イワヒバとは?育て方・栽培方法|植物図鑑
- 植物名
- イワヒバ
- 学名
Selaginella tamariscina
- 英名
- Selaginella
- 科名
- イワヒバ科
- 属名
- イワヒバ属
- 原産地
- ロシア、東南アジア一帯、日本
イワヒバの特徴
イワヒバは、見た目ではどこが茎で根の部分かわかりにい植物ですが、根と垣根体が絡み合って幹を作っています。一見葉に見えている分は、枝です。
幹の先端がマイタケのように放射状になって枝分かれした葉が広がっています。葉の色は濃い緑色です。大体20cm位の背丈になると生長が止まります。
一般的な園芸店などではあまり販売されていませんが、伝統ある盆栽店などでは取り扱っています。
イワヒバは乾燥に強く、乾燥すると葉が内側にくるっと巻き込むようになります。また、耐寒性もあり、厳寒期には体内にある水の量を減らし、樹液の濃度を上げることで凍りにくくしています。
盆栽向きの植物に思われがちですが、ロックガーデンなどでも活用されています。
イワヒバの詳細情報
園芸分類 | シダ・コケ |
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草丈・樹高 | ~20cm程度 |
耐寒性 | 強い |
耐暑性 | 強い |
花色 | なし |
開花時期 | なし |
イワヒバの育て方カレンダー
時期 | 1月 | 2月 | 3月 | 4月 | 5月 | 6月 | 7月 | 8月 | 9月 | 10月 | 11月 | 12月 |
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植え付け | ||||||||||||
植え替え | ||||||||||||
肥料 |
イワヒバの栽培環境
日当たり・置き場所
日光
イワヒバは真夏など暑い時期は半日陰で管理してください。
【屋外】
通年、屋外で管理することができますが、夏の直射日光を当ててしまうと、刺激が強すぎて葉焼けを起こしてしまうので、20%~50%の遮光をしてください。遮光率はそれぞれの環境に合わせて調整してください。
気温が高ければ高いほど葉焼けは起きやすくなるので、40℃を超える場合は日陰に移すことをおすすめします。
遮光するときに遮光ネットや寒冷紗を使用すると簡単に遮光することができます。遮光ネットと寒冷紗はホームセンターや園芸店だけでなく、100均でも購入することが出来ます。
【屋内】
耐陰性があるので、屋内でも大丈夫です。しかし、日光がよく当たった方が健康な株になるので、なるべく日光が当たる場所に置いてください。
室内だからと言って直射日光を当ててしまうと葉焼けを起こしてしまうので、レースのカーテン越し程度の日光を当てて下さい。
【置き場所】
耐陰性もあるため、室内の日光が入る場所なら大丈夫です。 ただし、エアコンなどの風が直接当たると葉が傷んでしまうので、直接当たらない場所に移動してください。
温度
低温に強いので、-10℃以下にならない様に気をつけましょう。北海道以外ならば、屋外越冬が可能です。
用土
小粒の鹿沼土と桐生砂(あるいは日向砂)を用土に植えます。この用土は水はけや水の保湿のバランスが良いので、イワヒバにとっては生長しやすい環境の用土です。
イワヒバの育て方のポイント
水やり
イワヒバは乾燥に強い植物なので、あまり水やりの心配は必要ないですが、土の表面が乾いていたらお天気の良い日に水をたっぷり与える程度でよいです。
冬などの厳寒期には水やりの必要はありません。
肥料
イワヒバはに追肥を与える必要はないです。特に株が小さいうちに追肥をすると枯れてしまう原因になるので、追肥を与える時は注意が必要です。
病害虫
【ハダニ】
黄緑や赤い体色をした0.5mmほどの小さな害虫です。葉の裏側に潜み吸汁します。ハダニに吸汁された箇所は白い斑点状になるのですぐ分かります。そのまま放置しておくと最悪の場合枯れてしまいます。
【アブラムシ】
アブラムシは2~4mmほどの小さな害虫です。幼虫、成虫ともに葉や蕾を吸汁します。群生していることが多く、早めに対処しないと手遅れになる場合があります。
アブラムシはスス病などのウイルス病の媒介者で、吸汁されてしまうとそこからウイルスがイワヒバの中に侵入し、病気を発症させます。
また、小さな株は発症しなくても吸汁されたことで体力がなくなり、そのまま枯れてしまう場合があります。
【カイガラムシ】
3mmほどの小さな虫で、白い綿毛のようなものを背負っています。吸汁して生長していくと、身体からワックスなどを分泌し、身体を守ろうとします。
カイガラムシに吸汁されると株が弱ってしまい、そのまま枯れてしまうことがあります。
【ナメクジ】
葉や花芽など、食べれる場所ならどこでも食害する性質の悪い害虫です。
外に出していると寄ってくる場合があるので、注意してください。
大食漢でもあるので、梅雨時などナメクジが発生しやすい時期は夜に見回りをしてください。
少し食害された程度なら生長に問題はありませんが、小さい株の場合は葉の大半を食害されたり、生長点を食害されると枯れてしまう可能性があります。
【ダンゴムシ】
柔らかい花芽や新葉、根、発芽したての株を食害します。ナメクジより食害される可能性は低いですが、外で管理しており地面の近くにイワヒバを置いている場合は注意が必要です。
【バッタ】
イナゴなどのバッタは葉の硬さに関係なく食害します。また、食害する量も多いので気付かないでいると手遅れになっていることがあります。
割り箸などで見つけ次第捕殺してください。防虫ネットも有効です。
イワヒバの詳しい育て方
選び方
イワヒバの苗は、株や葉がしっかりとしたものが良いです。また、病気が発生していないか、あるいは害虫の被害を受けていないかチェックすることも大事です。
種まき
シダ植物なので種はありませんが、胞子を湿らせたミズゴケなどに蒔くことで発芽する場合があります。
胞子を蒔く場合はなるべく高湿度を保つようにしてください。また、発芽したての株は乾燥に極端に弱いので注意してください。
植え付け
苗の植え付けは、5月~7月頃が良いです。一般的には鉢に植えたり、庭石に植え付けたりします。鉢に単独で植え付ける場合は、浅い鉢を選び、用土で植え付けます。庭石等へ植付ける場合、石に穴があいていなかったら穴をあける必要があります。穴に用土を入れて鉢植えと同じように植えます。
剪定・切り戻し
基本的に剪定は必要ありませんが、古くなり枯れてきた葉は切り取ってしまった方がよいです。
風通しを良くすることでカビの発生等を予防することができます。
植え替え・鉢替え
赤玉土などが崩れてきたら植え替えをしてください。
花
花は咲きません。
夏越し
屋外で、気温が40℃以上になった場合は日陰に移動してください。20%~50%程度の遮光をすると葉焼けを防止することが出来ます。
水やりは土の表面が乾いたら夕方~夜にたっぷり与えてください。
午前中に行うと暑くなり煮えてしまいます。 活力剤を1000倍に希釈して水やりの2~3回に1度のペースで行うと夏バテを防止できます。
冬越し
北海道以外の地域ならば屋外越冬が可能です。
増やし方(株分け、挿し木、葉挿しなど)
株分けか、胞子培養で増やします。