ハナニラの育て方|植物図鑑
- 植物名
- ハナニラ
- 学名
Ipheion uniflorum
- 英名
- Spring starflower
- 別名・流通名
- イフェイオン
- 科名
- ネギ科
- 属名
- ハナニラ属(イフェイオン属)
- 原産地
- 南アメリカ
ハナニラの特徴
ハナニラは、桜の咲くころに無数の星型の花が開花する球根の花です。葉がニラの香りがすることが名前の由来ですが、葉に触れない限りは匂いません。
ハナニラは、秋に球根を植えると翌春開花します。開花後の球根は、植えっぱなしにできます。庭や花壇などに地植えにした場合は、球根を植え付ければその後の管理は不要です。植え付けた球根は分球し、年を追うごとに花数が増えていきます。植えっぱなしにできる球根の中でも最も手入れいらずの植物です。
ハナニラは光に反応する性質で、夜や曇り、雨の日は花が閉じています。太陽に向かって花を咲かせるため、朝は東、午後は真上、夜は西を向く、動きのある花です。
以前からよく植栽されているハナニラの色は淡い紫色ですが、最近はさまざまな園芸品種があり、白、紫系濃淡、ピンクなど花色も豊富です。これらの開花時期は3月~4月ですが、少し早い2月~3月に咲く黄花ハナニラや12月頃から咲き始めるイフェイオン・パルビフローラなどもあります。
ハナニラの詳細情報
園芸分類 | 球根 |
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草丈・樹高 | 20~30cm |
耐寒性 | 強い |
耐暑性 | 普通 |
花色 | 白、ブルー、紫、ピンク、黄色 |
開花時期 | 3月~4月 |
ハナニラは観賞用、食用の花ニラ(花韮)との違い
ハナニラは観賞用の園芸植物なので食べることはできません。まったく同じ名前で、野菜として流通している花ニラは、野菜のニラの花です。
花ニラ(花韮)
野菜のニラの花の開花時期は夏から秋にかけてです。観賞用のハナニラとの違いは、ハナニラは1本の茎の頂点に星形の花がひとつ咲くのに対して、野菜の花ニラは1本の茎の頂点に複数の小さな花が開花することです。
食用の花ニラとして流通しているのはつぼみの状態で、開花する前に収穫します。最近は、葉ではなく花を収穫する目的の品種もあります。
ハナニラの育て方カレンダー
時期 | 1月 | 2月 | 3月 | 4月 | 5月 | 6月 | 7月 | 8月 | 9月 | 10月 | 11月 | 12月 |
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球根の植え付け | ||||||||||||
開花 |
ハナニラの栽培環境
日当たり・置き場所
ハナニラは、日当たりが良く風通しの良い場所の植え付けが適していますが、半日陰くらいまでなら栽培可能です。日当たりが良い場所と半日陰では開花の時期が変わり、日当たりが良い場所の方が開花の始まりが早くなります。
用土
ハナニラは土質を選ばない丈夫な花です。一般的な草花が咲いている土なら植え付け可能です。
鉢植えは草花用の培養土で問題なく育ちます。
ハナニラの育て方のポイント
水やり
地植えのハナニラは、雨にまかせて問題ありません。
鉢植えのハナニラは、鉢の表面が乾いたら水やりをするようにします。
肥料
地植えの場合は、すでに草花が植えられている土地なら肥料を施さなくても大丈夫です。
鉢植えのハナニラは、元肥に花用の肥料を施し、開花後に緩効性肥料を与えます。
病害虫
特に目立った病害虫の害はありません。
ハナニラの詳しい育て方
選び方
ハナニラはの球根は夏に出回ります。カビの生えていないきれいな球根を選びましょう。最近はポット苗に植えられた芽出し球根や開花苗も出回っています。
植え付け
10月~11月がハナニラの球根の植え付け時期です。地植えのハナニラは、一度植え付けると分球してどんどん増えていきます。
仕立て方
ハナニラは、半日陰から日当たりの良い場所まで植え付けられます。1球ずつパラパラと植え付けるよりは、ある程度まとめて植栽した方が見栄えがします。
同じ敷地内でも日の当たり具合によって、開花時期がずれます。日当たりが良い場所のハナニラの方が早く開花するので、環境の違う場所に数か所に植えこむと長い期間楽しめます。
剪定・切り戻し
特に剪定や切り戻しは必要ありません。花が終わった後は、放っておくと自然に葉が黄色くなり地上部分は枯れていきます。
植え替え・鉢替え
地植えのハナニラは、植えっぱなしでどんどん球根が分球するので植え替えの必要はありません。年々、花数が多く見事になります。
鉢植えのハナニラは、水やりをしたときに水の吸い上げが悪くなってきたら、球根を掘り起こして新しい土に植え付けし直しましょう。
花
一般的なハナニラは3月~4月に開花します。ハナニラは球根花の中では比較的開花期間の長い花です。花の後の管理は特に必要はなく、植えっぱなしで大丈夫です。
花の開花後、次第に葉が黄色くなり、夏の間は地上部分は葉がない状態になります。
収穫
ハナニラは観賞用です。食用の花ニラ(花韮)とは違う植物です。
夏越し
ハナニラは特別な夏越しの必要はありません。2年目以降の植えっぱなしの球根は、秋のお彼岸の頃になると葉が芽吹き始めます。
冬越し
ハナニラは特別な冬越し作業はありません。
増やし方(株分け、挿し木、葉挿しなど)
ハナニラの球根は、自然に分球して増えていきます。地植えにした場合は、植えっぱなしにできます。