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フクジュソウ(福寿草)とは?育て方・栽培方法|植物図鑑

植物名
フクジュソウ(福寿草)
学名

Adonis ramosa

英名
Pheasant's eye
和名
福寿草
別名・流通名
元日草(ガンジツソウ)
科名
キンポウゲ科
属名
フクジュソウ属
原産地
日本

フクジュソウ(福寿草)の特徴

フクジュソウ(福寿草)は、キンポウゲ科フクジュソウ属の多年草です。日本固有種で、北海道から九州に自生しています。フクジュソウ(福寿草)の仲間は、北半球に約30種が分布しており、日本では3種が確認されています。

フクジュソウ(福寿草)は、葉はレースのように裂けた軽やかなフォルムで、1つの茎に1個~複数の明るい黄色の花を咲かせます。早春に花を咲かせる、春の訪れを知らせる花として有名です。その名前から縁起が良いとされ、お正月に多く流通しますが、露地植えの開花は2月後半になってからです。花が終わると、夏を迎える前に葉も枯れて、休眠に入ります。日本のスプリングエフェメラルの1つです。

フクジュソウ(福寿草)は、明るくなると開花することから、光に反応して咲くと思われていますが、実際には気温に反応して花を開きます。雪を割るように早春に開花しているイメージの強い花ですが、雪が残るような寒い時期に花を眺められるのは、まれかもしれません。

フクジュソウ(福寿草)は、全草に毒があることでも有名です。特に早春のつぼみの状態はフキノトウに似ているので誤食のないよう、注意が必要です。

フクジュソウ(福寿草)の詳細情報

園芸分類 草花
草丈・樹高 10~30cm程度
耐寒性 強い
耐暑性 普通
花色
開花時期 2月~4月

フクジュソウ(福寿草)の種類

キタミフクジュソウ

  • 学名:Adonis amurensis

キタミフクジュソウは、朝鮮半島、中国、北海道に自生する、フクジュソウの仲間。本州には自生していません。1つの茎に1つの花を咲かせます。

 

ミチノクフクジュソウ

  • 学名:Adonis multiflora

ミチノクフクジュソウは、日本、中国、朝鮮半島に自生する、フクジュソウの仲間。茎が分岐してたくさんの花をつけるほか、花びらの裏側の先端が赤褐色を帯びるのが特徴です。

フクジュソウ(福寿草)の育て方カレンダー

時期 1月 2月 3月 4月 5月 6月 7月 8月 9月 10月 11月 12月
開花
植え付け
植え替え
肥料

フクジュソウ(福寿草)の栽培環境

日当たり・置き場所

日当たりと水はけ、風通しの良い場所を好みます。明るい山野に自生しているような植物です。落葉樹の下のような、冬から春は日が当たり、夏は日陰になるような場所が向いています。

鉢植えは、冬から春は日当たりの良い場所で管理し、花が終わったら風通しの良い、明るい半日陰に移動させるようにしましょう。

用土

水はけの良い、肥沃な土壌で育てましょう。植え付け前に腐葉土や赤玉土を混ぜ込んでおくのもよいでしょう。

鉢植えは、市販の園芸用培養土で問題なく育てられます。

フクジュソウ(福寿草)の育て方のポイント

水やり

乾燥を嫌います。葉が枯れるまでは、水枯れを起こさないように管理しましょう。

庭植えは降雨にまかせますが、葉が出ている間に乾燥が続くような時は、様子を見て水やりします。

鉢植えは、表土が乾いたら鉢底から流れ出てくるくらい、たっぷりと水やりします。

肥料

花後、株を大きく太らせるための緩効性肥料を施します。また、12月頃にも開花のための栄養として、施肥を行いましょう。

病害虫

灰色かび病 ボトリチス病とも呼ばれ、梅雨時期に特に発生します。花弁に褐色の小さなシミ状の斑点ができたり、茎や葉に灰色のカビが生えます。気温が20℃前後で雨が続くと発生しやすくなります。日当たりや風通しを良くすることが大切です。
炭疽病 カビが原因となっておこる病気です。様々な野菜や植物の葉や果実に、黒や灰色のカビの斑点が発生し、葉には穴が開き、果実は窪みます。風通し良く管理しましょう。
ナメクジ 花や葉茎を食害します。ナメクジが這ったあとは、光る筋が残っているのでわかります。見つけ次第捕殺してください。
ヨトウムシ ガの幼虫で、年に2回ほど発生します。昼間は土の中に隠れていて、夜になると一斉に出てきて活動します。幼虫は葉や茎部分を集団で食害するため、気付いたら葉が丸坊主になっていることがあります。葉裏に大量に卵を産み付けるので、これが孵化しないうちに葉ごと処分しましょう。こまめに葉裏もチェックするようにしましょう。

フクジュソウ(福寿草)の詳しい育て方

選び方

葉が黄ばんでいないもの、株元がしっかりとしたものを選びましょう。花芽が上がっていれば、すぐに花を楽しめます。

種まき

春の花後に結実した種をとりまきします。用土は栽培しているものと同じ用土で問題ありません。翌春発芽しますが、開花までに数年かかります。

植え付け

植え付け適期は、10月~12月です。夏の高温多湿が苦手なので、冬から春は日当たりが良く、夏は風通し良く、半日陰になるような場所を選びましょう。

剪定・切り戻し

種を収穫する予定がなければ、花後に花径を根元から切り取ります。葉にたくさんの栄養を送り、株を大きく太らせるためです。

植え替え・鉢替え

植え替え適期は、10月~12月です。株が老化してくるので、3~5年に一度は植え替えます。この時、傷んだ根も整理します。

福寿草

フクジュソウ(福寿草)は、早春に明るい黄色の花を咲かせます。

夏越し

フクジュソウ(福寿草)は、夏は地上部が枯れたようになって休眠します。高温多湿が苦手なので、風通しの良い半日陰で管理するようにしましょう。

鉢植えは、休眠中も乾燥させ過ぎないように、水やりを行いましょう。

冬越し

特別な冬越し作業の必要はありません。

増やし方(株分け、挿し木、葉挿しなど)

フクジュソウ(福寿草)は、株分けか種で増やすことができます。株分けは、手で無理なく分けられるところで切り取り、植え替えます。

  • 監修者:LOVEGREEN編集部
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