ベランダ栽培でも収穫量を増やす!枝豆の育て方~種まき編~
LOVEGREEN編集部
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大人にとって夏の楽しみといえばビールと枝豆!自分で育てた枝豆とキンキンに冷えたビールをイメージしながら枝豆を育てたいと思います♪
今回の枝豆の育て方は、もうワンランクアップして育苗からスタート!収穫量も増えて、病気にも強くなる枝豆の種のまき方をご紹介します。
目次
枝豆の発芽率を上げるポイント
枝豆の種は大豆なのですが、枝豆=大豆ということがピンとこない方も多いかもしれませんね。あのおいしい大豆をどのように発芽させるのでしょうか。
まずは、大豆の種を上手に発芽させるポイントをご紹介します。
土に水分を含ませる
固い大豆の種を発芽の状態にするためには、十分な水分が必要です。反面、水分が多すぎてしまうと大豆がくずれて溶けてしまいます。
前日から土にお水をたっぷり含ませた状態にしてから種をまくと上手に発芽します。
鳥から守る
先ほどから説明しているように枝豆の種は大豆です。この大豆に水をかけて発芽させますので、鳥にとっては最高のごちそうです。鳥に見つかってしまったら確実に食べられてしまいます。
そんな鳥の被害から大豆を守るために2つの方法があります。
- 育苗ポットに種をまいて枝豆の苗を作る。
- 種をまいたら寒冷紗や不燃布のシートをかける。
畑で枝豆をたくさん育てる場合は、2の方法で枝豆の種を守りましょう。ベランダで育てている場合はそこまで鳥の被害に合うことはないと思いますが、育苗ポットに種をまいて鳥の目に触れにくい場所において育てましょう。
枝豆の種のまき方
枝豆の生育適温は20~25℃です。寒さに弱く、温暖な環境を好みます。関東などの一般地では、4~6月くらいまでに種まきを済ませましょう。
育苗ポットに種をまく
前日からしっかり水を吸わせた土に枝豆の種をまきます。
種のまき方は点まき。一か所に3粒程まきます。
枝豆の種の2倍ほどの深さ2cm位に種をまき土を被せ、仕上げに水を与えます。
発芽するまで湿った状態を保ちますが、大豆が溶けてしまわないよう育苗ポットの土が水びたしになるようなことはさけましょう。
発芽の様子
種まき後8日目
土からぷっくりと双葉が出てきました。
種まき後9日目
双葉がパカッと割れて中から本葉が見えます。
種まき後15日目
ここまで枝豆の苗が大きくなったらプランターに植え付けます。
発芽した枝豆の摘芯と胚軸切り(断根)
枝豆の植え付け後そのまま育てることもできますが、じつは「摘芯」や「胚軸切り(断根)」することで枝豆の苗にとって良い影響をもたらします。
- 雨風で枝豆が倒れないようにするため
- わき芽を増やして収穫量を増やすため
- 病気に強い苗にするため
1と2. 雨風で枝豆が倒れないようにするための摘芯方法
育苗して本葉が出た頃植え付けた枝豆の苗が、本葉4~5枚まで生長しました。
本葉4~5枚の上をハサミで摘芯していきます。
これで枝豆の摘芯は完成です。
本当に収穫量が増えるのか心配になりそうですが…
黄色く囲った部分にわき芽が出てきているのが確認できます。枝豆の主茎を摘芯することで、さらにわき芽の生育が良くなります。
2と3. 収穫量を増やし、病気に負けない摘芯・胚軸切り(断根)方法
いずれも収穫量を増やし、病気に負けない摘芯方法です。どちらの方法が多く収穫できるか実際に試してみたいと思います。
なぜ枝豆の胚軸を切ると病気につよくなるのか?
枝豆の胚軸を切り、拮抗細菌(病害の原因となる菌を減少させる細菌)の入った液に吸水させてから挿し木することで、土の中の細菌に感染する前に抵抗性ができるということなのですが…何だか難しいですね。
今回は、家庭菜園でも病気に強い苗を作ることができるのか?という実験気分で胚軸切り(断根)を試みた苗を作ってみたいと思います。
その1~枝豆の苗の胚軸切り(断根)の方法
本葉が1~2枚まで生長したら育苗ポットから枝豆の苗を取り出し、根の部分を切り取ります。
拮抗細菌の代わりに、発根を促すため2時間ほど植物活力素を入れた水を吸わせます。
もう一度育苗ポットに根を切った枝豆の茎を挿して発根するのを待ちます。
胚軸切り(断根)から2週間後
根を切って育苗を続けた苗が、胚軸切り(断根)から2週間でこんなに伸びました!
この位根が生長したら、植え付けていきましょう。
その2~枝豆の苗の胚軸切り(断根)と双葉摘芯の方法
この摘芯方法はなんだか勇気が要りますね。せっかく発芽してこれから伸びていく頃、新芽の部分と根を切ってしまうのですからドキドキです。
根と双葉の上の部分をカットした後、胚軸切り(断根)の方法と同じように発根を促すため2時間ほど植物活力素を入れた水を吸わせます。
育苗ポットに根を切り、双葉の上の部分を切った枝豆の茎を挿して発根を待ちます。
胚軸切り(断根)、双葉摘芯から2週間後
根を切って、しかも双葉だけを残し摘芯までした枝豆の苗が、胚軸切り(断根)・摘芯から2週間でこんなに根が伸びました!
この位根が生長したら、植え付けていきましょう。
枝豆の苗の植え付け
胚軸切り(断根)や摘芯など、今まで多収穫のために工夫した枝豆の苗を植え付けていきましょう。
プランターの準備
枝豆の根がよく張ることができるようなプランターを準備します。
枝豆のプランター
高さ、幅、奥行き共に30cm以上のものが良く育つのではないでしょうか。今回はプランター22ℓ(48×32×高さ26㎝)を用意しました。
土の準備
排水性を良くするため、鉢底石をプランターの底に敷きます。土は野菜用の培養土で育てましょう。
枝豆の植え付け
育苗ポットで作った普通枝豆の苗、胚軸切り(断根)したもの、胚軸切り(断根)と摘芯をした枝豆の苗、この3種類を植え付けていきましょう。
普通の枝豆の植え付け
本葉が出だしたころに育苗ポットから苗を出し、プランターに植えつけます。
植え付ける際の枝豆の苗はまだ小さく、害虫のネキリムシに狙われてしまう可能性があるため、間引きせずにそのまま植え付けます。
ぐんぐん生長しています。この位まで苗が大きく生長したら、一か所に1~2本残して間引きします。
胚軸切り(断根)、双葉摘芯の植え付け
普通に育苗した枝豆の苗に遅れて2週間ほど経過した頃「胚軸切り(断根)した苗」、「胚軸切り(断根)・摘芯した苗」を植え付けます。
育苗ポットと同じくらいの穴を掘り。
枝豆の苗の根元を優しく押さえて、さきほど用意した穴に植えます。
土と苗の隙間に空洞ができないように、苗を傷つけないようにスコップなどで土を押し込んでいきます。
最後にたっぷりと水を与えて植え付け完成です。
いかがでしたか?
畑で枝豆を育てられるなら収穫量なんてあまり気にせず大胆に育てますが、限られたスペースで、ベランダで、しかもプランター栽培ともなるといかにして多く収穫するかが成功のポイントとなります。
みなさんも実験気分で枝豆の胚軸切り(断根)、摘芯栽培に挑戦してみませんか?
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