イベリスとは?育て方・栽培方法|植物図鑑
- 植物名
- イベリス
- 学名
lberis
- 英名
- candytuft
- 和名
- トキワナズナ、マガリバナ
- 別名・流通名
- キャンディタフト
- 科名
- アブラナ科
- 属名
- イベリス属
- 原産地
- ヨーロッパ、北アフリカ
イベリスの特徴
イベリスは、春に白やピンク系の小花を咲かせるアブラナ科の草花です。スペインのイベリア半島に多く自生することもあり、スペインの別称「イベリア」に由来してイベリスという名が付きました。ヒマワリと同じ太陽に向かって咲く向日性があり、花茎が曲がりやすいことから屈曲花(マガリバナ)とも呼ばれます。
種類によって一年草と多年草があり、草丈も矮性と切り花として流通している高性種があります。矮性種は寄せ植え、ハンギングバスケット、グランドカバー、花壇の縁取り、高性種は庭や花壇に利用されています。
イベリスの詳細情報
園芸分類 | 草花 |
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草丈・樹高 | 20~60cm |
耐寒性 | 強い |
耐暑性 | 強い(多年草種) |
花色 | 白、ピンク系濃淡、紫 |
開花時期 | 4月~6月 |
イベリスの品種
イベリス・センペルビレンス(Iberis sempervirens)
多年草でグランドカバーとして利用できるタイプのイベリスです。日当たりさえ確保できれば、植えっぱなしで年々花が見事になります。花が終わって切り戻した後の葉だけの状態も美しいので、オールシーズン観賞価値があります。
イベリス・アマラ(Iberis amara)
高性、矮性種ともにある白花種。花穂が大きくボリュームがあり、芳香性もある一年草です。
イベリス・オドラータ(ニオイナズナ)(Iberis odorata)
アマラよりも花の香りが強い小型の一年草です。花色は白。
イベリス・ウンベラータ(Iberis umbellata)
キャンディタフトと言われているイベリスです。花色は白、赤、ピンク、藤色と豊富なバリエーションがあります。草丈は60cm近くになるため、キャンディタフトの名で切り花としても流通しています。一年草。
イベリスの花言葉
イベリスの育て方カレンダー
時期 | 1月 | 2月 | 3月 | 4月 | 5月 | 6月 | 7月 | 8月 | 9月 | 10月 | 11月 | 12月 |
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種まき | ||||||||||||
植え付け | ||||||||||||
開花 |
イベリスの栽培環境
日当たり・置き場所
イベリスは、日当たりと風通しの良い場所を好みます。
用土
水はけの良い土を好みます。
鉢植えのイベリスは、草花用の培養土で問題なく育ちます。
イベリスの育て方のポイント
水やり
過湿を嫌うので水のやりすぎに注意しながら育てましょう。
地植えのイベリスは、植え付け直後を除き水やりの必要はありません。
鉢植えは、鉢の表面の土が乾いたらたっぷりと水やりをします。
肥料
過肥の必要はありません。
多年草タイプ
開花が始まる頃の春と秋に緩効性肥料を与える程度で十分です。
一年草タイプ
開花中に与えます。草花用であれば液体、固形のどちらでも構いません。
病害虫
病害虫の害は少ない方ですが、株が弱ったり肥料が多すぎたりすると、アブラムシがつくことがあります。
イベリスの詳しい育て方
選び方
株元まで葉のついた、葉色がきれいな緑で生き生きとした苗を選びましょう。開花している株を選ぶ際は蕾の多いものがよいでしょう。
種類によって「一年草と多年草」「矮性と高性」があります。植える場所に合った品種を選びましょう。
種まき
一年草のイベリスは、9月中旬~10月が種まきの適期です。直根性なので直まきかポットにまいて良い芽を残して育苗するのが手軽です。育苗箱などに種まきをする場合は、早めに移植します。
植え付け
イベリスは直根性なので、根をいじらないようにして植え付けましょう。
仕立て方
多年草のイベリス・センペルビレンスは、一年を通して常緑を保ちます。這うように生長するのでグランドカバーとしても利用できます。
矮性のイベリスは、ハンギングバスケットなどの寄せ植えの素材として使うことができます。
高性のイベリスは、草丈50~60cm程度になります。茎が伸びてくると倒れやすいので支柱で保護するとよいでしょう。
剪定・切り戻し
多年草のイベリス・センペルビレンスは、花後と株が乱れた時、冬前に株元で刈り込んでおくと、常にきれいな株を維持できます。刈り込みをしないと株元が蒸れやすいので、定期的なお手入れは大切です。
植え替え・鉢替え
イベリスは、直根性の植物のため移植を嫌う性質があります。地植えにする場合は、植える場所をよく考えて決めましょう。
多年草のイベリス・センペルビレンスを鉢植えで育てる場合は、1~2年に一度、一回り大きな鉢に植え替えましょう。
花
春から初夏にかけて開花します。多花性なので花がらをまめに摘み取ると花をたくさん楽しめます。
イベリスの花の咲き方
小さな花が集合してひとつの花になっているイベリス。外側の花から咲き始め、中心に向かって咲き進みます。
中心まで花が咲き終わって外側の花がポロポロと落ち始めたら摘み取りましょう。
夏越し
一年草のイベリスは、6月くらいまでの花期です。
多年草のイベリスは、花が終わったら株元で切り戻します。
冬越し
多年草のイベリス・センペルビレンスは、冬前に全体的に刈り込んでおくと春にこんもりとした美しい株に仕立てることができます。
増やし方(株分け、挿し木、葉挿しなど)
一年草のイベリスは、種で増やすことができます。
多年草のイベリスは、株分けか挿し芽で増やします。
イベリスを使った寄せ植え
クリスマスの季節にぴったりな、矮性のイベリスを使ったリースです。リース型のバスケットは乾きやすいデメリットがあり、春夏だと水切れの心配がありますが、秋冬は乾きにくいので育てやすくおすすめです。
▼リースの寄せ植えの作り方
イベリスを使った、ブルー×ホワイトの寄せ植えです。秋冬に店頭に並ぶイベリスの苗を使ってこのように寄せ植えを作ると、春にはどの花も次々に咲き、鉢全体がボリュームアップして豪華になります。
▼イベリスを使った寄せ植えの作り方