庭木におすすめ!夾竹桃(キョウチクトウ)の育て方や剪定方法、配慮したい毒の取扱について
峰亜由美
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夾竹桃(キョウチクトウ)は、広島では75年間も草木は生えなかった大地にいち早く咲いた花、市民に希望の光りを与えてくれた花として復興のシンボルにもなり夾竹桃は広島市の花になったそうです。今回はどんな環境でも力強く育つ夾竹桃(キョウチクトウ)の育て方や剪定方法、配慮したい毒の取扱について、ご紹介いたします。
目次
夾竹桃(キョウチクトウ)ってどんな植物?
夾竹桃(キョウチクトウ)の歴史と名前の由来
夾竹桃(キョウチクトウ)は江戸時代の中期にインドから中国を通って日本へ渡ってきた常緑低木です。
夾竹桃(キョウチクトウ)の名前の由来は葉が細長く竹の葉に似ていて、花が桃の花に似ている事から、夾という漢字の意味で混じるや挟まるという意味の一文字が加わり、竹と桃が混ざり合った様子を表し夾竹桃(キョウチクトウ)という名前が付けられました。
夾竹桃(キョウチクトウ)の開花時期
夾竹桃(キョウチクトウ)の開花の時期は夏の盛り蝉の声が聞こえる季節の7月〜9月。痩せた土壌でもよく育ち、日当たりが必要です。
夾竹桃(キョウチクトウ)の特徴
夾竹桃(キョウチクトウ)の花はよく見るとプラスチックに似た光沢があり、大きさは4cm程の筒状で先が5枚に裂けて少しねじれたプロペラのような花びらの形をしています。
夾竹桃(キョウチクトウ)の花の色は白、ピンク、赤、黄色があり、形は八重咲きと一重咲きがあります。葉の形は長細くボート型をしていて先が尖っています。葉の色は濃い緑色と斑が入ったものもあります。
夾竹桃(キョウチクトウ)の葉の裏側に小さくくぼんでいる所があり内側には毛が生えていてフィルターの役割をしています。これは、外から来る排気ガスなどの有害物質を防げる形になっています。その為、公害に強く街路樹や公園、高速道路、工場等の緑化に植えられる事が多い植物です。
可憐で可愛い花ですが、その姿とは裏腹に強い毒を持っています。
夾竹桃(キョウチクトウ)の花言葉
「注意」「油断大敵」です。
夾竹桃(キョウチクトウ)の育て方
置き場所
夾竹桃(キョウチクトウ)は日当たりの良い場所におきましょう。
日照が不足すると花が咲かず蕾が落ちてしまいます。
水やりと管理
夾竹桃(キョウチクトウ)の水やりは庭木として植えた場合、よほど雨が降らない日が続かない限り、降水の雨水だけで大丈夫です。
植え替えた場合の若い苗や鉢植えで育てている場合が土の表面が乾いたらたっぷり与えましょう。
土
夾竹桃(キョウチクトウ)は栄養の少ない土は痩せた土でも良く育ちますが、植え付け時に腐葉土を混ぜたら一度だけで大丈夫です。
水はけのよい土壌に植え付けましょう。
挿し芽、挿し木
夾竹桃(キョウチクトウ)は挿し芽で増やす事ができます。
1.10cm~20cm切り、葉は土に埋める場所に生えている葉は取り除き、土から上に出る葉は半分にカットします。
2.カットした枝は水に1時間程浮かべて水をよく吸わせます。
3.植木鉢に入れた土を水で濡らし、葉を取り除いた箇所の枝を差し込みます。
挿し芽は水に生けているだけでも発根します。
肥料
夾竹桃(キョウチクトウ)の肥料は2月頃、化成肥料を少し与える程度で大丈夫です。
肥料をあまり必要としません。
害虫、病気
夾竹桃(キョウチクトウ)には害虫は殆どつきませんが、日陰や湿度に弱く灰色かび病にかかります。
危険な毒を持つ夾竹桃(キョウチクトウ)
夾竹桃(キョウチクトウ)は、花、葉、枝、根、果実、すべてに毒があります。夾竹桃はさらに、その植えられている土まで毒を含ませてしまう強い毒を持っています。腐葉土にする場合も毒が抜けるまでに1年はかかると言われています。また、生木を燃やすと有毒な煙が出るため、焚き火などでうっかり燃やしたりしない様に気をつけましょう。育てやすく管理が簡単な事からも公園にもよく植えられているので、子供がおままごとなどで、口に入れたりしないように、とくに注意が必要です。
毒のある植物ですが、扱いに注意すれば、種類も多くかわいらしい花を咲かせて育てやすい植物です。
夾竹桃(キョウチクトウ)の剪定と処分の仕方
夾竹桃(キョウチクトウ)は繁殖力は旺盛で、育てていると必ず剪定が必要になります。剪定の時もゴム手袋等をして、樹液が手につかないように注意が必要です。
剪定した枝も強い毒があり、燃やすと有毒な煙を出すので草木ゴミでは回収してもらえません。剪定枝を回収は自治体に問い合わせをしましょう。
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