もみの木(モミ)とは?育て方・栽培方法|植物図鑑
- 植物名
- もみの木(モミ)
- 学名
Abies firma
- 英名
- fir tree
- 和名
- 樅
- 科名
- マツ科
- 属名
- モミ属
- 原産地
- アジア
もみの木(モミ)の特徴
もみの木は、マツ科モミ属の常緑高木。北海道と沖縄を除く日本全国の海岸近くや山地に広く分布しています。樹高は20~30mにもなり、葉の長さは2~3cmくらいで針のような細い形をしています。
雌雄同株で、雌雄異花の植物です。花期は5月頃で、枝の脇に長い卵のような形の黄色みをおびた雄花がつき、枝から垂れ下がります。雌花は緑色です。実は円柱形で10~15cmほどでくすんだ緑色をしています。その後熟してくると、木質のウロコがらせん状に並び、長いマツカサのような形になります。
寒い冬にもイキイキとした葉を茂らせる常緑樹で長命であることから、古くからもみの木には精霊が住んでいるとか、悪夢を避ける力があると言われるなど、神聖な木として崇められ、神事に関わることにも多く使われてきました。そのような神聖な木ということもあって、クリスマスツリーやリースなどにもよく用いられます。
もみの木からは、フィトンチッドという物質が放出されています。その物質は良い香りがするので癒され、森林浴気分を味わえます。さらに、消臭や防虫防カビ効果、ホルムアルデヒドなどを分解する効果があると言われることがあります。
もみの木(モミ)の詳細情報
園芸分類 | 庭木、常緑 |
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草丈・樹高 | 20~30m程度 |
耐寒性 | 強い |
耐暑性 | 弱い |
花色 | 雄花:黄色みをおびた白、雌花:緑色 |
開花時期 | 5月 |
もみの木(モミ)の育て方カレンダー
時期 | 1月 | 2月 | 3月 | 4月 | 5月 | 6月 | 7月 | 8月 | 9月 | 10月 | 11月 | 12月 |
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開花 | ||||||||||||
植え付け・植え替え | ||||||||||||
肥料 | ||||||||||||
剪定 |
もみの木(モミ)の栽培環境
日当たり・置き場所
日当たりと風通しの良い場所を好みます。真夏の強い日差しや西日が苦手です。建物の東側や北側に植えるなど配慮しましょう。
また、鉢植えをクリスマスツリーとして室内に飾る場合は、数日間であれば室内の窓辺に置くことは可能です。暖房の風が直接当たる場所は避けましょう。
用土
特に土を選ばないため、市販の草花用の培養土で問題なく育ちます。
もみの木(モミ)の育て方のポイント
水やり
株元の土が乾いたらたっぷり水やりします。特に夏は水切れしやすいので注意しましょう。水切れすると、突然葉が茶色くなって枯れてしまいます。
肥料
肥料はそれほど必要としません。春と秋に緩効性肥料を適量与えれば十分です。
病害虫
赤さび病にかかったり、トドマツオオアブラムシ、コガネムシの幼虫などがつくことがあります。見つけたらすぐに対処しましょう。
もみの木(モミ)の詳しい育て方
選び方
葉がきれいな緑色をしていて、虫がついたり病気になっていないものを選びましょう。黄色くなった葉が多かったり、葉がたくさん落ちていたり、株元がぐらついているような木はおすすめしません。
植え付け
植え付けの適期は、春か秋です。
地植えの場合は、事前に植える場所を耕して腐葉土などを混ぜ込んでおきましょう。
麻布と麻紐で根を巻いてあるときは、根巻きの部分がすっぽりと入るくらいの大きさの穴を掘り、穴に水をたっぷりまいてから、根巻きのまま植え付けます。(麻布と麻紐は土中で分解されてなくなります。)隙間にしっかり土を入れて、ぐらつかないようにします。その後、さらに水やりをして、土が下がるようだったら土を足して平らにしましょう。
鉢植えの場合も、麻布と麻紐の根巻きはそのまま植えます。株がすっぽり入る大きさの鉢を用意し、新しい土を隙間なく入れて植え付けます。株元に水やりしてから植え付けると根付きが良くなります。
剪定・切り戻し
軽い剪定であれば周年可能ですが、太い枝も切るような強剪定の場合は、10月~3月くらいに行いましょう。クリスマス前に整えると、美しい樹形のクリスマスツリーとして飾れます。
枯れた枝や伸びすぎた枝、混み合った不要な枝を根元から切り、風通しを良くします。
植え替え・鉢替え
植え替えの適期は、春か秋です。
地植えの場合は、植え替えの必要はありません。
鉢植えの場合は、数年に一度、根がまわって窮屈になったらひと回り大きい鉢に新しい土を使って植え替えましょう。サイズを大きくしたくないときは、根を整理して新しい土を使って同じ鉢に植え付けます。
夏越し
もみの木は夏の直射日光が苦手です。夏場は強い日差しが当たらない涼しい半日陰~日陰になるような場所で育てましょう。建物の東側や北側などが適しています。水切れにも注意が必要です。上手に夏越しできると毎年楽しむことができます。