カボチャ(南瓜)とは?育て方・栽培方法|植物図鑑
- 植物名
- カボチャ(南瓜)
- 学名
Cucurbita maxima
- 英名
- Pumpkin
- 和名
- 南瓜
- 科名
- ウリ科
- 属名
- カボチャ属
- 原産地
- 南アメリカ大陸
カボチャ(南瓜)の特徴
カボチャ(南瓜)の葉は大きて丸く、つるは土を這うように伸びて生長します。カボチャ(南瓜)の雌花は、下が膨らんだ形をしており、雄花と受粉することで実がなります。
日本カボチャは、割ると見た目が菊の花のような形をしており、表面はごつごつしています。
カボチャ(南瓜)の関東での収穫時期といえば夏が旬ですが、冬至にカボチャ(南瓜)を食べる風習があります。夏とは正反対の冬至の時期にカボチャ(南瓜)を食べる習慣となったのは、カボチャ(南瓜)の優れた保存性のおかげです。夏に収穫したカボチャ(南瓜)を、冬まで保存しておくことが可能だったため、緑黄色野菜が無くなる冬の時期にカボチャ(南瓜)を食す文化ができたというわけです。
▼冬至のカボチャ(南瓜)についてはこちらをどうぞ
カボチャ(南瓜)の詳細情報
園芸分類 | 野菜 |
---|---|
草丈・樹高 | - |
耐寒性 | やや弱い |
耐暑性 | やや強い |
花色 | 黄色 |
カボチャ(南瓜)の歴史
カボチャ(南瓜)の原産地である南アメリカから、コロンブスの新大陸発見とともに、ヨーロッパに伝わったのち、中国、カンボジアなどから日本へと順に伝わって来たのが日本カボチャです。水分が多く、甘みが少ないという特徴があり、煮物に最適で煮崩れしません。
カボチャ(南瓜)を漢字で書くと「南瓜」。このカボチャという名前は、16世紀にポルトガル船で鉄砲とともに日本に運ばれた際、カンボジアから届いたということで「カボチャ」という名になったそうです。
最近では日本カボチャの生産は減少し、栽培されているのはほとんどが西洋カボチャになっています。西洋カボチャは溝がなく丸い形の皮で甘く、調理すると栗のようにホクホクしています。ペポカボチャはズッキーニなどでウリのような細い形をしたものが多く淡白でさっぱりしています。へたのまわりがくぼんで少しひびが入ったような形のものは、とても熟れていて甘みがありおいしいです。
カボチャ(南瓜)といえば、有名なのはハロウィンです。ハロウィンでは最初はかぶでちょうちんを作っていましたが、今はアトランティックジャイアントのような観賞用のカボチャ(南瓜)が使われています。
カボチャ(南瓜)の育て方カレンダー
時期 | 1月 | 2月 | 3月 | 4月 | 5月 | 6月 | 7月 | 8月 | 9月 | 10月 | 11月 | 12月 |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
種まき | ||||||||||||
植え付け | ||||||||||||
収穫 |
カボチャ(南瓜)の栽培環境
日当たり・置き場所
カボチャ(南瓜)は日当たりを好みます。風通しの良い場所で育てましょう。
温度
カボチャ(南瓜)の生育適温は25~30℃前後です。
用土
プランター栽培のカボチャ(南瓜)は、野菜用の培養土で育てましょう。
畑栽培のカボチャ(南瓜)は、堆肥や元肥を入れる2週間前位には石灰を入れ耕しましょう。その後堆肥と元肥を入れ土になじませましょう。
カボチャ(南瓜)は水はけがよいph6.0~6.5の場所を好みます。つるぼけしないよう元肥は少なめにし、足りないようであれば追肥で調節しましょう。
カボチャ(南瓜)の育て方のポイント
水やり
過湿には弱いため、乾燥したら与える程度の水やりを心がけましょう。
肥料
追肥はカボチャ(南瓜)の実が握りこぶし程の大きさになったら与えましょう。つるボケになりやすいため、肥料の与えすぎには注意しましょう。
病害虫
比較的病害虫には強いですが、うどんこ病にかかりやすいです。植物の葉などに粉をまぶしたように白くなるのがうどんこ病です。はじめはぽつぽつと白く粉をふいているように見えますが、悪化してくると葉の全面が真っ白になっていき、植物全体に蔓延すると茎や果実にも発生し、とても厄介です。密植、日当たりに気を付け育てていきましょう。
カボチャ(南瓜)の詳しい育て方
選び方
茎が太くて丈夫で、葉が大きく厚みがある苗を選びましょう。
種まき
12cmのポットに4~5粒、人差し指の第一関節くらいの深さに種を植えていきます。発芽地温は25~30℃です。
ちなみに、カボチャ(南瓜)の果肉には種子の発芽を抑制する成分があります。食べた後のカボチャ(南瓜)の種は、綺麗に洗い流してからまきましょう。
植え付け
本葉が4枚くらいになったら90cm~140cmの間隔(立体栽培の場合は60cm)で植え、寒の戻りに備えて寒冷紗などをかけておきます。
花
黄色い雌花と雄花を咲かせます。
収穫
カボチャ(南瓜)の実を支える柄の部分である、果梗(かこう)が茶色に色づきコルクのようになったら収穫します。又は、西洋カボチャは開花から50日、日本種は開花後25~30日くらい経ったら果梗をカットして収穫します。
風通しの良い場所に1週間ほど置くと甘くなり、日持ちも良くなります。
カボチャ(南瓜)の人工授粉
虫が飛んでこない限り受粉しません。朝遅くても9~10時前には人工授粉しましょう。雄花を摘み花粉を雌花にこすりつけて授粉させましょう。それ以降の時間帯はおしべが受粉する力も弱まりますので出来るだけ朝の早いうちに行いましょう。1つのつるで2個の受粉が理想です。
カボチャ(南瓜)の摘芯
西洋カボチャの場合は親づるによく実がなるため摘芯はしないでそのまま伸ばします。小づるは元気なものを1~3本残してあとは摘み取りましょう。
日本カボチャ・ペポカボチャの場合本葉が6~10枚くらいまで生長したら親づるを摘芯して小づる2~4本を伸ばします。小づるは同じ方向に誘引しておきます。