金柑|花の時期や旬、おすすめレシピ、剪定方法
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金柑の木は、冬に黄金色のかわいい実を付ける庭木。花の時期や旬、おすすめの食べ方やレシピ、実がならない理由、剪定方法について紹介します。
目次
金柑とは|特徴や花言葉

- 学名:Fortunella
- 科名・属名:ミカン科キンカン属
- 分類:常緑低木
- 英名:kumquat
金柑の特徴
金柑は黄金色の果実を実らせるミカン科の常緑低木。果実は球形かたまご型、枝にトゲがある品種もあります。丈夫で育てやすく、庭木としても果樹としても人気があります。原産は中国ですが、育てやすく見た目にも美しいので日本の各地でよく見かけます。
キンカン属には数種ありますが、すべてが食用になるわけではありません。食用として栽培されているのは、主にネイハイキンカンから改良された実が大きく食べやすい品種です。
観賞用では果実のサイズが1cm程度と小さなマメキンカンという品種もあります。
金柑の花言葉

金柑の花言葉は「思い出」「感謝」
金柑の花の時期や旬
金柑の花の時期

金柑の花が咲くのは、7月~9月です。他のミカン科の果樹は5月に開花するものが多いのに対して、金柑は少し遅いのが特徴。葉の腋に白い花を2~3つ咲かせます。
金柑の花には、他の柑橘類の花と同じく芳香があります。花が咲いたら、金柑の実とは違う甘く爽やかな香りを楽しんでください。
金柑の旬

金柑の実が大きくなり、色づくのは12月頃から5月にかけて。特に旬といわれるのは、1月~3月頃です。オレンジ色に近い黄色に色づいたら熟している証拠。果皮にツヤとハリがあり、しっかりと重みのある果実を選ぶようにしましょう。
金柑のおすすめの食べ方やレシピ

金柑の食べ方をレシピ付きで紹介します。金柑の食べ方レパートリーに加えてください。
果皮を生食
金柑は生食できます。ただし食べる部分は果皮です。金柑をよく洗って、皮だけ歯で剝くようにして食べます。香りが良く甘味の中に苦味の混じった味を楽しめます。
金柑の果肉部分は酸味が強いので、生食にはむきません。甘露煮やはちみつ漬けにするのがおすすめです。
祖母の家の庭に金柑の木があり、祖母は木から摘んでは「皮がおいしい」と果皮だけかじっていました。祖母の言葉より好奇心が勝って果肉をかじった私は、想像以上の酸味に懲りて以来2度と生で果肉を食べていません。金柑は「先達の言葉を軽んじてはいけない」という戒めを教えてくれた果物です。
甘露煮レシピ
材料
- 金柑 食べたいだけ
- 水 金柑と同量(金柑が300gなら水300ml)
- 砂糖 金柑の重さの半分強(金柑が300gなら160g~180g)
作り方
1. 金柑を洗って皮を剥いておく(この皮はそのまま食べるとおいしい)
2. 縦に切れ込みを数カ所入れてタネを取り出す、あるいは竹串で数カ所つつくように穴を開ける
3. 小鍋に水と砂糖を入れ、温めながら溶かす
4. 砂糖が溶けたら金柑を入れて20~30分程度、とろりとするまで煮詰める
5. 火を止め、そのまま冷まして甘さを含ませる
切れ込みを入れてタネを取り出すのが面倒であれば、竹串で表面をつつくだけでも問題ありません。タネは食べながら取り出しましょう。冷ましている過程で金柑に甘さがしみ込んでいきます。
はちみつ漬けレシピ
材料
- 金柑 食べたいだけ
- はちみつ 金柑と同量(金柑が300gならはちみつ300g)
作り方
1. 金柑をよく洗って輪切りにする
2. タネを取り除く
3. 密閉できる清潔な容器に入れて、冷蔵庫などで1日寝かせたら出来上がり
レモンのはちみつ漬けのように、そのまま食べたり、ヨーグルトに混ぜたりして楽しみます。
ジャムのレシピ
材料
- 金柑 食べたいだけ
- 水 金柑がひたひたになる程度
- 砂糖 金柑の重さの同量(金柑が300gなら300g)
- レモン汁 小さじ1程度
作り方
1. 金柑を洗っておく
2. 鍋に湯を沸かし(分量外)金柑を皮ごと2~3分茹で、ザルに上げる
3. 金柑を輪切りにしてタネを取り除いてから細かく刻む
4. 金柑を鍋に入れひたひたの水と砂糖を加え、時々アクをとりながらとろりとするまで煮詰めたら出来上がり
冷めたら密閉できる清潔な容器に入れて保存します。パンやクラッカーに付けて楽しめます。
金柑の木の育て方

場所・用土
日当たりの良い場所を好みます。鉢植えは、市販の園芸用培養土や果樹用培養土で問題なく育てられます。
水やり
鉢植えは、表土が乾いて白っぽくなったらたっぷりと水やりします。庭植えは、根付いてからは特に水やりの必要はありません。夏季など高温乾燥が続くようなときは、様子を見て水やりを行ってください。
肥料
春と秋に緩効性肥料を施します。
病害虫と対処法
特に目立った病害虫の被害はありません。
剪定のタイミングとコツ

剪定適期は、4月~5月。金柑の木はその年伸ばした新梢に花を咲かせるので、新しい枝は切らないように注意して、日当たりの悪くなった枝や込み合った枝を整理するようにしましょう。
剪定時期が遅くなって当年の枝を切り落としてしまうと、実の収穫を望めなくなります。収穫が終わったら早めに剪定を行うようにしましょう。そうはいっても実が残っていると剪定しづらいもの。できるだけ早めに収穫して、早めに剪定するように心がけましょう。また、それほど枝が暴れる木ではないので、無理に剪定をしなくても問題ありません。
常緑で、冬には黄金色の果実で私たちを楽しませてくれる金柑。育てやすく、実付きも良い果樹です。お庭やバルコニーで金柑を育てて、冬には金柑の甘露煮やはちみつ漬けを楽しむ。金柑とともに豊かな生活を楽しんでみませんか。
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