レモンを剪定しよう!
小野寺葉月
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家庭で育てるのに人気の果樹、レモンの剪定ポイントをまとめました。剪定時期や剪定方法についてイラスト付きでご紹介します。
目次
剪定(せんてい)とは?
樹木の枝を切ることで形を整えたり、風通しを良くしたりすることの総称です。庭木のお手入れの中のひとつです。見た目を美しくするだけではありません。適切な時期に適切な剪定をすることで木が栄養を効率よく吸い上げたり、生長を促進したり、病害虫の繁殖を予防することもできます。
また果樹の場合は、花付き、実付きをよくする効果もあります。剪定時期は木の種類によって異なります。
レモンはいつ剪定するの?
レモンの整枝剪定の適期は3月。寒すぎると剪定後に枯れてしまうため、暖かくなってきたころに作業しましょう。また、植えたばかりのレモンは剪定の必要はありません。枯れ枝などを取り除いたり、明らかに枝が混んでいる場合は何本か間引き剪定をすれば大丈夫です。2年目ごろから剪定を開始しましょう。
剪定時期を過ぎてしまったら?
剪定時期を過ぎてしまったら・・・お住まいの地域にもよりますが、5月ごろまでは剪定可能です。
レモンの剪定方法
剪定の目的は、混んだ枝を間引き剪定して枝の内部まで日を当てること、風通しを良くして害虫の発生を抑えることです。
仕立て方でよく行われるのは開心自然形仕立てというものです。
▼開心自然形仕立て
地植えにして2年目の3月
木の年数によって剪定する内容に変化があります。地植えの場合は植えて2年ほどしたときに基本的な樹形を決めていきます。
地面から20cmほどのところから生えている元気の良い枝を3本ほど「主要枝」として、それ以外の枝を落とします。
3年目の3月
主要枝の真ん中あたりから出ている枝を「亜主枝」として残します。亜主枝・主枝の先端を少し切り戻します。20cm未満の短い枝は切り戻さなくてOKです。
3年目以降
樹形が上に伸びすぎないよう、主枝を横に広げるように誘引します。
ポイント
樹形はなるべく横に広がるように剪定する
レモンの木は大木になりやすいため、上に伸びる勢いのある樹勢を横に分散してあげると樹形のバランスも良く、また脚立などを使わなくてもよくなるため生育の管理もしやすくなります。
トゲはカットしても生育には問題ない
柑橘系の枝にはたいてい鋭いトゲがあります。このトゲは切り落としても植物の生育には関係がありません。小さなお子さんがいる場合などは先に落としてしまうことをおすすめします。とげがあることで、強風にあおられて果実に傷がついてしまうこともあります。レモンの種類によってはトゲのない品種も開発されているため、そのような品種を選ぶのもいいでしょう。
不要枝を剪定するときは付け根から
不要枝は根元を残して剪定するとそこから枯れてしまうことがあります。切るときは付け根から切るようにしましょう。不要枝のカットは剪定時期の適期でなくても行って構いません。
レモンを結実させるためには
レモンの枝につく花芽と葉芽は、見た目では違いが分からないのでどこに花芽が付くのか予測しながら剪定しなければなりません。レモンの剪定は、それが一番難しいかもしれないですね。レモンは基本的に年に3回花が咲く四季なり性です。
①前年結実しなかった2年枝と3年枝の先に混合花芽がつきます。
②春に伸びた枝には枝の先端から5芽くらいは混合花芽がつき、秋に結実します(秋果)。
その先、夏に伸びたところは先端に花芽が付き、冬から春にかけて花と実が付きます(春果・冬果)。
レモンはベランダの鉢植えでも育てられますが、剪定と追肥を適期にあげること、摘果が大切になってきます。仕立て方をマスターして、収穫を楽しみましょう♪
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