あじさい(紫陽花)のドライフラワーの作り方!あじさい(紫陽花)の種類やきれいに乾燥させるコツ

金子三保子
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ドライフラワーのあじさいは人気で、おうちに飾っている方も多いのでは?
生花のあじさいもきれいですが、ドライフラワーになったあじさいは色が退色して、独特の色合いになり、一輪でも様になるアイテムです。
あじさいのドライフラワーは、作り方は簡単です。ただ、きれいに作るにはちょっとしたコツがあるのでご紹介します。
目次
- どんなあじさい(紫陽花)でもドライフラワーになるの?
- きれいなドライフラワーになるあじさい(紫陽花)の種類って?
- あじさい(紫陽花)のドライフラワー作りの下準備
- あじさい(紫陽花)のドライフラワーの作り方
- あじさい(紫陽花)のドライフラワー作りに向く季節
- あじさい(紫陽花)のドライフラワーってどれくらい持つ?
どんなあじさい(紫陽花)でもドライフラワーになるの?
あじさいなら何でもドライフラワーになるのかというと、残念ながら、ドライフラワーにするのに向かないあじさいもあります。
例えば、梅雨の時期に開花したばかりのあじさいは、きれいなドライフラワーになりにくいあじさいです。
きれいなドライフラワーになるあじさい(紫陽花)の種類って?
1.秋色あじさい(紫陽花)、アンティークカラー系あじさい(紫陽花)
秋色あじさいとは?
秋色あじさいとは、もともとは品種名ではなく、通常のあじさいの開花時期である初夏に咲いたあじさいが、気温の変化などによって、時間をかけてアンティークカラーの色あいに変化した状態のことを「秋色あじさい」と言います。
あじさいの花は、私たちが花びらと思っている部分は「ガク」です。咲き始めは柔らかいガクが、数か月たつと厚みをましてきます。ガクが厚みが出てきた時点で、ドライフラワーにすると、きれいなドライフラワーになるのです。
マジカル系アジサイ
最近、新しく品種改良されてできたあじさいの中には、きれいな秋色に変化するように作られている品種も出てきました。西安(シーアン)やマジカル系などは秋色あじさい系の品種です。こうした秋色あじさい系の品種も、ドライフラワーにするには、咲き始めまもない時ではなく、ガクが厚くなってきた時点でドライフラワー作りの作業に入ります。
育てている秋色系のあじさいの収穫のタイミング
育てている秋色系のあじさいをドライフラワーにする場合は、花の開花後しばらくして、最初の花色から色が変化して、花弁(ガク)に厚みがでてきたタイミングで剪定してドライフラワーにすると、きれいなドライフラワーになりやすいでしょう。
あじさいを収穫する時間帯は朝か夕方以降。昼間の時間帯は植物が水分を発散する時間帯です。そうした時間帯に花を剪定すると、花の日持ちが悪くなります。あじさいも水が下がりやすくなるので、剪定時間帯は大切です。
2.アナベル
アナベルとは、アメリカアジサイやアメリカノリノキの別名を持つあじさいの仲間の落葉性低木です。
初夏に20~30cmの大きな花が開花し、花の色は、最初はグリーン、咲き進むにしたがって白くなる色の変化も素敵で、最近とても人気のある品種です。
このアナベルはドライフラワーにとてもなりやすいあじさいです。ただし、アナベルをきれいなドライフラワーにするには、剪定の時期が重要です。
アナベルは開花後、数か月かけて、写真のような落ち着いた秋色グリーンに変化します。ドライフラワーにするのは、この秋色グリーンになったタイミングで剪定するのがポイントです。花屋さんでも秋色のアナベルは、夏の終わりから秋にかけて出回ります。
2011年ごろから出回りだしたピンク色のアナベル、「ピンクアナベル」。ピンクアナベルも、咲き始めのピンクから、きれいな秋色に変化した時点でドライフラワーにすると美しい仕上がりになります。
アナベルを剪定せずに放置するとどうなる?
秋色グリーンのアナベルを放置すると、最終的には茶色くなってしまいます。
3.ミナヅキ(ピラミッドアジサイ)
普通のあじさいと違って、形がピラミッド型をしたミナヅキ。これもあじさいの仲間です。
咲き始めは白から数か月かけて秋色ピンクに変化します。アナベルと同様、ドライフラワーにするなら、写真のような秋色になってから剪定、もしくは秋色になったミナヅキを購入しましょう。
この他、秋色に変化したカシワバアジサイもドライフラワーになりやすいあじさいです。
あじさい(紫陽花)のドライフラワー作りの下準備
あじさい(紫陽花)を買って来たら、まずは花までしっかりと吸水させる
どうせドライフラワーにするのに、なぜ吸水させるのか?と思うかもしれませんが、花の頭までしっかりと水が上がったあじさいと、水が落ちかけたあじさいをドライフラワーにするのとでは、仕上がりの美しさに違いがでます。
左・あじさいの一部が折れて水が上がらないままドライフラワーになったあじさい。花がくしゃっとしてしまいました。
右・しっかりと水揚げしてからドライフラワーになったあじさい。花弁(ガク)がきれいに乾燥して花の形がきれいに残りました。
水が落ちかけた花を触ると、しんなりと柔らかい触り心地です。野菜がしんなりとしてしまった時の触感と同じです。
水が落ちかけたあじさいは、触るとふにゃっとした触感で、そのまま乾燥させると左のあじさいのように花弁(ガク)がくしゃくしゃな仕上がりになってしまいます。
あじさい(紫陽花)の水が上がったら早めに乾燥させよう!
あじさいを自然乾燥できれいなドライフラワーにするには、新鮮なあじさいのうちにドライフラワー作りの作業に入ることがポイントです。
生けて楽しんでからドライフラワーにしたいところですが、早めに乾燥に入った方が、色合いのきれいなドライフラワーになります。
あじさい(紫陽花)のドライフラワーの作り方
あとはあじさいを頭を下にしてぶら下げておけば、1週間程度であじさいがドライフラワーになります。
ポイントは完全に乾燥させること。あじさいが完全にドライフラワーになると、カサカサとした触り心地になります。
ぶら下げるひもはしっかりと縛りましょう。
あじさいの頭だけぶら下げたい時は、あじさいの房が枝分かれしている部分に引っ掛けると簡単です。
あじさいはぶら下げたままでもインテリアとして素敵な素材です。そんな時はひもの素材にこだわってみてはいかがでしょうか。
▼あじさいのドライフラワーにも使いたい、数色のカラーがミックスに編まれた巻糸。
あじさい(紫陽花)のドライフラワーづくりに向く季節
湿度が低い乾燥した時期があじさいのドライフラワー作りに向いている季節ですが、育てたあじさいをドライフラワーにする場合は、夏から秋にかけてが多いと思います。天気予報を見て、数日晴れが続く日を選ぶとスムースにドライフラワーになっていきます。
反対に、梅雨のような湿度が高く、雨が多い日は乾燥している途中でカビたりしやすいので、自然乾燥のドライフラワー作りはおすすめできない季節です。
あじさい(紫陽花)のドライフラワーってどれくらい持つ?
こちらは生花の秋色あじさいで作ったリース。
あじさいの生花でリースを作っていく時のポイントは、あじさいをたっぷりとつけること。どんな素材でもドライフラワーになっていく過程で縮みがでるので、少し多めにつけておくとドライフラワーになった時にスカスカにならず美しい見た目のリースになります。
4ヶ月後のリース。あじさいが優しい色合いに変化しました。あじさいのドライフラワーは徐々に退色していきます。
色のある花のドライフラワーの観賞期間は、だいたい3ヶ月~半年が日持ちの期間と言われています。ただし、同じ時期にドライフラワーにしたあじさいでも置き場の環境によって、色の抜け方がまったく変わります。期間がたつと、ホコリがたまったりするので、長い間飾っているドライフラワーは、メンテナンスをして清潔を保ちましょう。
あじさい(紫陽花)のドライフラワーを飾るのに適した場所
直射日光の当たらない風通しのよい部屋が、あじさいのドライフラワーを飾るのに適した場所です。
キッチンの水回りとガス周りは、油や水分が飛びやすいので、あじさいのような繊細な花もののドライフラワー作りには向かない場所です。
あじさいのドライフラワーは、ある程度の期間飾ることができるので、気軽に生活に植物を取り入れることができます。あじさいのドライフラワーは、リースやスワッグ、アレンジの材料にもできますが、一輪だけで飾っても存在感のあるドライフラワーです。
きれいな秋色あじさいが手に入ったらドライフラワーにしてみませんか。
▼【LOVEGREEN 別注】生花用はさみはあじさいのドライフラワー制作などにもおすすめ。
▼あじさいのドライフラワーを飾ってみたいフラワーベース。