秋色アジサイ(紫陽花)の色の変化の行方と管理のコツ
金子三保子
このライターの記事一覧
秋色アジサイ(紫陽花)とは、もともとは品種名ではなく、通常のアジサイの開花時期である初夏に咲いた花が、気温の変化などによって、時間をかけてアンティークカラーの色あいに変化した状態のことを「秋色アジサイ」と言います。
最近、新しく品種改良されてできたアジサイの中には、きれいな秋色に変化するように作られている品種も出てきました。西安(シーアン)やマジカル系などは秋色アジサイ系の品種です。
今回は秋色アジサイが美しい秋色に変化していく様子と管理ポイントをご紹介します。
目次
秋色アジサイ(紫陽花)の色の変化
6月1日
最初は青みがかった紫色でした。品種名は「長崎の恋」
6月10日
10日後。最初は青みの強い紫色から、ピンク味を帯びた紫色とベージュピンクになってきました。10日でびっくりするような色の変化です。
6月17日
ますますピンク系のアンティークカラーになってきたのと同時に、ガクの一部はグリーン色に変化しています。
一枚のガクに何色の要素があるのでしょう?美しい色合いです。
6月20日
最初の青紫色からは予想もつかない色ですね。
シックなグリーン系に。
6月24日
3週間後。色がほとんど抜けて、完全なアンティークカラーです。
このように同じ月の中で、かなり色合いが変化しました。毎日の変化を写真に収めても楽しいですね。今回の品種は、1ヶ月で変化がありましたが、色合いの変化は品種によって様々です。
秋色アジサイ(紫陽花)を購入するには?
昔ながらの西洋アジサイは、東京のような高温多湿の気候だと、きれいな秋色にはならない可能性が高いです。秋色になるように改良された品種は、プランツタグに「秋色も楽しめます」、「アンティークカラー」・・・など、色がアンティークカラーになっていくとが書いてあることが多いので、購入する時に注意してみてください。ちなみに今回のアジサイの品種名は「長崎の恋」です。
秋色アジサイ(紫陽花)の管理のコツ
翌年もきれいな秋色にするには?
アンティークカラー系の品種は、購入した年とまったく同じ色にならない可能性があります。その年に咲いたアジサイを、きれいな秋色に変化させていくには、花が開花してからは強い光や強風、雨に当てないようにします。
アジサイが花芽を作るには日光が必要ですが、秋色アジサイの場合は、咲いてからは日陰の方がきれいに色が変化します。きれいな秋色にこだわるのなら、鉢植えで管理して、花が開花した後は最適な環境に移動するというのもよいかもしれません。地植えにする場合は、開花中の初夏に日当たりが良すぎる場所は避けて、明るめの半日陰くらいに植え付けるのがおすすめです。
秋色系でも品種によって秋色に変化していく期間が様々です。また、同じ品種でも置き場所によって、まったく違う色合いになったり、色が変化するまでにかかる期間が変わってきます。
買った時と色が違う!
今回ご紹介したように、1ヶ月の間に、これだけの色の変化があります。例えば、今回のアジサイだと、完全に秋色に変化した時点で購入した場合は、咲き始めは青紫色だとは誰も思いませんよね。咲き始めの色が違っても、秋色に変化していく過程で、去年の色になっていくこともあります。
また、まったく違った色で開花~咲き終わりになった場合は、アジサイの花の色はPHが関係しているからかもしれません。アジサイは、土のPHが、アルカリ性土壌では花の色がピンク色に、酸性土壌では青色に変化するという性質があります。
秋色アジサイ(紫陽花)の剪定
秋色アジサイ(紫陽花)も通常のアジサイ同様、剪定が必要です。アジサイは翌年の花のためには、7月半ばくらいまでには剪定して、翌年に備えます。秋以降に剪定してしまうと、翌年の花芽を切ってしまう可能性があるので、剪定時期がとても重要です。
今回の記事のように6月中までに、きれいな秋色になればいいのですが、時間をかけて秋色になっていく品種の場合は、花を全部秋色にしたいなら秋まで剪定せずに楽しんで、花は1年おきにするとか、半分は剪定して切り花で楽しみ、半分切らずに秋色にしていくなどが考えられます。
▼アジサイの剪定についてはこちらで詳しくご紹介しています。
とても美しい色の変化を楽しめる秋色系のあじさい。気に入った方はお気に入りの色合いを探してみてください。
▼編集部のおすすめ
関連ワード
今月のおすすめコンテンツ
「秋色アジサイ(紫陽花)の色の変化の行方と管理のコツ」の記事をみんなにも教えてあげよう♪