華やかで長持ち!冬の切り花のランの扱い方

アバター画像

金子三保子

このライターの記事一覧

更新日 :

年末から年始は、いつもより華やかで豪華な切り花が花屋さんに並びます。今回は華やかな花のひとつ、ランの切り花の扱い方をご紹介します。

目次

ランの形状

切り花のランの特徴

ランの花の咲き方

冬場の切り花のランの注意点

ランに合わせたい葉もの素材

ランの形状

左から アランダ、モカラ、デンファレ  切り花、鉢ものともランは種類が豊富です。ランの花は、1本の茎にたくさんの花が段々とついていて、線の要素が強いことが特徴です。  そのランの中でもひとつひとつの花を見ると、少しずつ特徴があります。だいたいが1本に1本の茎の形状ですが、左のアランダのように、スプレー咲き(枝分かれして咲く)のランもあります。

左から アランダ、モカラ、デンファレ

切り花、鉢ものともランは種類が豊富です。ランの花は、1本の茎にたくさんの花が段々とついていて、線の要素が強いことが特徴です。

そのランの中でもひとつひとつの花を見ると、少しずつ特徴があります。だいたいが1本に1本の茎の形状ですが、左のアランダのように、スプレー咲き(枝分かれして咲く)のランもあります。

 

モカラ  モカラの花はランの中では丸めの形が特徴です。

モカラ

モカラの花はランの中では丸めの形が特徴です。

 

左より モカラ、デンファレ  1本の形状のランでも、全体としてみるとデンファレはすっとした雰囲気、モカラは花が丸くて集約しているのでかわいらしい雰囲気もあります。

左より モカラ、デンファレ

1本の形状のランでも、全体としてみるとデンファレはすっとした雰囲気、モカラは花が丸くて集約しているのでかわいらしい雰囲気があります。

目次に戻る≫

切り花のランの特徴

鉢ものと切り花のランの違いは?

胡蝶蘭(コチョウラン)  例外はありますが、鉢もののランと切り花のランの大きな違いは、切り花のランには葉っぱがない茎だけの状態で出荷されることです。

胡蝶蘭(コチョウラン)の鉢植え

例外はありますが、鉢もののランと切り花のランの大きな違いは、切り花のランには葉っぱがない茎だけの状態で出荷されることです。

ランの花の咲き方

アランダ・バンコクビューティー  ランの花は一本の茎にたくさんの花がつき、花は下から開きます。適切な扱い方をしていれば、一番下から上のつぼみまできれいに開きます。冬場だと1ヶ月以上も花持ちすることもあります。

アランダ

ランの花は一本の茎にたくさんの花がつき、花は下から開きます。適切な扱い方をしていれば、一番下から上のつぼみまできれいに開きます。冬場だと1ヶ月以上も花持ちすることもあります。

いっぺんに花が咲かないということは?

ランの花はいっぺんにすべての花が開花するのではなく下から咲いていくため、最初に咲いた下にある部分の花は次第に枯れていきます。枯れてくると、しんなりとしたり茶色の見た目になります。終わった花は、こまめに取り去ると全体として美しい形状を保ちます。

ランの花はいっぺんにすべての花が開花するのではなく下から咲いていくため、最初に咲いた下にある部分の花は次第に枯れていきます。枯れてくると、しんなりとしたり茶色の見た目になります。終わった花は、こまめに取り去ると全体として美しい形状を保ちます。

目次に戻る≫

切り花のランの生け方

お水は花瓶に浅めに水を入れる浅水で生けましょう。  もしもランの花を一輪だけで生けるのなら、切り花のランには葉っぱがないので、口の細めの花瓶を選ぶと茎が定まりやすいでしょう。

お水は花瓶に浅めに水を入れる浅水で生けましょう。

もしもランの花を一輪だけで生けるのなら、切り花のランには葉っぱがないので、口の細めの花瓶を選ぶと茎が定まりやすいでしょう。

 

花瓶に浸かる部分の花は取り去りましょう。

花瓶に浸かる部分の花は取り去りましょう。

 

取り去った花はお皿に水を薄く張って飾っても長持ちします。  ランの日々のお手入れ  ■ランは高温多湿な環境が好きな植物です。直接エアコンの風が当たる乾燥しやすい場所、直射日光の当たる場所に飾るのは避けましょう。置き場所によって花持ちがかなり違います。  ■水を吸う断面積を広くしてあげるために、茎は斜めに切りましょう。  ■花瓶の水はまめに交換するか、交換が無理な場合は、切り花延命剤を使って、水を清潔に保つと花が長持ちします。  ■生けなおすときは、新たに茎を0.5mm~1cm程度、切り戻しをして、切り口を新鮮にすると、花の給水性が上がります。

取り去った花はお皿に水を薄く張って飾っても長持ちします。

ランの日々のお手入れ

■ランは高温多湿な環境が好きな植物です。直接エアコンの風が当たる乾燥しやすい場所、直射日光の当たる場所に飾るのは避けましょう。置き場所によって花持ちがかなり違います。

■水を吸う断面積を広くしてあげるために、茎は斜めに切りましょう。

■花瓶の水はまめに交換するか、交換が無理な場合は、切り花延命剤を使って水を清潔に保つと花が長持ちします。

■生けなおすときは、新たに茎を0.5mm~1cm程度、切り戻しをして切り口を新鮮にすると、花の給水性が上がります。

目次に戻る≫

冬場の切り花のランの注意点

もともとランは高温多湿の熱帯雨林に自生し、耐寒性のある植物ではありません。  切り花は、気温の低い部屋に飾ったほうが長持ちするのが一般的ですが、ランを初めとした南国が自生地である花は、冬の外と同じような低い気温の場所に飾ると、元気がなくなってしまいます。(寒い玄関など)  冬場のランは適度に暖房のきいた暖かい部屋、ただし暖房の風が花に当たらない場所に飾るのが最適です。もともとは南国の花なので、寒いのは苦手なのですね。また、一年を通して直射日光の当たる場所に花瓶を飾るのは避けましょう。  冬場にランの花が新鮮なのに、元気がなくなってしまった・・・というときは、エアコンの風に当たってしまったか、寒すぎる場所に置いてしまったのが原因であることが多いです。  花が新鮮なのに、茶色くなる、しおれる、茎からバラバラ落ちてしまう・・・このような状況になったら、ランが寒さにやられてしまったのかもしれません。

もともとのランは高温多湿の熱帯雨林に自生し、耐寒性のある植物ではありません。

切り花は、気温の低い部屋に飾ったほうが長持ちするのが一般的ですが、ランを初めとした南国が自生地である花は、冬の外と同じような低い気温の場所に飾ると、元気がなくなってしまいます。(寒い玄関など)

冬場のランは適度に暖房のきいた暖かい部屋、ただし暖房の風が花に当たらない場所に飾るのが最適です。もともとは南国の花なので、寒いのは苦手なのですね。また、一年を通して直射日光の当たる場所に花瓶を飾るのは避けましょう。

冬場にランの花が新鮮なのに、元気がなくなってしまった・・・というときは、エアコンの風に当たってしまったか、寒すぎる場所に置いてしまったのが原因であることが多いです。

花が新鮮なのに、茶色くなる、しおれる、茎から花がバラバラ落ちてしまう・・・このような状況になったら、ランが寒さにやられてしまったのかもしれません。

目次に戻る≫

ランに合わせたい葉もの素材

一輪でも豪華なラン。最低限の花材で素敵にするのなら、切り花のランには葉がついていないので、他のグリーンと合わせるのがおすすめです。冬のイベントや雰囲気別に、グリーンをご紹介します。

クリスマス

選んだランの花色にあわせてクリスマスに豊富に流通する針葉樹との組み合わせ。

グリーンの色みによって、同じ花色でも見え方が違います。

ヒムロスギ

ヒムロスギ

 

コニファー・ブルーアイス

コニファー・ブルーアイス

お正月

南天(ナンテン)  難を転ずるという言葉に通じること、赤い実がお正月のころ実ることから、お正月の生け花によく使われる縁起物の葉もの、南天。これに赤い実などを入れると一気にお正月らしくなります。

南天(ナンテン)

難を転ずるという言葉に通じること、赤い実がお正月のころ実ることから、お正月の生け花によく使われる縁起物の葉もの、南天。これに赤い実などを入れると一気にお正月らしくなります。

ナチュラル

ユーカリ  ランを少しカジュアルな雰囲気にしたいなら、ハーブ系の枝物とあわせても素敵です。

ユーカリ

ランを少しカジュアルな雰囲気にしたいなら、ハーブ系の枝物とあわせても素敵です。

南国風

ドラセナ  どちらも南国の植物なので相性も日持ちも抜群です。

ドラセナ

どちらも南国の植物同志なので相性も日持ちも抜群です。

目次に戻る≫

アランダ4本、ドラセナ2種合計3本、グニユーカリの花あしらい  ほとんどの切り花のランは一本の茎の形状ですが、アランダはスプレー咲きのランなので、少ない本数でも豪華に見えるランです。

アランダ4本、ドラセナ2種合計3本、グニユーカリの花あしらい

ほとんどの切り花のランは一本の茎の形状ですが、アランダはスプレー咲きのランなので、少ない本数でも豪華に見えるランです。

目次に戻る≫

花業界では、一年の中で一番、華やか系、大輪系の花の流通が活発になるのが年末年始です。たくさんのランが花屋さんに並ぶので、是非見に行ってみてはいかがでしょうか。

▼編集部のおすすめ

 

LOVEGREEN(ラブグリーン)メールマガジン会員募集中!

関連ワード

今月のおすすめコンテンツ

「華やかで長持ち!冬の切り花のランの扱い方」の記事をみんなにも教えてあげよう♪

アバター画像
金子三保子

フラワーコーディネーター、フォトグラファー、ライター。 2022年6月、日東書院本社より「植物のきもち ~がんばりすぎないガーデニング」出版。 ギフトや装花などのフラワーコーディネート、自身でコーディネートした作品の撮影、雑誌や会員情報誌への提案など幅広く活動中。現在は植物に関する記事の執筆にも携わる。庭仕事はライフワーク。映画「余命1ヶ月の花嫁」ブーケ製作。

このライターの記事一覧

LOVEGREEN 公式アカウントをフォロー!

  • Instagram
  • Facebook
  • LINE
  • Twitter

関連サービス