配も無し。皮ごと食べられます。このぴちぴち取れたてレモンの実を、実際にLOVGREEN編集部で料理して食べてみました。
▼とっても簡単なレモンのマリネの作り方はこちら!
レモンの育て方|ハプニング記録
レモンの木を育てながら、気付いたことやお世話の記録を残していきます。
レモンの葉に何かの卵!(8月9日)
朝、レモンの様子を見に行ったところ、葉の上に小さな卵がありました。レモンはミカン科の植物です。ミカン科の植物の葉に卵と言えば、アゲハ蝶を期待してしまいます。果たしてこの卵はアゲハ蝶になってくれるのでしょうか。観察を続けてみます。
残念ながらお別れ(8月27日)
レモンの葉の上の小さな卵からは予想通り、アゲハ蝶の幼虫が孵化(ふか)しました。しばらく観察を楽しみにしていたのですが、悪天候が続いたある日、残念ながら死んでしまいました。せっかく孵化(ふか)してもすべてが成虫になれるわけではないという現実を見せられたような気がします。
レモンに支柱を立てる!(9月28日)
台風が近づいてきたとのニュースを聞いて、レモンを守るために支柱を立てることにしました。枝が折れないように、意外と重いレモンの果実が落ちてしまわないように、しっかり十字に組みました。
このレモンのように、まだ木そのものが若く主幹が不安定な場合は、支柱を立てることをおすすめします。支柱は今回のレモンのように果実が落ちないように守る他、風や雨から樹木そのものを守る役割も果たしてくれます
レモンを育てるコツ|番外編
お庭にレモンを植えている友人から聞いた、レモンの木のいろんな話をご紹介します。今現在育てている方、これから育ててみようかな、と言う方の参考になりますように。
レモンの実がつくのは一年置き?
友人宅のお庭のレモンはほぼ植えっぱなしで、これといって手入れらしいことはしていないそうです。そのせいか、毎年豊作とはいきませんが、一年置きに豊作と不作が交互にあるそうです。
これと似たような話は他の植物でもよく聞きます。何も手入れをしていないお庭の果樹が一年置きには実を付けるとか、花を咲かせるなどといいます。植物は、栄養が足りなければ、一年お休みしてエネルギーを蓄えます。一年お休みすることで、土がまた肥沃になり、結実しやすくなります。
友人宅では何もしなくても1年置きにはレモンの果実を収穫できているようです。レモンの育て方の裏技かもしれません。いいことを聞きました。
ミツバチとレモン豊作の関係?
さらにレモンの木は、ミツバチがたくさん訪れていた年は豊作になるというルールがあるそうです。レモンは典型的な虫媒花であり、ミツバチは花粉の媒介者ですから、とても理にかなった話です。
それにしてもミツバチがたくさんやってきて、授粉の手伝いをしてくれた年は、レモンも豊作になるなんて、ちょっと可愛らしいお話です。
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