キッチンにあるものでできる!家庭菜園病害虫対策レシピ | エディブルガーデン9月
古幡真恵
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病気対策レシピ
殺菌成分や消毒効果のある材料を使って病気を防ぐレシピを紹介しますが、その前にどんな病気に効果があるのか説明します。
植物を病気にさせる病原菌
植物の病原菌は以下の3つです。
1. カビ(糸状菌)
2. 細菌(バクテリア)
3. ウイルス
今回紹介する病気対策レシピで効果のある病原菌は、1の「カビ(糸状菌)」によって発症する病気の防除対策です。実は、植物に病気を発症させる8割がこのカビ(糸状菌)よって引き起こす病気なので、ほとんどの病気に効果が期待できます。
▼育てている作物が病気になる条件についてはこちらをご覧ください。
病気対策レシピで効果のある主な病気
超有名!酢と焼酎を使ったストチュウ!!
酢と焼酎を使うことから「ストチュウ」と呼ばれる、薬剤を使わない農業ではおなじみの病気予防のレシピです。うどんこ病や灰色かび病などの病気を防ぎ、葉にも養分を与え生育をよくする方法として古くから農業の場で使用されています。
材料
・酢 100ml
・焼酎 180ml
・果糖、または黒糖 30g
※黒糖よりも果糖の方が、希釈してスプレーしたとき葉の組織内によく浸透するようです(画像は黒糖)。
作り方
散布する1週間ほど前から用意した材料を混ぜ合わせ、直射日光を避けた場所で保管します。
用意するもの
・1週間経過した原液 1ml
・水 150ml
・スプレーボトル
使用方法
ストチュウの原液を水で150倍程度に薄め、スプレーボトルに移して散布します。病気発症後は2~3日に1度、病気予防なら1週間に1回位です。
酢の殺菌成分、焼酎の消毒効果、そして果糖や黒糖(ショ糖の分解が進んだ)には、葉に光沢を与える活力効果があるといわれています。この3つを混ぜ合わせることで、植物の病気を予防し、生育も良くしてくれます。
うどんこ病には定番の重曹スプレー
重曹の濃度が高すぎると、植物自体に薬害が生じることがありますので希釈する際には注意しましょう。
材料
・食品用として市販されている重曹 1g
・水 500~1000ml
・スプレーボトル
使用方法
スプレーボトルに重曹と水を入れてよく混ぜ合わせ、病気が発生している部分に2~3日に1度、希釈した重曹をスプレーします。病気の初期段階では効果が期待できますが、葉一面にうどんこ病が発生してしまうと回復は難しいので、日頃から病気が発生していないか良く観察しましょう。
カビ(糸状菌)が原因の病気の予防に酢!
酢には殺菌力があることでも有名ですが、アミノ酸などの有機酸も多く含まれています。原料によってアミノ酸の含有量は異なりますが、特に玄米酢は多く含んでいるので、希釈してスプレーすることで植物の生育が良くなります。
また、酢に含まれる成分には葉にたまった過剰な養分(窒素)を消化し、循環をスムーズにする働きもあることから、病気にかかりづらく、味もよくなり、土にかけることで根から吸収されると植物内の酵素が活性化されます。
材料
・水 350〜500ml
・酢 1~3ml
・スプレーボトル
使い方
スプレーボトルに上記の酢と水を入れよく混ぜ合わせます。病気が発生している部分には2~3日に1度、病気になる前の防除なら1週間に1回位、希釈した酢を苗全体にスプレーします。
※酢の濃度が高すぎると、植物自体に害が生じることがありますので注意してください。
農業資材メーカーが販売している殺菌・殺虫剤と違い、キッチンにあるもので作る家庭菜園レシピの効果は、せいぜい2〜3日位です。気になる病害虫にコンスタントに使用することで、効果を感じることができます。日々作物を観察しながら、最適なレシピでお手入れしてあげると、作物もそれに応えるように元気に生育してくれます。
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