スワッグとは|作り方や飾り方、ドライフラワーとの違い
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スワッグとは?意味や定義からドライフラワーとの違い、作り方、飾り方、スワッグにおすすめの花材などを紹介します。
目次
スワッグとは?意味や定義
スワッグとは壁飾りのこと。壁に飾るものなので、広義にはガーランドのような壁飾りもスワッグに含まれます。スワッグの厳密な定義というものはなく、発祥についても諸説あって定かではありません。
最近はリースやガーランドと区別して、花や枝を花束のように組んだ壁飾りがスワッグと呼ばれています。生花でも壁飾りにすればそれはスワッグです。生花で作ったスワッグを、飾りながらドライフラワーにしていく楽しみ方もあります。
スワッグと花束の違い
スワッグは壁に吊るして飾るもの、花束は花を組み合わせて花瓶に生けて飾るものです。スワッグと花束は目的が違います。花束は花瓶に入れて生花ならではの瑞々しさを楽しむもの。スワッグは壁に飾って、時の経過を感じるドライフラワーの退廃的な美しさを楽しむものです。
スワッグとドライフラワーの違い
スワッグとは壁飾りのこと。生花で作って壁に飾りながら、ドライフラワーになっていく過程を楽しむこともあれば、最初からドライフラワーで作って、壁に飾ることもあります。
ドライフラワーは乾燥させた花のこと。ドライフラワーを1本壁に吊るして飾るだけで、広い意味ではスワッグといえます。
つまり、ドライフラワーはスワッグの素材となりますが、ドライフラワー=スワッグではありません。ドライフラワーの使い道はスワッグだけでなく、リースやガーランドなどいろいろです。
スワッグの作り方
スワッグを自宅で作ってみましょう。作り方はとっても簡単、好きな植物を束ねて結ぶだけです。スワッグは壁に飾ることを目的としているので、花束のように360度から美しく見えるように作る必要はありません。
スワッグの基本の作り方を紹介します。スワッグにしたい花材を集めたら、始めてみましょう。
スワッグの作り方
1. 最初に花材のバインディングポイントより下の方の葉を取り除く
2. テーブルの上に大きな葉や形のしっかりした枝ものなどを置く
3. その上に細かい枝ものや花を広げるように重ねて置いていく(茎は必ず結ぶ予定の位置で交差するようにしておくこと)
4. 実物やアジサイのようなどっしりとした存在感のあるものを中心近くに配置する
5. 最後に茎が交差しているポイントを麻紐やワイヤーでしっかりと結んで、吊るせるように輪を作っておく
6. リボンを飾ったら出来上がり
▼スワッグの作り方を写真付きで紹介しています。
スワッグの作り方のコツや注意点
生花で作るスワッグのコツと注意点
コツ
最後に紐で結びつける時はしっかりと結ぶことです。生花は乾燥すると水分がなくなって茎が細くなります。この結び目がゆるいと細くなった茎が抜け落ちて、せっかく作ったスワッグがほどけてしまいます。
さらに作ってから数日は風通しの良い場所で寝かして乾燥させましょう。いきなり吊るすと、花や葉が全部下を向いてしまって形が崩れてしまいます。まずはフォルムを崩さないように寝かせて乾燥させて、ある程度形ができたら吊るすようにすれば理想的なスワッグが出来上がります。
注意点
注意することは欲張り過ぎないことと、余計な葉をしっかりと取り除くことです。
欲張ってたくさんの生花を組むと、中まで乾燥しづらく内側にカビが生えてしまいます。同じようにバインディングポイントに余計な葉が残っていると蒸れてカビが生えてしまいます。
ドライフラワ―で作るスワッグのコツと注意点
コツ
ドライフラワーは乾燥しているので花や葉がパラパラと崩れやすいもの。少し動かすだけで花や葉が落ちてしまうような繊細なドライフラワーもあります。最初にレイアウトをしっかり決めて、何度も崩してやり直すことのないように注意してください。
注意点
コツでもお伝えしたようにドライフラワーはとても繊細です。作業する時は下に落ちた葉や花の掃除がしやすい場所で行いましょう。床にシートを敷くのもおすすめです。
スワッグのリボンの選び方のコツ
スワッグの魅力の一つはドライフラワー特有のアンティークカラー。咲いている時とは違い、何とも言えない物憂げな優しい雰囲気をまとっています。
そんなスワッグにはナチュラルな雰囲気のリボンがおすすめです。ドライフラワーの色は、生花と違ってアンニュイなくすみカラーなので、あまり強い色はのリボンを使用すると浮いてしまいます。ビビットな色や光沢のあるリボンは避けるようにしましょう。リネンやコットンのリボン、ラフィアなど、自然素材のリボンで優しい雰囲気を演出しましょう。
スワッグの飾り方や取り付け方
スワッグの取り付け方
通常スワッグは、バインディングポイントの後ろ側、つまりリボンで結ばれている箇所に輪が作ってあります。その輪を画鋲やフックに通して壁に飾ります。
自分で作る際には、壁に飾れるように後ろに輪を作ることを忘れないようにしましょう。
おしゃれなスワッグの飾り方や飾る場所
玄関
訪問したお家の玄関ドアにスワッグが飾ってあったら素敵な印象を受けるのではないでしょうか。そのお家の住人のセンスや来客への心遣いが感じられます。季節ごとにスワッグを取り替えるのもおしゃれです。来客へのおもてなしであり、帰ってきた家族を暖かい気持ちにさせる印になるでしょう。
玄関にスワッグを飾る時に注意することは、果実の付いているものは避けましょう。鳥にいたずらされてしまうことがあります。
室内
リビングルームや寝室のような室内にスワッグを飾れば、いつでも眺めることができます。家の中に常に花を飾り続けるのは難しくても、スワッグだったら手間もかからず簡単です。飾る場所はテレビ上など、人の視線が集まりやすい場所を選ぶといいでしょう。
キッチン
キッチンにはハーブのスワッグを飾ってみませんか。ローズマリーや月桂樹など、グリーンばかりを束ねたスワッグも素敵です。そこから少しずつ摘みとって料理に使用すれば、飾りと実益を兼ねたおしゃれなインテリアとなります。
花瓶
スワッグは壁飾りですが、花束のように花瓶に飾っても楽しめます。ドライフラワーの花束のように花瓶に入れて飾ってみましょう。もちろんスワッグには背面があるので注意して、華やかな面を表にして飾ってください。
壁
リビング、寝室、キッチン、廊下などの壁ならどこでもスワッグは飾ることができます。何もないちょっと寂しい壁面をスワッグで飾り付けてみませんか。小さなスワッグをいくつか壁に並べるように飾ってみるのもおしゃれな演出です。
棚
スワッグは壁に飾る為に背面があるので、棚などに置いて飾ることもできます。棚の上のちょっと寂しい空間などに寝かすように置いてみましょう。おしゃれなインテリアになります。
スワッグにおすすめの花材
スワッグにおすすめの花材とは、ドライフラワーにしやすい花材です。乾燥して瑞々しさを失っても、美しさを損なわない花や葉がスワッグに向いています。スワッグにおすすめの花材を紹介します。
ミモザ
ミモザは黄色いふわふわの小さな黄色い花が可愛い枝ものです。ミモザはドライフラワーにしても褪色が少なく、明るく暖かい花色を楽しめます。枝ものなのでスワッグに大きさやボリュームを出すのにも向いています。
ラベンダー
ラベンダーは青紫色がきれいなハーブです。ドライフラワーにしても鮮やかな花色と香りが楽しめるのが魅力。ラベンダーは草丈が短いものが多いので、スワッグに入れるならバインディングポイント(結び目)から近い位置に入れるようにしましょう。何本かまとめると存在感が出て効果的です。
バラ
バラは何枚も花びらが重なった複雑な表情が魅力的な花です。ドライフラワーにしても持ち味は変わりません。スワッグのなかで華やかさを発揮してくれます。
アジサイ
アジサイは梅雨時に咲く、青やピンクのニュアンスカラーが美しい花です。ドライフラワーにするときれいに色褪せて、何とも言えないニュアンスカラーに変化します。
アジサイは大きく存在感があるので、スワッグに入れるなら中心に近い位置に配置するようにしましょう。全体にどっしりとした安定感が出ます。
スターチス
スターチスは夏に色鮮やかな花を咲かせる植物です。切り花ではほぼ通年流通しています。スターチスはよく枝分かれし、枝の先に小花をたくさん咲かせます。乾燥しやすく褪色も少ないので、ドライフラワーに向いています。
スターチスは小花を散らすように外側に配置すると、スワッグをふんわりと軽やかな印象になります。
アストランティア
アストランティアは春に白や紫色の花を咲かせる多年草です。茎がほっそりと長く、華奢な印象の草花。スワッグに入れると、野花のような柔らかい雰囲気になります。
かすみ草
かすみ草は白くふわふわとした雰囲気が可愛らしい花です。スワッグに入れると、全体を柔らかく優しい雰囲気にしてくれます。ちょっとガーリーなスワッグを作りたい時などにおすすめです。
コットンフラワー
コットンフラワーはコットン(綿)の果実。ドライフラワーになった状態で流通しています。コットンフラワーはどっしりとして存在感があるのに、柔らかい雰囲気が特徴です。
ヤマシダ
細い葉を放射状に広げるようなフォルムがユニークなヤマシダ。乾燥しても褪色が少なく、フォルムがあまり変わらないのでドライフラワーとして人気の植物です。スワッグの背面に入れると全体の雰囲気を安定させる効果があります。
ユーカリ
ユーカリは乾燥に強い南半球の樹木です。乾燥させても褪色が少なく、姿も崩れません。スワッグに使用すると安定感があり、きれいなグリーンで全体の雰囲気をまとめるのに役立ちます。
スワッグは壁飾りのこと。難しい定義もルールもありません。壁に吊るすだけでなく、花瓶に飾ったり、ちょっとした空間に置いておくだけで存在感を発揮します。あまりむずかしく考えないで気軽に飾ってみませんか。花のある暮らしを楽しみましょう。
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