ウメモドキとは？育て方・栽培方法｜植物図鑑
- 植物名
- ウメモドキ
- 学名
Ilex serrata
- 英名
- Japanese winterberry
- 和名
- 梅擬
- 別名・流通名
- ウィンターベリー
- 科名
- モチノキ科
- 属名
- モチノキ属
- 原産地
- 日本、中国
ウメモドキの特徴
ウメモドキは、モチノキ科モチノキ属の落葉低木です。山中のやや湿った場所を好む日本在来種で、茂みのような樹形をしています。ウメモドキという名前は、葉がウメに似ていることに由来します。
ウメモドキは、樹高2～3m、葉は長さ3～8cmの卵型で、縁に鋸歯と表面に短毛があります。5月～7月に葉脇に直径4～5mmの小さな花をまばらに咲かせ、9月～10月に直径5～10mmの赤い果実を実らせます。ウメモドキの花は、淡紫色、花びらは4～5枚で、果実に比べると地味であまり目立ちません。果実は、鮮やかな赤色で球形、落葉した後も枝に残る様子が鮮やかで美しく、果実が大きく観賞価値の高い園芸種があるほか、切り花としても流通しています。赤く熟れた美しい果実は、私たちの目を楽しませてくれるだけでなく、秋から冬の鳥たちの大切な食糧にもなります。
ウメモドキの詳細情報
| 園芸分類 | 庭木、落葉 |
|---|---|
| 草丈・樹高 | 2～3m |
| 耐寒性 | 普通 |
| 耐暑性 | 普通 |
| 花色 | 淡紫色 |
| 開花時期 | 5月～7月 |
ウメモドキとツルウメモドキの違い
ウメモドキとツルウメモドキは、名前が似ているので混同されがちですが、まったくの別種。ツルウメモドキは果実がウメモドキに似ていることから命名されたといわれていますが、花も果実も似ていません。
ウメモドキはモチノキ科モチノキ属の落葉低木であるのに対し、ツルウメモドキはニシキギ科ツルウメモドキ属のつる性落葉木本なので、分類が違います。ウメモドキは茂みのような樹形、ツルウメモドキはつる性なので木立にはなりません。また、ウメモドキは真赤で真ん丸な果実を実らせるのに対し、ツルウメモドキの果実は、黄色い果皮が裂けてオレンジ色の種子が顔を出す様子が違います。真赤で丸い果実が枝にたくさん付いていたらウメモドキ、黄色い果皮を付けたオレンジ色の種子だったらツルウメモドキと見分けることができます。
ウメモドキの育て方カレンダー
| 時期 | 1月 | 2月 | 3月 | 4月 | 5月 | 6月 | 7月 | 8月 | 9月 | 10月 | 11月 | 12月 |
|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
| 開花 | ||||||||||||
| 結実 | ||||||||||||
| 植え付け | ||||||||||||
| 植え替え |
ウメモドキの栽培環境
日当たり・置き場所
風通しの良い明るい半日陰から日当たりの良い場所を好みます。
用土
排水性と保水性の良い、肥沃な土壌を好みます。
鉢植えは、市販の園芸用培養土で問題なく育てられます。
ウメモドキの育て方のポイント
水やり
根付いてからは、降雨にまかせます。乾燥が続くようなときは様子を見て水やりしてください。
鉢植えは、表土が乾いたらたっぷりと水やりしましょう。
肥料
植え付け時に元肥、落葉期に寒肥を施します。
病害虫
風通しが悪いとカイガラムシの被害にあうことがあります。見つけ次第こそげ落としましょう。
ウメモドキの詳しい育て方
選び方
葉の色つやが良く、枝が徒長していないもの、主幹がしっかりとしていて、ぐらつきがないものを選びましょう。
植え付け
落葉樹の植え付けは、厳寒期を避けた休眠期に行います。11月～12月、2月が適期です。根鉢より一回り大きな穴を掘り、腐葉土や元肥を混ぜ込んでから、根を傷つけないように植え付けます。植え付け後は、たっぷりと水やりしましょう。
剪定・切り戻し
自然樹形で整うので、強剪定の必要はありません。落葉している時期に、混みあった枝や暴れている枝を整理します。
植え替え・鉢替え
植え替え適期は、厳寒期を避けた休眠期の11月～12月、2月です。鉢底から根が見えるようになったら、一回り大きな鉢に植え替えます。
花
5月～7月に淡紫色の小さな花を葉の脇に咲かせます。
収穫
秋に果実が赤く色づいたら、切り花として花瓶に生けて楽しむことができます。和と洋のどちらのインテリアにもよく馴染む美しい枝物です。
冬越し
冬は、落葉して休眠します。霜が心配な地域では、マルチングを施すようにしましょう。
増やし方（株分け、挿し木、葉挿しなど）
挿し木で増やすことができます。
