どうしてそうなった!?ちょっとひどい名前の植物8選
LOVEGREEN編集部
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植物の名前って、いろいろな由来があって楽しいですよね。でも今回ご紹介するのは、「楽しい」ですませてしまうにはちょっとひどい名前の植物たち。
口に出して呼ぶのははばかられるかもしれませんが、こんな名前を付けられていても花は可憐なものばかりです。ぜひ、名前ともども楽しんでください。
1.ヘクソカズラ
漢字で書くと「屁糞葛」。ちょっとあんまりなネーミングだと思うでしょう。でも、ちゃんと理由があるんです。名前の通りの悪臭があります。ヘクソカズラの花を摘んで、袋に入れて揉みしごくとすごく臭いますので、絶対にやらないでくださいね!
昔から臭いで有名
▼臭いはひどいけれど花はとてもかわいい。このことから「屁糞葛も花盛り」ということわざが生まれました。悪臭のあるヘクソカヅラでも美しい花を咲かせるのだから、どんなに器量の悪い娘でも年頃になればそれなりに美しいものだ……というような意味です
2.オオイヌノフグリ
春先、道端でよく見かけるのがオオイヌノフグリ。澄んだ青い花があちこちで咲いているのを見ると、春を感じますよね。でも、この花の由来を知るとちょっとびっくりしまうかもしれません。
フグリって何のこと?
日常生活ではあまり聞きなれない言葉ですよね。実は、コレなんです……。オスのわんちゃんのお尻についている、アレです
オオイヌノフグリのなかまにイヌノフグリという草があって、その種子が犬の陰嚢にそっくりなのです。オオイヌノフグリ自体の種子はあまり似ていませんが、イヌノフグリと近縁種のためこの名前がつきました。
なんと、改名運動も起きた
「こんなに美しい花にこの名前は似合わない!」といって、オオイヌノフグリの別名の「星の瞳」という名前を流行らせようとした運動もあったそうです。しかし、「星の瞳ではかえって美しすぎて変だ」という声もあり、あまり普及はしませんでした。
3.クサギ
この木の名前の由来はいたって単純です。臭いからクサギ。まるでカメムシのような臭いが葉から出るのでこう呼ばれています。でも、この匂いを「いい匂い」と言う人もいるようです。
星型のがくの上に藍色の実が付く様子は、名前に似合わずとてもかわいらしいですね
4.ワルナスビ
名前の通り、ナス科の多年草です。外来植物として、世界中で帰化しているというから驚くべき生命力です。花は野菜のナスやじゃがいもにそっくりで、プチトマトに似た実を付けますが、見つけても決して口に入れてはいけません。全草に有毒で、家畜などが食べると中毒死することもあるそうです。ワルナスビとはひどい名前ですが、それ相応の理由があるようですね。
5.ヌスビトハギ
いわゆる「ひっつき虫」の草の一つです。野山を歩いていて、この草の実が服につくことがあったという方は多いでしょう。
▼泥棒が抜き足差し足……とするときの足あとに似た実をつけるのでヌスビトハギと呼ばれるようになったという説と、泥棒も気づかないうちに服に実がついているから、という説があります
6.ジゴクノカマノフタ
地獄の窯の蓋……恐ろしい名前ですね。この草の茎や葉は地に這うように広がるのでこの名前が付いたようです。ですが、この草は薬草としても用いられていて、効き目が大きいので「この薬草で地獄の窯の蓋を閉めよう」という意味だとも言われています。ちなみに、キランソウという別名もあります。
7.ママコノシリヌグイ
残酷なイメージ
写真をご覧ください。茎に鋭いトゲがあるのがわかりますね。これがこの草の名前の由来です。憎い継子のお尻を、トゲだらけのこの草で拭く……というイメージからきたようです。なんとも残酷な話ですが、お隣韓国では「嫁の尻拭き草」と呼ばれているそうですから、どの国も発想は同じということでしょうか。
8.ウシコロシ
カマツカという木の別名です。ウシコロシとは穏やかでない名前ですが、毒があるわけではありません。むしろ秋につく赤い実は食べられます。なら、どうして牛殺しなのか。それは昔、この木を使って牛の鼻輪を作ったからだと言われています。他に、この木で牛を殴って殺して食べたからだとか、牛がこの枝に角を挟まれると取れなくなってしまうからだという説もあります。どれもこの木の強度の強さを物語っています。
いかがでしたか?
びっくりしてしまうような名前の植物も、由来を聞けばなんとなく納得できますよね。神話や伝説から美しい名前をもらった花も素敵ですが、こんな変な名前の植物のことを知るのも面白いものだと思いませんか。
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